商品やサービスのお会計をするレジ周りのスペースは、お財布が開くと同時に、いろんなところに目が行きます。そんな時に、ちょっと気の利いた素敵な商品との出会いがあったり、そうそうこんな商品が欲しかったんだ…と気が付くと(無意識にそう思い込んでいる時もありますが…苦笑)ついついお財布のひもが緩んでしまいがちです。

そう、レジ横ではじまる物販はお店の少しのスペースで物販導入がはじめやすいチャンスの場。今回は、レジ横横からはじめる物販のコツをまとめてみました。

目次

どんなお店でもすぐにスタートできる「レジ横」の提案のメリット

「物販」や「小売り」というキーワードを聞くと「うちは〇〇業だから関係ないや」と誰もが思いがちですが、ありとあらゆるお店にとって、「レジ横」は物販をはじめるきっかけとして、おすすめしたい販売場所です。

まずは、「レジ横」で物販をはじめるメリットをまとめてみました。

メリット1:省スペースでかんたんに物販が楽しめる

レジ横というわずかなスペースで商品の販売をスタートすることができます。例えば、お店を開くとなると専用什器や棚が必要ですが、レジ横であれば、什器などを買わなくてもカゴひとつからはじめられます。レジ横のスペースが空いていない…そんな方には、ハンギング(天井からつるすタイプ)のカゴを導入してみるのも一案。コンテナボックスを用意してみたり、お店にあるような身近な箱から売り場づくりを楽しむなど省スペースで楽しむことができます。

メリット2:お客様との会話のきっかけになる

レジ横にある商品で変わった商品があると「あら、こんな商品がここにあったんですね。」とか「へー素敵ね。」といったように、お客様の会話がレジ横にある商品をきっかけにしてはじまることができます。ついつい立ち話から、販売につながるだけでなく、ちょっとした会話からお客様をもっと知るきっかけになるのもうれしいポイントです。

メリット3:新たなジャンルの商品にチャレンジしやすい

レジ横スペースはレジ横なので、お会計という場面でお客様の手に取った商品の反応を一番感じ取りやすい場です。手に取ったときの反応がわかりやすい分、「新商品」や「新たに導入を決めたこれまでとは異なる商品群やジャンルの商品」の導入時も反応を追いやすくおすすめです。

例えば、お洋服屋さんで瓶ものの食品の提案をはじめてみたり、ケーキ屋さんで紅茶やコーヒーなどの販売提案をはじめるとき、エステサロンでハーブティーの販売をするとき…など。既存のメインの商品やサービスに+αの提案を取り入れたいときにぴったりです。ちょっとしたテストマーケティングのような感覚で取り入れることができます。

「レジ横」で提案するには「なにがいい?」3つのポイント

「レジの横のスペースを有効活用して商品を販売しよう!」と決意しても、すぐに「〇〇がいいな!」と特定の商品を思い起こすのが難しい方も多いことでしょう。ということで、商品選びをする上で、大切な3つのポイントをご紹介します。

ポイント1:お店のお客様をよく見てみよう(シーンやターゲットを決める)

物販用の商品を選ぶ上で、大切にしたいのが「いつもお店にいらっしゃる、お客さまの顔を思い浮かべてみること」です。

例えば、ファミリー層のお客さまが多ければ、駄菓子やおもちゃなども良いでしょう。よく、ファミリーレストラン(ファミレス)などで、子どもがついついレジ前にある…おもちゃを手にしながらお母さんやお父さんにおねだりをしている姿を見かけます。

その他にも、ケーキ屋さんのレジ横には、キャンドルやメッセージカード、紅茶などが提案されている場合もあります。紅茶とケーキがあるだけで、お友達の家にケーキを持参して訪問される方や、お客様のおもてなし用にケーキを購入される方への提案にもつながりそうです。

お客様の利用シーンや年齢層などを考えながら提案商品を決めてみると、自然とお店に合った商品にたどり着くことができます。

[関連商品]駄菓子おもちゃ(景品)メッセージカード紅茶(ティーバッグ)コーヒー(ドリップバッグ)ナンバーキャンドルパステル 0番〜9番

ポイント2:取り扱い商品をもとに、会話が弾むような商品を考えてみよう

お店で取り扱っている商品(またはメニュー)から、物販の導入アイテムを考えてみるのも一案です。

例えば、カフェであれば、提供しているコーヒーの豆や、ドリップバッグ、夏場はアイスコーヒーを提案するのも良いでしょう。ヘアサロンなどでは、カット後の髪の毛を整えた際に使用しているヘアワックスやスプレー、ヘアオイルなどの提案。ネイルサロンでは、ハンドクリームやネイルオイルなどの提案。エステサロンでは、施術後に提供しているハーブティーなど…。

お店を訪れてからお客様が帰られるまでの間の接客時の提案などを思い起こしながらレジ横でも提案する商品を考えてみると、自然といくつか選択肢が生まれていきます。

[関連商品]コーヒーヘアワックスヘアオイルハンドクリームネイルオイルハーブティー

ポイント3:お店や季節に合ったおもてなしから考えてみよう

最後にご紹介するのは、季節にあったおもてなしです。

例えば、春であれば、「ありがとうございます。」と記載されたパッケージギフト。夏であれば、ビーチサンダルや日傘、アームカバー。秋ならストール。冬だったらレジ横に、あったか素材の靴下などの提案。といったように、季節とお客様へのおもてなしを掛け合わせてイメージしてみると、季節ごとの提案商品がイメージしやすくなります。

先輩店主に教えてもらった「ついで買い」を呼び込むレジ横提案の事例

「レジ横提案をはじめよう」と考えても、いざとなると「何をどう提案したらよいのか」が、イメージができないという方も多いことでしょう。「スーパーデリバリー」のスタッフが会員事業者の店舗を訪問した際におしえていただいた「レジ横」の事例をいくつかご紹介します。

レジ横での提案のヒントなればうれしいです。

事例1:カフェ雑貨店|プチギフトやご褒美についつい手が伸びちゃうレジ横

レジ前でカエルのコポー(置物)がお出迎えしてくれる。レジ周り。猫のプリントのトートバッグやそのままプチギフトにも選んでいただけそうなハンドタオルなどが並びます。

手前側に並んだ猫プリントトートバッグは、ちょっとしたお出かけにもちょうどよいサイズ感。猫好きさんなら思わず「自分へのご褒美に…」とついつい手が伸びてしまいそうです。

ハンドタオルは、プチギフトなどにぴったり。ほんの気持ちを伝えたいときに、レジ横にハンドタオルのラッピングがされた商品があると、お会計ついでに買ってしまいそうです。

合わせて、お楽しみ袋も提案されているので、お友達と一緒に店内商品をお得に購入などにも、遊び心のある提案で素敵だと思いました。

事例2:カフェキッチン雑貨店|器と一緒に買いたくなるお菓子やケーキが並ぶ

レジ横にアソートお菓子やシフォンケーキ、ドリンクが並んでいます。レジ前にはマグやボウルなどの食器が並んでいます。

食器やキッチン雑貨を購入した後に、お家に帰って一息つきたいときや、子ども連れのお客様にも喜ばれそうなレジ横の提案になっています。

事例3:カフェ雑貨店|レジ前に焼き菓子などのプチギフトや単品販売を強化

カフェ雑貨店の事例です。レジ横のカウンターにはテイクアウトメニューのPOP販促物とともに、焼き菓子の単品提案や、焼き菓子のプチギフトにも使える商品がカゴに並んでいます。飲み物とともに、選ぶ楽しみが広がりそうな提案です。

事例4:アメリカン雑貨店・工務店|レジ横に遊び心のある雑貨を並べる

工務店・リフォーム業者兼、雑貨店を営む「井上工務店」の事例です。こちらのお店では、レジ横にトイソルジャーを並べて置いています。

トイソルジャーはもちろん、販売している商品。ついつい並べ替えたり、隊列を組んでみたり…遊びたくなりそうなレジ横の提案です。

レジ横・レジ脇で、かんたん・おしゃれに見える什器・ディスプレイのコツ

レジ横での物販をはじめたい!となった場合に使える優秀な什器や小物、合わせてディスプレイのヒントも一緒にご紹介します。

カゴ・ザル・バスケット・ボックスを使ってかわいらしくディスプレイしよう

[掲載商品]オーサム(ジューシーなフルーツティー)[取り扱い企業]陶和

[取り扱い企業]サンリツ

レジ脇にちょこんと置いてディスプレイをするなら、導入したいのがカゴ・ザル・バスケット・ボックスです。

カゴなどの中に、並べてディスプレイするのも良いですし、こんもり「かご盛り」をして、インパクトのあるディスプレイをするのもおすすめです。

ワイヤー素材のもの、天然素材のもの、水濡れしても安心なポリプロピレン素材やプラスチック素材のものなど、取り扱い商品やサービス、お店の雰囲気に合わせて素材や大きさなどを選んでみるとよいでしょう。

限られたスペースを有効活用するならおすすめ、小型の木製イーゼルやスタンド

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[掲載商品]CHUBBY LATTE(チャビーラテ)[取り扱い企業]陶和

レジ横が限られていて、販売スペースがない…という方には、ちょっとしたディスプレイに使える小型の木製イーゼルや、ワイヤー型のギフトスタンド、アクリル製の財布立てやアクリル製のディスプレイスタンドなどが役立ちます。提案できるものは限られますが、はがきサイズの商品や、個包装のティーバッグ、コーヒーバッグの提案を促すのにはおすすめです。

マグカップやケーキスタンドなど食器もディスプレイに使える

[掲載商品]RUBAN(リュバン)[取り扱い企業]陶和

ケーキスタンドは、スタンドのサイズにもよりますが、焼き菓子やアクセサリー、ハンドタオルなど幅広い商品の提案に使えます。アフタヌーンティーのような上品なイメージがあるので、売り場にあるだけで、目を引きますよね。

マグカップは、自宅にあるカップなどを使って提案はじめに使ってみるのにおすすめです。キャンディーやちょっとした小物などの提案に使えます。ギフトを想定した提案をレジ前でするならば、ギフトにぴったりなマグカップとともにセット商品の販売もおすすめです。

例えば、マグカップに個包装のティーバッグ、キャンディー、ハンドタオルなどと一緒に「感謝の気持ちを込めてティーギフトセット 〇〇〇〇円」、スープカップにスープ用スプーン、ハンドタオル、個包装の粉末スープを合わせて「いつも頑張る大切な人に ほっこりスープギフト 〇〇〇〇円」…というように、ギフト提案を促すのも商品を買った先の大切な人をイメージできる提案としておすすめです。

会話が広がる、魅せる提案ならカフェ風什器の導入

レジ横のディスプレイ什器の中には、鉄瓶などが並んでいるキッチン雑貨・食器を販売されているお店。手に取りやすい缶詰めなどはレジ脇にワイヤーバスケットで並べ、店主の目が行き届くレジ横にはお客様との会話が弾むような鉄瓶や食器類などが並びます。取り扱いなどの説明が必要な商品だからこそ、ていねいに販売する姿勢がうかがえますね。思わず会計時に、鉄瓶についての話題などが広がりそうです。

カフェのような雰囲気で卓上ショーケースをレジ横に置いてみるのもおすすめです。

メーカーが提案する什器セットを設置し、販売導入をすすめる

オープン前のカフェ・バーを営む飲食店の様子。レジ向かって右脇にはコーヒーと相性の良いチョコレート「カフェタッセ(取り扱い企業:豊産業)」の什器セットが提案されています。卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」では、販売の導入がしやすい、什器付きのセット商品が、出展企業各社から提案されています。設置サイズなども記載されているので、お目当ての商品と什器セットの設置サイズが合う場合は、かんたんに設置しやすいので、導入してみるのもおすすめです。

レジ横には、スペースがない…そんな方はレジ脇・レジ後方の壁面を有効活用しよう

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[掲載商品]チャム(オーガニックコーヒー)[取り扱い企業]陶和

展示会や訪問した会員事業者の店舗で見られた壁面ディスプレイの様子です。木製のディスプレイボックスや、木製板を壁面に付けることで、設置スペースを設けられています。

設置時のポイントは複数以上設置する際は、材質や導入什器のシリーズをそろえることで、壁面全体のディスプレイに統一感が出てきます。また、壁に設置時の耐荷重などを意識しながら、設置する商品を選んでいきましょう。

レジ横販売をする上で気をつけるべきポイント

最後に、レジ横、レジ脇で販売する上で、気をつけるべきポイントをいくつかご紹介します。

販促POPやプライスカードはかならず一緒に提案しましょう

商品を仕入れて、ディスプレイするものの、一呼吸おいてうっかり忘れがちなのが…「販促POP」や「プライスカード」です。

・商品名

・価格

・どのような用途で使うとよいのか?

・どうしてこの商品を導入しようと思ったのか?

といったポイントを踏まえて、商品の訴求をしてみましょう。あなたの仕入れたいと思った理由や、商品を取り扱いたいと思ったきっかけの中に、商品を提案する上でのヒントが必ずあります。お客様が手に取りたいと思う(共感を呼ぶ)提案ができるとうれしいですね。

ちょこっとずつ仕入れがいいね。その先に素敵な未来が待っている

レジ横にゆとりがあるお店なら良いですが…スタート段階では「ちょこっと仕入れて」お客様の反応を見てみるとよいでしょう。

レジ横はお客様との距離が近い分、お会計などと一緒にお声がけがしやすいスペースです。

「ちょこっと仕入れて提案」が楽しくなると…スーパーデリバリーの会員事業者の中には「気が付くと売り場が広がっていました(笑)」というエピソードもよくお伺いします。

写真はカフェの事例。最初は、お店で取り扱いのあるコーヒーなどからはじまり、紅茶、きらずあげ(お菓子)、アガペシロップ、オーツミルク、チョコレート…とカウンター全体が食品物販コーナーとして提案されている事例です。

こちらは、コーヒーショップのレジ脇の事例です。レジ前には、チョコレートやウエハースなどコーヒーと一緒に買いやすいアイテムが並びます。レジ脇には、ドライフルーツとナッツの入ったシリアルや、オーツミルク、アーモンドミルクなどが並んでいます。ついついコーヒーを購入しながら待っている時間に買いたくなってしまいそうな商品ばかり。

最後にご紹介するのは、ちょこっと仕入れから…気が付けばお店全体へと物販が広がっていった、「漢方薬局とカフェ飲食店」をされている「乙カフェ」の事例です。

オーナーの岡田さんが自宅の一部を使って乙カフェを開業されたのは約8年ほど前のこと。飲食業の経験もなく。ファッションや雑貨の知識もゼロからのスタート。そのような中で取り扱いをじわじわと増やしながらお店づくりや仕入れを楽しんでいたら、しっかりとしたご商売として成り立ち、今ではSNSなどからも口コミで訪れる方も多い、愛されるお店になっています。

このように「ちょっと仕入れて販売してみよう」から、お客様の反応がわかると自然と売り場は活性化したり、あらたなお店の価値をもたらすものに変わっていきます。お店の中の「チャレンジできる枠」「これから取り組みたいと思っている商品」のテストマーケティングのような場として捉えてみると、お客様の反応から次のお店や事業の進むべき方向が見えてくるのかもしれません。

「お客様との会話も弾む」「ついつい買ってしまう」レジ横での物販をはじめてみよう

今回は、「レジ横」や「レジ脇」販売で「ちょっと仕入れ」をはじめるのが楽しくなるような提案のコツをまとめてみました。

レジ横スペースは、お客様との自然な対話の中から商品の反応が直接うかがえる陳列空間です。ぜひ有効利用していただき、「あなたのお店だから提案できる商品」をスーパーデリバリーで探してみませんか?

ちょっとずつ仕入れられる「スーパーデリバリー」に物販の仕入れはお任せ

卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、160万点を超える取り扱い商品のうち、75%以上の商品を1点から仕入れられることができます。店舗・事業で必要な備品や什器の調達はもちろん、お客様に販売する店販商品まで小ロットで仕入れ可能。スーパーデリバリーは多くの事業者にご利用いただいています。

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ー卸・仕入れサイトスーパーデリバリーとは─
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