「カフェを開きたいけど、何から始めたらいいのか分からない…」

そんなお悩みをお持ちのあなたへ。この記事では、カフェ経営のガイドとして、開業準備から集客、売り上げ施策まで、カフェ運営を成功に導くためのノウハウを解説します。

カフェ経営の魅力と現実

憧れる人が多いカフェ経営。お客様との温かい交流や、自分らしさを表現したこだわりの空間作り、おいしいメニューの提供などその魅力は尽きません。しかし一方で、競合が多いことによる競争の激化、長時間の労働、収益化の難しさなど、現実的な課題も存在します。

カフェ経営の成功の鍵は、開業前からの綿密な計画と経営に関する正しい知識を身につけることです。

カフェ開業までのステップ

カフェを開業するときのステップをご紹介します。

1. コンセプト設計 : あなたのカフェの「らしさ」を形にする

まずは自分が開きたいカフェのコンセプトを決めましょう。ターゲット、メニュー、サービス内容、雰囲気の4つのポイントから考えて設計するとよいでしょう。

■ターゲット
誰をターゲットにするかで、メニュー構成やお店の雰囲気が決まります。(例:学生、ビジネスパーソン、ファミリー層など)
■メニュー
コーヒー豆の種類、フードメニュー、スイーツなど、顧客のニーズを捉えた魅力的なラインナップを考えましょう。
■サービス
テイクアウト、Wi-Fi提供、ペット同伴可など、ターゲットとするお客様の満足度を高めるサービスを検討しましょう。競合との差別化にもつながります。
■雰囲気
カフェのテーマカラー、インテリア、音楽など、居心地の良い空間作りを意識しましょう。

イメージが思い浮かばない場合は、カフェめぐりをするのがおすすめです。いろいろなカフェをめぐることで自分の好きなイメージや雰囲気などのヒントが見つかります。

2. 資金計画 : 無理のない開業と安定経営の基盤を作る

個人経営のカフェで開業時に必要な資金としては、一般的に総額で700万円~1,000万円程は必要となります。自己資金で150万円、借入等で550万円といったあたりが一般的です。

■自己資金
自己資金はどのくらい用意できるのか明確にしましょう。最低でも100万円は用意したいところです。
■資金調達
融資、クラウドファンディングなど、資金調達の方法を検討しましょう。カフェはお客様の増加率が比較的緩やかな業態のため、一定ラインの売上に到達するには時間がかかります。また、そのため十分な運転資金の確保が重要です。また、補助金や助成金が利用できる場合もあるので、そちらもぜひチェックしておきましょう。
■収支計画
売上目標、費用項目、資金繰りなどをシミュレーションし、黒字化への道筋を立てましょう。

3. 物件探し : カフェの成功を左右する重要な要素

繁華街などの商業地域や駅前、商業施設は人通りも多く集客しやすいですが家賃は高い。一方で、住宅地は集客が限定されますが、ライバルが少なく家賃も安い…。など、立地はそれぞれメリットデメリットがあります。

■立地条件
ターゲット層の行動範囲、競合店の状況、アクセスなどを考慮しましょう。
■物件の広さ
席数、厨房スペース、客席のレイアウトなどを考慮し、最適な広さを検討しましょう。
■賃貸条件
賃料、敷金、礼金、更新料など、契約内容をしっかり確認しましょう。

お店のコンセプトに合っているかどうかも重要で、扱う商品や提供されたいサービスに周辺のお客様にどう受け入れてもらいたいか?によって立地の希望も変わりますので、不動産屋さんによく相談してみるとよいでしょう。

出店したいと思う地域についてはさまざまな時間帯に訪れてみて、どんな人がいるのか、人の流れがどうなのか、競合店はいるのかなど確認しましょう。

4. カフェ開業に必要な資格や申請 : 安心・安全な経営を

カフェを開業するために必要な資格や申請についてお伝えします。

食品衛生責任者: カフェに限らず食品を扱うためには、食品衛生責任者の資格取得が必要です。各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講すれば取得可能となっています。
飲食店営業許可: 衛生法上、飲食店を営業する場合は必要な申請です。基準を満たした設備を整え、保健所への営業許可申請を行いましょう。
開業(廃業)等届出書:個人事業主として独立開業するのであれば必要です。管轄の税務署に提出します。
防火管理者:収容人数が30名以上の飲食店を開業する場合に取得が必要となる資格です。
その他: 火災保険の加入、音楽著作権の処理なども必要に応じて行いましょう。

5. 設備投資と仕入れ先選定: 質の高い商品提供のために

■厨房機器
エスプレッソマシン、グラインダー、冷蔵庫、オーブン、食洗器など、業務効率とメニューに対応できる設備を選びましょう。居抜きで入るなら元の設備に問題がないかしっかりチェックすることが重要です。

■食器・什器・店内インテリア
食器、什器、店内のインテリアもお客様はよく見ています。カフェのコンセプトやイメージに合ったもので揃えるのがポイントです。

■コーヒー豆・食材
品質、価格、仕入れルートなどを考慮し、信頼できる仕入れ先を見つけましょう。

集客 | ターゲットに合わせた効果的な集客方法を行おう

■SNS活用
Instagram、Facebook、X(Twitter)、TikTokなどを活用し、写真や動画でお店の魅力を発信しましょう。特にカフェの事業者で利用が多いSNSはInstagramです。開業準備の段階から情報発信を始めるのがポイントです。また、写真映えやお客様の来店意欲を刺激するようなドリンクやスイーツ、季節限定メニューなどを開発しSNSで発信することで集客につながります。

■チラシ配布
近隣住民やターゲット層が多く集まる場所にチラシを配布しましょう。ターゲットとなる所在地の地域に直接配布できるのでターゲットに確実に届けることができます。
より集客効果を高めるには、お得な特典をつけるのもおすすめです。「チラシのご提示で〇〇メニュー10%OFF」や「チラシをお持ちのお客様限定〇〇プレゼント」など特典があるとお客様の来店動機を高めることができます。

■イベント開催
ワークショップ、ポップアップ、マルシェなど、地域住民の方との交流を生み出すイベントを企画しましょう。イベントは地域の方が集まりやすいため、お店の認知や来店のきっかけに繋がります。夏祭りやクリスマスなど季節のイベントと絡めると開催しやすいです。

■テイクアウトの販売
コーヒーは持ち歩き需要も高いため、テイクアウトの販売もおすすめです。味が気にいれば来店してもらえる可能性があります。気軽にお店の味を試してもらうきっかけになります。

■プレスリリース
プレスリリースとは、企業や組織が主にメディア関係者に向けてニュースやお知らせを発表する文書のことです。カフェの場合、新規開業のお知らせや新メニューの発表、イベント開催のお知らせなどがあるでしょう。プレスリリースの配信サービスを利用することで、さまざまなメディアにお店の情報を届けることができます。そこから取材や記事の掲載につながることも。

売上 | 客単価アップのための施策を行おう

カフェはお客様が1杯のコーヒーで数時間過ごすこともあることから、客単価が低く回転率も悪い業態。ただカフェに居心地の良さを求めるお客様が多いことを考えると、回転率を上げるのはなかなか難しいでしょう。そこで、カフェの売り上げをあげるためには『客単価のアップ』を狙います。

物販を取り入れる

物販は客単価アップのためにぜひ取り入れたい施策です。自作のクッキーなどのスイーツ、お店で提供しているコーヒー豆、仕入れた雑貨や食品など、カフェで販売する物販商品はさまざまあります。

参考までに、仕入れサイト『スーパーデリバリー』の飲食業の会員に実施した物販に関するアンケートでも、物販をしていて感じるメリットを聞いてみると、1番多く回答が集まったのは売上(客単価)のアップでした。

注意点としては、開業時や一人オーナーなどの場合は特に労力がかかるものには手を出さないことです。例えば、自作のスイーツを作って販売する場合、もともとお店で出す予定のものならよいのですが、物販用に新たに作るとなると負担が大きくなってしまいます。仕入れ商品やお店で提供しているものを販売するなど、なるべく労力のかからない方法で物販を行いましょう。

\ スーパーデリバリーで物販商品を仕入れませんか? /

セットメニューの販売を行う

コーヒーなどのドリンクだけでは客単価を伸ばすことは難しいので、ドリンクとフード、スイーツなどを組み合わせたお得なセットメニューを提供しましょう。また、主力メニューにはトッピングなどのオプションを充実させるのも一つです。

リピート率向上のためのサービスを実施する

安定した経営のためには、新規のお客様の獲得とともに、リピートするお客様をつくることも大切です。たとえば、ポイントシステムを導入して来店時にポイントがたまるようにし、一定数たまるとサービスを受けられるようにしたり、何度も来てくださるお客様には積極的にコミュニケーションを取って、特別なサービスを提供するなどです。
お客様の情報をキャッチできるなら、 新メニュー情報やイベント情報などを掲載したDMの発送もおすすめです。

成功事例から学ぶカフェ経営  

リピーターの獲得や物販の活用で成功されているカフェの事例をご紹介します。

【事例1】接客レベルをあげてリピータ―を獲得-滋賀県東近江市 Mimosa Kitchen(ミモザキッチン)

Mimosa Kitchen(ミモザキッチン)は、無農薬・無肥料で育てた野菜料理を提供しているカフェレストランです。県外からもお客様が訪れる人気のカフェですが、その理由として料理はもちろんのこと、サービスのクオリティにも理由があります。会員向けアプリを用意し、割引クーポンのプレゼントを実施したり、季節ごとに変わる人気のパフェは事前告知して予約制にするなど、来店のきっかけ作りを工夫されています。また、お客様のオーダー内容や接客中に会話した内容を情報として構築するようにすることで、お客様が喜ぶ店舗づくりをされています。

【事例2】雑貨・アパレルの物販が売り上げのもう一つの柱に-京都市 まんまキッチンシッポ

京都府京都市にあるカフェ「まんまキッチンシッポ」では、ランチやお茶、お酒を提供していますが、物販として洋服や雑貨を販売されています。物販商品としては、来店されるお客様の好みに合いそうなものからオーナー自身が着たい・欲しいと思ったアイテムまでを揃え、今や物販が店舗の売り上げを作るうえで重要な柱になりつつあるそうです。客単価があがることはもちろんのこと、常連のお客様や来店者の集客にも一役買っているとのこと。

カフェの備品、物販商品の仕入れならスーパーデリバリー

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