カフェ人気が続いていますね。将来はカフェを開業したいと考えている方も少なくないはず。

そこで気になるのがお金のコト。

今回は、カフェを開業するときのお金にまつわる疑問を、創業融資のプロとしてご活躍されている『サロン・飲食店創業支援センター』代表の砂田さんに聞いてみました。

 

カフェの開業に必要な資金について

カフェ開業時の自己資金は150万円を目安に

ー個人経営のカフェで開業時にはどのくらいの資金が必要ですか?

「総額で一般的に700万円~1,000万円程は必要になります。自己資金で150万円、借入等で550万円といったあたりが一般的な形だと思います。この約700万円を設備資金と運転資金にあてることになります。

『カフェを開業したいのですが、いくらくらい貯めておけばいいですか?』ということをよく聞かれますが、最低ラインは、自分で貯めたお金が100万円といったところでしょう。」

カフェには融資が必須!

ー借入で、という話が出てきましたが、融資って受けたほうがいいのでしょうか?

「これは断言します。絶対に受けた方が良いです!本気でカフェで成功しようとお考えの方は、借りられる金額MAX借りることをお勧めします。

開業時の借入というのは、言い換えれば、融資利率でお店の寿命を買うということです。待ちに待った開業日に預金通帳にあるお金の残高がそのお店の寿命です。」

ーお店の寿命・・・

「例えば、1か月に50万円の経費がかかるとします。開業時に預金通帳残高が150万円であれば、このお店の開業時最短寿命は3カ月ということになります。

これを売上から経費を差し引いて残る利益によってどんどん伸ばしていくことになりますが、カフェは現金商売であり、お客様の増加率が比較的緩やかな業態です。一定ラインの売上に到達するには、想像以上に時間がかかります。」

ーカフェならではの特徴ですね。

「お金がある限りは売上がたとえ0円でも継続できますが、お金がなければ、もうすぐ黒字化に転じる!という時であってもお店を閉める他なくなります。」

開業前が一番融資を受けやすい

ーお金がなくなりそうなタイミングで融資を受けたらいいのでは?

「それはお金を借りるタイミングとしては最悪です。なぜなら、お金がなくなってきたということは、実績として悪い結果が出てしまっているからです。このタイミングは残念ながら、人柄や熱意、将来性などは何の意味も持ちません。こうなってしまうと、結局融資交渉が思うようにいかず、閉店に追い込まれるというパターンが多いです。」

ーなるほど。融資を受けるには開業時が一番のタイミングなのですね。

開業時は一番有利にお金を借りやすいタイミングなのです。開業時というのは誰も事業実績がないため、その方の人柄や熱意、将来性を評価してもらえるためです。条件・利率もある程度緩和されており、無担保・無保証でだいたい2%台(平成29年4月現在)での借入が可能です。」

カフェ開業時の資金について陥りやすいこと・注意点

「資金は”設備資金”と”運転資金”に分けて考え、必ず十分な運転資金を確保しておきましょう!

運転資金とは、仕入・家賃・給料・広告宣伝費など、お店をオープンした後にかかる各経費のための資金。一方、設備資金とは、不動産取得費・内外装工事費・厨房機器・食器類など、お店をオープンするまでにかかる資金です。」

ー資金も2種類あるのですね。

「お伝えしたとおり、カフェは開業したらすぐにお客様が次々とやってくるという業態ではありません。他の飲食業態に比べても、お客様の増加はゆるやかで、当然売上の伸びもゆるやかになります。

多額な設備投資をして超カッコいいお店に仕上げた!けど運転資金が1カ月分程度しか残っていない。。。という状態に陥れば相当に危険な状態となります。ほぼ高確率で廃業に追い込まれてしまいます。」

ーどのくらいの運転資金を確保しておけばよいのでしょう?

推奨レベルは6カ月分の運転資金の確保です。カフェ開業にあたって、運転資金の確保は最重要項目ですよ!」

カフェ開業後の注意点

ーでは開業した後の注意点ってあったりしますか?

「カフェという業態が他の飲食業態と決定的に違う点は、一般的に予約という概念がなく、お客様のご来店が読めないという点です。今後頻繁に来店してくださるお客様がいつ・どのタイミングでいらっしゃるかは全く分かりません。ですから、当然ですが営業時間はいつも開けておくこと、これが極めて需要です。」

「極端な話ですが、1日24時間オープンしても、1日6時間オープンしても家賃は同じです。なので体力や人通り等にも左右されますが、極力長く開けておくことが理想です。

カフェ開業後から軌道にのせるまでの期間は、オーナー様がお一人でお店に立たれることも多いと思います。この場合、例えばオーナーさんが仕入れなどで1時間外出すると、1時間分の売上を逸失することになります。

そこでラクーンさんの仕入れサイト『スーパーデリバリー』のような通販サービスは開業間もないカフェにとっては強い味方だと思います。」

ーありがとうございます! そうなんです、スーパーデリバリーは仕入れサイトなので24時間365日、お店の空いた時間に仕入れができます。カフェで使える備品や販促物、インテリアなどの商品もたくさん扱っているのでカフェを運営する方にも便利に使ってもらえると思います。

「外に出て仕入れをしている時間をお店にいることができれば、新規のお客様を知らず知らずのうちに逃すこともありませんし、上手くいけばそのお買い物にかかる経費をその時間に稼げてしまうわけです。」

ー開業間もない時期はなるべくお店を開けておくことが肝ですね。

 

カフェ開業時の資金節約術

居抜き物件を見つけよう

ーちなみに、できるなら資金は安く抑えたいと考えると思いますが、何かコツってないでしょうか?

状態が良く、条件の良い居抜き店舗を見つけることが一番節約には繋がります。やはりスケルトン状態から作り上げていこうとするとそれなりにお金はかかります。

ただし、居抜き店舗の場合、基本的には『造作譲渡費用』というお金が発生します。これは店内の内装や厨房機器等をセットで買い取るための費用です。この造作譲渡費用が高すぎると、逆に他テナントでスケルトンの方が安いといったケースもあり得ますので、居抜き店舗を検討する場合はこの造作譲渡費用を必ず確認しましょう。」

ーよい物件を見つけるにはどうしたら・・・?

「不動産会社の担当者に明確な希望を伝えることが重要です。賃料・立地・店舗面積・座席レイアウト・前店舗の業種などできる限り細かく希望を伝えることで不動産会社の担当者が飛躍的に提案しやすくなります。」

補助金・助成金を活用しよう

「また、補助金や助成金の活用もお勧めです。開業時に使える補助金や、設備投資に使用できる補助金、販促に使える補助金や人材採用・教育等に使える助成金などの利用が考えられますが、補助金というのは随時募集しているものではありません。期間を定めて募集しているものですので、その時によって変わります。

開業時期が明確になれば、補助金や助成金の利用について専門家に相談するのがベストです!」

ーカフェ開業時のお金周りのこと、よく分かりました!砂田さん、ありがとうございました!


サロン・飲食店創業支援センター
http://sougyo-support.com/

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