生活者視点で振り返る「今の時代に合った欲しい商品」

新型コロナウイルスの感染拡大がまだまだ心配な時期が続きます。

気が付けば、ウィズコロナの生活も1年半ほど。1年半で「日常生活の当たり前」が様変わりしたな…としみじみします。とはいえ、そのような中でも周りを見渡せば暮らしの中での楽しみを見つけながら心豊かに暮らすための工夫をされている様子を感じることができます。

今回は生活者の視点に立った仕入れニーズを把握するためにスーパーデリバリーでの商品の売れ行きから「時代のニーズに合った商品」をご紹介していきます。

1 新型コロナウイルスで変わった「暮らし」を振り返る
2 限りある日常の中で「ちょっと先の楽しみ」を提案する仕入れが増える
3 音声メディアで聴く！コロナ禍の生活者の変化振り返り
4 アパレル・雑貨の卸・仕入れは「スーパーデリバリー」！

新型コロナウイルスで変わった「暮らし」を振り返る

スーパーデリバリーでは、定期的に仕入れニーズの移り変わりとなどを商品の売れ行きなどからご紹介しています。時系列に沿って記事にまとめていきますので、仕入れのヒントにしてみてください。

[合わせて読みたい記事]コロナ禍でも強い！売れる商品！今仕入れるべき商品をアパレル・雑貨メーカーの担当者に伺ってみた

[動画で見る]

時代と顧客のニーズに合った仕入れのカタチとは？ SUPERDELIVERY AWARD2021 vol.2より

はじめての緊急事態宣言は「衛生」と「安全」の確保が優先だった（2020年3月～5月頃）

新型コロナウイルスに伴うはじめての緊急事態宣言を迎えた2020年4月頃を中心に「マスク」や「除菌アルコール」など衛生用品のニーズが高まりました。この頃は「マスク　仕入れ」で検索する方も非常に多かった印象があります。現在でも新型コロナウイルスの感染拡大の状況によって、不織布素材のマスクを求められる方が増える傾向にあります。

飛沫感染の防止策として引き続き、常備してオフィスや店舗などに在庫しておきたいアイテムのひとつです。そのような声を受けて、スーパーデリバリーでも感染対策の一環として「除菌・衛生グッズ」の常時特集を開催しています。

[関連特集]除菌・衛生グッズ

また、仕事や学校においてはリモートワーク（テレワーク）やリモート授業の導入が進みました。関連したヘッドフォンやマイク、カメラなど新生活に加えて新たな働き方を模索する方も多かったことでしょう。スーパーデリバリーでもはじめての緊急事態宣言の頃は、リモートワーク用のデスクやチェアなど家具インテリアはもちろん、慣れない新たな働き方に苦慮されている方が多いのか腰痛クッションなども合わせて売れ行きを伸ばしていました。

これまでにない経験ができたといえばできましたが…今思えば、子供たちを含む家族全員がいる中で仕事をしたり…いろいろな面で修行の時期だったなと思います（汗）

制限された中で「日常を取り戻す」試行錯誤（2020年6月～8月）

夏に向けて新型コロナウイルスの感染拡大が少しだけ落ち着きを見せた頃。マスク不足も手作りマスクなどで対応しながら「ファッション」のひとつとして日常に定着してきた頃でした。接触冷感などの素材機能に特化したマスク、レースデザインやチェック柄などデザイン性を重視したマスク、シルクや麻、タオルなど着用したときの肌触りにこだわったマスクなど「ファッションマスク」の提案の幅が広がりました。

また、カフェ飲食店、美容室、ネイルサロン、ホテル旅館宿泊施設など…サービス業を中心に接客の仕方も変わりました。店舗・施設前には「体温計」や「アルコール消毒スプレー・ジェル」が完備。カフェ飲食店においては、食事スペースにおける「アクリルパーテーション」が設置されました。美容室やネイルサロンにおいては「めがねタイプのフェイスシールド」などを店舗スタッフ用に購入するお店も多くありました。また、接客時のお客様へのマスク保管用の袋の提案や施術中の不織布マスクの提供を導入される店舗も増えました。

工夫をしながら日常生活を取り戻すためにできることをしている時期でした。

三密を避けて「おうち時間」「アウトドア」が人気（2020年9月～11月）

秋の提案が盛況となった2020年9月頃。それでも「東京には仕入れに行けない」という方が多い頃でした。そのような中でスーパーデリバリーでも「オンライン展示会」の中で「ライブコマース（ライブ配信）」を通じた新作商品のご紹介を強化した頃です。昨年の9月から開始されたライブコマースはすでに100件以上。メーカーそれぞれの思いが込められた新作商品の発表の場として広がってきています。

[最新のライブコマースは以下]

アイセン・インダストリアル「暮らしに安心と便利を！生活雑貨のご紹介」

また、9月の連休時に「アウトドア」が注目を浴びるようになりました。なかなかお出かけができないことから感染拡大当初は「ベランピング」が話題の中心となっていましたが、この頃になると「キャンプ」や「バーベキュー」など三密を避けながら遊べるソト消費が注目されるようになりました。連休時のニュースなどでキャンプ場の盛況ぶりがメディアなどで取り上げられていた頃です。

また、おひとり様消費が注目されたのもこの頃です。「ソロキャンプ」「ひとり焼肉」といった個人の楽しみの幅が広がる時期でした。

[関連商品]キャンプ・レジャー用品

一方で「おうち時間」を楽しむ余裕も生まれ、コーヒー器具などの売れ行きも伸び始めました。ハンドドリップなどを楽しまれたりする方も増えているのか注目されていました。

また、冬支度としてこの頃から「加湿器」や「空気清浄機」が昨年は売れ行きを伸ばしていました。加湿器を取り扱う企業様にこの頃お話をお伺いすると「人気のため、現在追加生産しています」という声をよく聞きました。

「巣ごもり」「家飲み」「リモート帰省」な年末年始（2020年12月～2021年2月）

冬になると「おうち時間」に合わせて注目されたキーワードが「巣ごもり時間」。「家飲み」などを楽しまれる方も増え、スーパーデリバリーでも「ビアグラス」や「ワイングラス」などのグラスの売れ行きが伸びていました。感染拡大などの懸念もあり、初詣も帰省も自粛傾向にあり、「リモート帰省」というキーワードも注目されていました。

また、家族暮らしの方に人気なのが調理家電。電気圧力鍋などの「ほったらかし調理家電」とも呼ばれる具材を入れてボタンひとつでお料理ができる商品や、家族での焼肉や鉄板焼きが気軽に楽しめる「ホットプレート」、それから冬の定番メニューおでんや鍋が楽しめる「土鍋」などを中心に注目されていました。

「インテリア小物」でお部屋を彩る！お家中心の楽しみが広がる（2021年3月～5月）

例年は新生活のスタートを迎え、大型家具やインテリアなどの購入がピークを迎える3月～5月ですが、今年はそれ以上に人気だったのが「インテリア小物」。お部屋を彩るニーズの高まりを春先は感じました。

中でも売れ行きがよかったのが「フラワーベース」や「ドライフラワー」などの花材・花器。インテリアとして取り入れやすくオシャレに空間を演出できることから人気です。

また、「インテリアアート」や「ウォールデコレーション」、「壁掛け時計」など壁を彩るアイテムも人気。リモートワークなどで映り込む壁もバーチャル背景も良いけれどおしゃれに白壁を彩り、演出したいという方も増えているようです。

限りある日常の中で「ちょっと先の楽しみ」を提案する仕入れが増える

6月に入るとブーツのオーダーなど冬に向けた提案に合わせて秋冬シーズンの注文が例年よりちょっと早めに入れる事業者会員が増えました。7月も春夏商品のセール特集なども開催しましたが合わせて先行予約商品のオーダーの動きもみられ、「ちょっと先を見据えた楽しみを提供したい」と考えられている事業者会員が多い影響もあり、先行予約商品が例年より早めに動いている傾向にあります。