「いつか雑貨屋さんを開きたい」と思っている方は多いのではないでしょうか。好きなモノに囲まれて、自分のセンスで選んだ商品でお客様が笑顔になってくれる、ステキなお仕事ですよね。
でも開業までにどんな準備をすればいいのでしょうか?開業準備の構想からオープンまでの、お店づくりの流れをまとめてみました。
目次
- 1 店舗づくりの構想を練る
- 2 開業トレンドを把握し「時代にあった」お店作りをしよう
- 3 どの街の一員になる?出店立地を決める
- 4 開業準備のシビアな部分、開業にかかるお金について
- 5 シーン別に利用できると便利!お取引できる仕入先を探す
- 6 いよいよ本格スタート、物件を探す
- 7 お金をかければいくらでもかかってしまう・・・店舗内外装
- 8 什器・インテリアを決めると、お店が形になっていく
- 9 開業準備の花形、いよいよ商品仕入れ!
- 10 オープン前から意識!広告宣伝をする
- 11 忘れ物はない?店舗備品・レジなどをそろえる
- 12 決して楽しくはない開業手続き関係を、えいやっと片付ける
- 13 出来ることから「行動」しよう!
- 14 雑貨店の開業が決まったら、スーパーデリバリー
店舗づくりの構想を練る
まずは第一歩。どんなお店にするか、具体的なイメージを膨らませましょう。
コンセプト・ターゲットを決める
コンセプトをはっきり決めることで、お店の特徴、方向性、仕入れ商品をブレずにすすめることができます。
特に開業する時はメーカーやお客様に「こんなお店です」と伝える場面が何度もあります。そこで「上質でナチュラルな生活雑貨を集めたお店」など、「お店のコンセプトは○○です」と言い切るコンセプトがあるといいですね。
また、「こんな商品を置く」以外に、「キャラクター物は置かない」「プチプラは置かない」というこだわりの部分も決めておくことも仕入れ時の判断基準になります。
店舗名を決める
コンセプトとあなたの想いを込めた店舗名を決めましょう。
ぱっと読めなかったり、言うたびに「え?」と聞き返される店舗名は覚えてもらえない&なにかと不便です。また、必ずネット検索してみること。既に同名のお店がある場合は、あなたのお店の情報にたどり着かないばかりか、商標問題になる場合も。
また、店舗名が決まったら、さっそく名刺を作って開業計画をぐっと現実に近付けましょう!
店舗めぐりして勉強する
お店を開業した方にインタビューしてみると、
「いざ自分でプライスカードを作る時に、どんなものにするのか、参考に他のお店を見ておけばよかったです。」
「壁を緑に塗ると言った時、周りからは止められたけど、好きなお店の壁が緑だったので仕上がりのイメージを予想できて、迷いなく塗れました!」
「どんな商品が置いてあるのか、お客さんが何を手に取って、何を買っているのかをお店で観察していました。」
「陳列方法と陳列する量を見ておいたことが後々役に立ちましたね。」
などなど、いろいろなお店で見てきたものがお店づくりのヒントになっていることがわかりました。ということは、店舗めぐりは夢の実現に向けて今からでも実践できる「開業準備」。「このお店のこれが可愛いから、自分の店で採用したいな」というヒントをストックしておきましょう。
開業トレンドを把握し「時代にあった」お店作りをしよう
雑貨屋さんを開業したい!となっても、近年変わりゆくのが開業のトレンド。雑貨とカフェ、雑貨と本、雑貨とペット、雑貨とお洋服といったように…雑貨と既存商品やサービスを掛け合わせた提案が増えています。スーパーデリバリーでは、このような流れをいち早くキャッチし、時代のニーズに沿った提案を心がけています。開業前の参考にしてみてください。
近年変わりゆく「雑貨×〇〇」なお店のかたち
店舗めぐりなどをしていくと気が付くのが、「カフェ雑貨店もいいな」「本と雑貨のお店もいいな」「お洋服と雑貨のお店もいいな」と、いろいろなコンセプトや業種ミックスさせたお店が近年増えていることに気が付きます。先に述べた雑貨店のコンセプトだけでなく「どのようにお客様にすごしてほしいか?」をキーフレーズに広く考えてみるのもおすすめです。
(1)保護ねこ活動からの開業
「すあま商會」のオーナー平松さんは、カフェの経営経験はもちろんのことカフェでバイトをしたこともないという業界未経験者。それでも、長年猫の保護活動を行ってきた背景から2020年2月にこのお店をオープンしました。
(2)前職の経験からフェアトレードのお店を開業
店長の山下さんは以前、NPO・財団の活動でインドやミャンマーを中心に子育てや子供たちの学校建設の仕事に携わっていたそうです。その頃からエシカルやフェアトレードの取り組みに関心があり、3年間スリランカにあるフェアトレード事業を展開する企業に勤めていました。
そこで得た経験をもとに和歌山県で自分のお店を開業し、食品や雑貨などの卸販売やカフェ雑貨店を経営されています。
(3)日常を忘れるようなお洋服と雑貨、カフェのお店を開業
熊本県人吉市にあるセレクトショップ&カフェを営まれている「+COCOROMO(ココロモ)」を訪問しました。ココロモは、2019年10月に開業したお店です。
日常を忘れるような景観が広がる2階の店内。コットンやリネン素材を使ったナチュラルな風合いのお洋服がそろうステキなお店でした。
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どの街の一員になる?出店立地を決める
あこがれの街だから、土地勘があるから、ターゲットがたくさんいる街だから、親族が空き物件を持っていたから……お店ごとに条件がありますよね。
商業地域や駅前は人通りも多く集客しやすいけど家賃が高い、住宅地はターゲットが限られるけどライバルが少ないなど、メリットデメリットや特性もさまざまです。また、家賃相場や、周辺施設やライバル店がいるかなども確認しておきましょう。
希望エリアが決まっても、その街について1つの面しか見えていない可能性も。平日、土日、朝、昼、夜など、様々な時間帯の人通りを見て「どんな人たちがいる場所なのか」をリサーチすること。「会社帰りの人が多く通るから、昼にオープンして夜は少し遅くまで開けよう」など営業時間を決める目安にもなります。
開業準備のシビアな部分、開業にかかるお金について
物件取得費、内外装工事費、仕入費、什器備品費、広告宣伝費など、かかるお金を算出します。
開業資金は100%自己資金が理想ですが、融資を受ける場合でも30~60%は自己資金でまかないます。また数か月間赤字が続いても生活していける費用も確保しておきます。このシミュレーションで気になるのが「仕入れ価格」。雑貨の仕入れ価格は、上代の4割~6割程度で試算してみましょう。
融資以外にも、「○○県 助成金」などのキーワードで検索すると、各自治体の開業支援の情報が見つかるかも。条件に当てはまれば申請してみては?
また、最初にかかる費用以外にも、1か月ごとの売上予想や必要経費、借入融資の返済など、「やっていけるのか」の部分もシミュレーションしておきましょう。
シーン別に利用できると便利!お取引できる仕入先を探す
「お店が成功するかの80%は仕入れで決まる」と言われるほど大切な商品仕入れ。雑貨屋は「好きなモノに囲まれる仕事」と言うのだから、どんな商品を置くかは最重要ポイント。とはいえ、開業が具体的になるまでお取引を開始出来ないことも多いため、他の準備と並行して進めていきます。
仕入れ方法は大きく3つ。どれもメリットデメリットがあるので、状況に応じて使い分けるのがベター。
メーカーと直接取引する
ギフトショーなどの展示会で取引交渉をしたり、連絡先へ仕入可能かを問合せます。新作商品を優先的に仕入れられたり、大口取引やお付き合いが長くなると掛率が下がる場合も。ただし、最低受注金額が大きい場合は在庫を抱えてしまうので小さなお店では条件が難しい場合もあります。
問屋で仕入れる
複数のメーカーの商品を、実際に手に取って見ながら仕入れ出来るのは大きな魅力。問屋さんが売れ筋商品などを教えてくれたりアドバイスを受けられる場合も。ただし、その問屋にあるものしか手に入らず、現地に行かなくてはならないため交通費と時間がかかるのでスケジュールは計画的に。
ネットで仕入れる
24時間仕入れができるのはネットならでは。小ロットで注文できるので、開業費の節約や過剰在庫も避けられるという利点も。送料がかかっても、時間と交通費を考えれば断然おトクな場合も。ただし、手に取って商品を見られないことが弱点。初めて取引する場合はサンプルで仕入れたり、サイズ等の商品情報はよく確認しましょう。
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いよいよ本格スタート、物件を探す
一筋縄ではいかない部分。1年後には開業したいと思っていてもなかなか見つからなかったり、まだまだ先と思っていたのに突然物件に巡り会って計画が走り出す人も!
ネット検索や、不動産屋さんに足をはこんで紹介してもらうのが一般的のよう。 激戦地(吉祥寺、下北沢など)は複数の不動産屋さんに「いい物件が出たら連絡をください」と伝えておいても、空き物件が出るととたんに埋まってしまうくらい争奪戦のようです。
物件決定の決め手としてよく聞くのは、「物件を見た瞬間、このお店で働いているイメージが沸いた」という直感。そんな物件に出会えたら、やる気も愛着も沸きますね!それでも、きちんと条件は確認しておきましょう。「2階の物件なのに、1階の道路に看板を置くのはNGと契約後に知った!」なんてことも…
また、「物件が決まると、オープンの日までは怒涛の日々が始まる」との証言も。
その準備をサポートするのがスーパーデリバリー。24時間仕入れできるので、昼間は別の準備に時間を使え、商品の支払は「後払い決済サービスPaid」を使って初回取引から後払いOKだから、バタバタと前振込みに行く必要はありません!最少ロット1点から仕入れられるので、商品展開の幅も広がります。毎月30~40店舗のオーナーさんが、スーパーデリバリーを使ってオープンされていますよ。
お金をかければいくらでもかかってしまう・・・店舗内外装
お金をかければいくらでもかけられる(かかってしまう)内装費。その節約で一番ポピュラーなのが「自分たちでDIYする」というもの。
内装業者には「外装だけ」「棚の取りつけだけ」「トイレのリフォームだけ」など、部分的に依頼することも可能のようです。(電気、ガス、水道は必ず専門業者に依頼を。)
契約後から家賃が発生するので、時間をかけるとオープン前の家賃だけがかかってしまうことや、人手が必要なことも考慮して。また、内装業者には必ず各社で相見積りを取るようにしましょう。
什器・インテリアを決めると、お店が形になっていく
いくら「こんなテイストのお店にしよう」と決めていても、物件によってテイストや広さなどが変わってくるもの。物件が決まるまでは購入せずにリサーチにとどめておくのが無難。「初めから大きい家具を買わない方がいい。融通が利かなくなって持て余して数か月後に捨てたくなった」との証言も…。運営する中でレイアウトは必ず変更することになるので、最初から完璧な完成形を目指すのではなく、少しずつ増やしていくのも良いみたいです。
開業準備の花形、いよいよ商品仕入れ!
物件、什器が決まればいよいよ仕入れです。
スーパーデリバリーでも「物件がまだ決まっていないが、先に仕入れたい」というご相談をいただくのですが、海外の買いつけなどではない限り、基本的に物件が決定した後から商品を仕入れ始めます。
理由は大きく2つ。物件の広さが決まらないと仕入れ量が分からないこと。仕入れすぎは過剰在庫の元になります。また、在庫を怖がって少なく仕入れると陳列棚がスカスカに見えてしまう場合も。
次にテイストの問題。「古民家などの和風の物件を探していたけど、最終的に洋風の物件にきまったので、先に和雑貨を仕入れなくて良かった」などの例もあります。
準備が具体的になるにつれ、「物件が決まらないと動けない、でも物件が決まる前にある程度進めないといけない」というもどかしいことが多くなる開業準備。その時々で、焦らず出来る事を進めておきましょう。
お店のテイストに合わせて仕入れをしよう
「お店のテイストに合わせて仕入れをする」と伺ってみても、なかなか仕入れをするのはむずかしいものです。スーパーデリバリーでなら、テイストに合わせて商品の仕入れをすることが可能です。
お店のテイストに合わせて仕入れるとは具体的に以下のようなかたちです。
(1)テイストをまずはきめる。
アメリカン雑貨(アメ雑)を提案するお店をしいれよう!と決めたとしましょう。そうなった場合、お店のテイストに合った取引先を探すところからスタートさせます。
(2)仕入れて並べる。
続いて、仕入れ先に取引のオファーを行い、仕入れます。(ひとつひとつ通常だと仕入れをするのに交渉やお電話での営業、展示会などが必要ですが、スーパーデリバリーでなら、この作業が一括で完了します。
実際に、アメリカン雑貨を提案するお店を訪問した記事は以下よりご覧ください。
開業前も安心!スーパーデリバリーでなら雑貨屋さんのテイストにあった仕入れができる
アメリカン雑貨店、ヨーロピアン雑貨、韓国インテリア雑貨、北欧雑貨、ナチュラル雑貨、和雑貨、和モダン雑貨など、スーパーデリバリーでなら、雑貨屋さんに必要な商品がすべてそろいます。
オープン前から意識!広告宣伝をする
開業前から集客は始まっています!お金もかからず簡単に出来る3つをピックアップしてみました。特に、開業日記などは準備中にしかできないPRです。やらなきゃソン!
ブログで開業日記を綴る
準備中の様子を追って行くうちに親しみをもってもらい、オープン前からファンを増やせるブログ。「お店を開きたい!」という決意表明からブログを始めればオープン告知の記事の感動もひとしお。記事数をつみかさねることでSEOにも効果があります。どのページからアクセスしても分かるように、ブログトップには店舗情報、オープン日、営業時間などの基本情報も忘れずに。
SNSで情報発信
つながりのある人からの応援が集まりやすいSNS。内装のお手伝いなどを募るのも◎また開業後は、つながりを持ったお客様へのアプローチがしやすくなりリピーターを増やす効果も。気軽に投稿できるTwitter(X)はネガティブな発言に注意しましょう。
改装中の物件に、オープン告知の貼り紙をする
近隣住民、通りすがりの人に告知ができます。店先にチラシを置いておけば、ポスティングしなくても興味を持った人に自発的に持って帰ってもらえるので効果大。全ての人がネット環境にあるわけではないのでアナログな方法も考えておきましょう。
開業に合わせて、Googleビジネスプロフィールを設定しよう
お店の運営において、ウェブでの集客認知向上を図る施策は当たり前になりました。開業前にしておいたことがよいことのひとつがGoogleビジネスプロフィールの設定。ホームページを作るよりもまずはGoogle上にお店の場所をお知らせするのほうが良い…という店舗コンサルタントもいます。
店舗の様子やお店の営業時間などを記載したり、まずは店舗を構えていることをウェブで告知するならGoogleビジネスプロフィールもおすすめです。
忘れ物はない?店舗備品・レジなどをそろえる
ラッピング
紙袋、OPP袋、ラッピング用品など。特に雑貨屋はギフト需要が多いもの。オープン初日でもラッピング依頼が来るものと心構えしておくべし。
レジ
レジは一般的なレジスター以外にも、最近増え始めたタブレットレジなどもあります。タブレットは初期費用もおさえられるほか、クラウド会計ソフトなどと連携していることが多いので検討してみては。見た目もスッキリなのでインテリアにも溶け込みます。レシートの紙も忘れずに。
その他備品も忘れずに
掃除用具、ゴミ箱、レジ周り文具、領収書や収入印紙、印鑑やスタンプ、傘立て、ショップカード、プライスカード・・・なども忘れずに。
決して楽しくはない開業手続き関係を、えいやっと片付ける
・「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を税務署に提出
・「所得税の青色申告承認申請書」(青色申告の場合)を税務署に提出
・NTTに電話回線工事を依頼(固定電話を設置せず、携帯電話をお店用にする人もいます)
・銀行口座を開設
などなど。
リサイクル品、アンティークなどを扱う場合は「古物商許可」や、人を雇う場合の手続きなど、お店ごとに必要な手続きをします。難しいと感じる事もありますが、全てやりきった時は「レベルアップした感」があるはずです!
ついにオープン!でもその前にプレオープンはいかがですか?
正式オープンの前に、営業時間を短めに設定したプレオープン期間を設けて最終チェックをしましょう。不慣れでも大目に見てくれる友人を招いて1日の運営の流れをテストしたり、近所の人を招いて「こんなものがあったらいいな」などの意見を聞いたりする場にもなります。またオープニングパーティをすると、お世話になった人やお客様とオープンの喜びを共有できて楽しいですよ。
出来ることから「行動」しよう!
ここにまとめたことは大まかな流れなので、やること、やらないこと、考えること、その方法は、数限りなくあります。
インタビューでお店を開業したオーナーさんにお話を伺う中で気づくのは、開業の手順はお店それぞれで、決まった流れなんてないということ。どうやるのか、何を選ぶかはオーナーさんの個性によって何通りもあるんですよね。でもその中で、唯一の共通点は、夢をかなえるために「行動」したということ。そして全員が「開業は楽しい!」とお話されていますよ。
開業への第一歩、まずは「1.構想を練って練って練りまくる」から始めてみませんか?
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