三軒茶屋駅から徒歩10分の場所にあるカフェ「cafe The SUN LIVES HERE」を取材してきました！お店では生クリームチーズケーキ、ホワイトミルクチーズケーキ、NYチーズケーキが三層になって瓶詰めされたチーズケーキ「CHILK」を中心にこだわりのスイーツを提供しています。今回はオーナーの相良さん、ディレクターの天野さんに開業の経緯やお店づくりについて伺いました。

IT企業勤務時代に開業を決意！独学で経営を勉強して独立の準備

今年で10周年を迎える「cafe The SUN LIVES HERE」。相良さんは学生の頃から起業したいという想いがあり、なかでもオシャレで自分らしくいられるカフェの開業をずっと夢見ていたそうです。ただし、開業して満足するのではなく、継続的にお店を繁栄させるためにはどうすればいいのか、という点も常に考えていたそうです。

相良さん：卒業してそのまま飲食業に進むよりも、一度別の業界に入ってみてスキルの幅を広げた方が可能性が広がると思ったので、最初は東京のIT企業に入社しました。当時は飲食はもちろん経営周りも全く知識がなかったので、片道1時間の通勤時間やお昼休みはずっと本を読んで勉強していました。

そして入社してから約2年半ぐらい経った頃、平日は引き続き会社員勤めで資金を貯めて、土日営業として念願のカフェを開業しました。それを約1年ぐらい続けて、土日営業の売り上げが高くなってきたので完全に全日営業に切り替えました。

IT企業に勤めていた頃の経験も生かし、お店の業務は基本データ管理されています。書類も全てPDF化して、業務の効率化に非常に役立っています。

お店の看板メニューは入念な市場トレンドリサーチと売り方を意識して決定

長く飲食店を運営するには美味しい商品を提供することはもちろんですが、それをどのように売っていくかも重要になってきます。相良さんは時代に沿った売り方を意識して、柔軟にメニューを選定しています。

相良さん：ここ3~4年は売上を安定させるために販路を拡大していて、百貨店やデリバリー、ウェブショップなどに展開しました。そうすることによって、どれかがだめでもどれかが良ければ大丈夫というバランスの取れた売上を保っています。メニューは定番ものもありますが、基本はトレンドや売り方を意識して変動させています。

販路を広げるとなると、メニューは幅広く扱うよりもなるべく絞って製造作業を簡易的にする必要がありました。更には当時は「同じブランドの同じ商品が沢山陳列している」状態が商品映えとしてのトレンド。そこで注目したのはチーズケーキでした。チーズケーキは量産できて、瓶に詰めて陳列することによって商品映えもします。かつ冷凍できて、型崩れしないので全国に送ることができるのは大きな強みだったので、チーズケーキの一点集中販売を始めました。

相良さん：これが上手くいって、最近だとデリバリー需要も高まり売り上げが大きく伸びました。今ではトレンドは当時とは逆に、色々なものが陳列している状態が商品映えとしての価値が大きいので、商品幅を広げている最中です。ただ無理に映えさせることを目的にしないで、本質的に「美味しい」「世の中に価値がある」ことを重視して開発しています。

インフルエンサーがSNSで拡散したいと思える！集客の仕掛け

「cafe The SUN LIVES HERE」の集客は主にインスタグラムを中心としたSNSを活用しています。SNSの強みは何と言っても拡散できることですが、お店側で頑張って発信し続けると時間がかかってしまいます。そこで注目したのは自分たちよりも拡散力の強いインフルエンサーでした。

天野さん：インフルエンサーの方々は一般的に「新しいものや、売ってはいるもののまだ流行っていないけど価値があるものを一番に見つけたい」という気持ちがあるので、そういった方々に見つけてもらいやすく、拡散したいと思っていただけるような運用ができないかを考えました。

そこで活用したのが、お店の商品やスタッフの裏話を聞ける「ファンクラブ」でした。ファンの方々はお店に対して熱意があるので、お店の新商品が出ると自発的に商品レビューをしてくれます。そういった自然なレビューがインフルエンサーの方々の目に止まり、そこから大きな拡散に繋がったことがありました。

cafe The SUN LIVES HEREのファンクラブ「チルクマニア」では、新商品の情報はもちろん、スタッフさん同士による商品の誕生秘話や、商品への想いを語ったり、ライブ配信でリアルタイムでおしゃべりできたりと、ちょっとしたお店の裏側を覗くことができます。

天野さん：ファンクラブは上の年代の方が多く、娘や孫を見ているかのようにお店を見守ってくださり、お店が何か新しいことを始めると自分ごとのように喜んでくれて自然と外部に発信してくれるんです。

「飲食業」の固定概念にとらわれない自由な働き方でスタッフの行動意識も進化

「cafe The SUN LIVES HERE」では一般的な飲食店、更には企業と比べて、非常に自由で風通しの良い環境が特徴です。

相良さん：お店の自由度は結構高くて、スタッフさん一人ひとりに大まかな目標設定はしていますが、後はどんなことをしても問題ないです。出勤時間とかも特に設けてなければ、パティシエさんに真昼間から飲みに連れてかれたこともあります（笑）

自由で、無理に縛らない環境がスタッフさんをリラックスさせ、気持ちの良い接客はもちろん、柔軟な考えや発想に繋がっているのだと思います。自分が知らぬ間にプロジェクトが進んでいたこともありました（笑）

既存の「お店」にない価値を求めて挑戦を続ける「cafe The SUN LIVES HERE」の魅力

常に先を見据えてビジョンを掲げ、時に頑固に、時に柔軟に動く相良さんと天野さん。現状に満足せず、絶えずお店の繁栄に向かってストイックに挑戦していく姿勢が非常に印象的でした。日々の努力から生まれたひとつひとつのメニューが、これからもお店を支えていくものだと感じました。

cafe The SUN LIVES HERE

〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋１丁目２７−３３

HP：https://www.cafethesunliveshere.com/

インスタグラム：https://www.instagram.com/cafethesunliveshere/?hl=ja

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