カフェやレストランなど飲食店内で食品や雑貨などを販売している店舗が増えていますが、どのような商品をどう陳列していいのか悩む方も多いのではないでしょうか?
飲食がメインのスペースでどうやって販売すればいいの?どんな商品を選べば手にしてもらいやすいの?そもそも飲食店が商品を販売するメリットとは?など、今回は飲食店で物販をする際に役立つ情報や陳列・ディスプレイの事例をご紹介します!限られたスペースをうまく活用したり効果的なディスプレイのアイデアをお求めの方は参考にしてみてくださいね!
目次
カフェ・飲食店で食品・雑貨を売る!物販提案を取り込むメリットとは?
カフェやレストランなどの飲食店で食品や雑貨などを販売している店舗が増えている背景には、「収益源を増やす」ということと「集客力をあげる」という2つの理由が挙げられます。
収益源を増やして売上を伸ばす
飲食店の売上げは新規客、リピート客含めてどれだけのお客様に来店いただくかによって変わってきます。そのため、新たなメニューを考案したり店舗に足を運んでもらえるよう特典を用意するといった取り組みがありますが、コロナ禍でその様子は変わりつつあります。これまでのように来店して飲食をしてもらうことだけではなく、テイクアウトやデリバリーサービスを始めたり、来店したついでに買い物をしてもらうことで売上を確保するといった動きがみられるようになってきました。
例えばメニューに使っている食材や調味料を販売したり、メニューと相性がいいお菓子やおつまみを扱う店舗も多くみられます。また、お店のコンセプトに合わせてオーガニックやフェアトレードなどの雑貨類を揃えるといったケースなどもあり、客単価を上げる狙いも見られます。
集客力をあげる
2つ目の理由は集客力をあげることです。物販を行うことで初めてのお客様を取り込む効果もあり、例えばこれまでは来店されなかった客層の方も買い物を目的に足を運んでくれるようになる可能性があります。
例えば入り口付近に物販コーナーを設けることで新規のお客様にも入ってもらいやすい雰囲気を作ったり、気軽に立ち寄れるきっかけづくりを用意するのもおすすめです。
あくまでも飲食がメインですが、物販を始めることでお客様にとってもお店に立ち寄る楽しみができ、リピーターの確保にもつながります。
商品の売れ行きが変わる!陳列提案の実例
ここでは実際に物販を取り入れているカフェやレストランなどの事例をご紹介します。お店のコンセプトに合わせて様々な商品を販売したりディスプレイを工夫しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
1.狭いスペースも有効的に使ったディスプレイ
大阪の谷町あるコーヒー店「タニナナコーヒー」。こちらはテイクアウト専門のコーヒーショップです。入ってすぐのスペースにはカウンターがあり、壁には手描きのメニューが。カウンターにも豆が並べてあり、オーナーさんと会話しながら豆を選ぶのが楽しくなりそうな作りです。
店舗のスペースは約2畳ほど。洗練されたデザインやレイアウトで狭い空間ながらも圧迫感を感じず、物販も壁に手作りの棚や引出しを設置し、すっきりと陳列されていました。商品はオーナー自身がお使いのコーヒーメーカーの商品や、「コーヒーを味わいながら手紙を書くような時間を楽しんでいただきたい」という想いから文具類なども置いてあります。もともと雑貨店を開業したかったというオーナーですが、雑貨店だけでは経営は難しいのでは?という周囲の助言もあり、コーヒー店を開き同時に物販も取り入れたとのこと。コーヒーの待ち時間も楽しめそうな空間になっています。
2.客席周りも手軽に手に取りやすい販売スペース
店内で紅茶やコーヒー、お酒を飲みながら陳列してあるお菓子や食品を食べることができる英国式サンドイッチ店の「THE・TUBE」。こちらはその名の通り英国のドリンクやサンドイッチなどの食事を楽しむことができるカフェ・バーです。カウンターの端や壁には英国にまつわる食品やドリンクが並んでいます。
商品は店内で使用しているものや提供しているメニューに合わせたものがあり、例えば紅茶の茶葉や紅茶を淹れる際に使用する硬水なども販売しています。ほかにもお酒に合うおつまみや調味料などもあり、来店された方がその場で購入して食べたり帰りに購入されることもよくあるとのこと。商品一つ一つに手描きのポップもあり、思わず見入ってしまうディスプレイです。
3.ストックスペースをお客様に魅せる物販コーナーに変える
小さな店舗では日ごろ使うストックを置く場所に困ることも珍しくありませんよね。だけども物販をしてみたい、といった場合にオススメなのがストックスペースと物販コーナーを兼ねて使うことです。例えばヴィーガンカフェの「CIEL cafe」では、メニューに使用している調味料やコーヒー豆の在庫をあえてお客様に見える場所に置き、物販用としても販売しています。
使用している食品や調味料に加えておすすめの商品も一緒に置いてあり、お客様にメニューの説明などをする際に合わせて紹介することで興味を持ってもらえたり、実際に使ってみたいと購入されるケースもあります。ストックはお客様に見えない場所に置いておくもの、という概念を払い限られたスペースを有効的に使った事例です。
4.壁や出窓など空いている空間を活かした商品陳列
ハワイアンカフェならではの雑貨が揃う「olupono cafe(オルポノカフェ)」では、店内の一角や出窓スペースに物販スペースを設けています。調理をしている間に買い物をしながら楽しく過ごしてほしい、というオーナーの想いからハワイにまつわる様々なアイテムやハンドメイドの雑貨が陳列してあります。
商品が充実していることもあり雑貨を見るために立ち寄ってくれるお客様もいたり、プレゼント用に購入される方もいるそう。出窓など席のすぐそばに置いてあることでじっくりとポップを読んでもらえる機会にもなり、インテリアも兼ねて陳列してみるのもいいですね!
5.レジ近くでついで買いにつなげる陳列例
古民家を改造したカフェの「HOME」では、お店の入り口に雑貨や食品などの商品がずらりと並んでいます。お店を始めた当初は今ほど商品数はなかったのが、コロナ禍をきっかけに売上を伸ばす施策の一つとしてアイテムを増やしたそうです。こちらの店舗でも実際にお店で使用している商品を中心に、オーナーが気に入った雑貨やお店のコンセプトに合ったものを販売しています。
店内の入り口に置いておくことで来店したときに気になったものを帰る際に手に取ってみたり、会計時に会話しながらオススメの商品を紹介したりと、自然と商品に目が留まる効果も。コミュニケーションが生まれる場のそばに商品を置くことで接客もしやすくなりますね!
アイデア次第でできる!カフェ飲食店で物販をはじめよう
食品を中心に雑貨やアパレルなどの物販をはじめるカフェやレストランなどの飲食店が増えており、これから物販を始めてみようという方も多いのではないでしょうか?
物販を始めるとなるとそれ用の場所の確保が必要になってきますが、今回ご紹介したように限られたスペースをうまく使って陳列している店舗も多く、小さな物販コーナーから始めてみるのもおすすめです。特に初めて物販をはじめる際には何から販売していいのか分からない、といったこともありますよね!そんな場合も、レジ横やカウンターの隅に試しに置いてみて反応を見てみるのもいいかもしれません。
お店の中に限らず店頭でも販売してみたりと、今ある場所や空間を活かした物販をぜひ試してみてはいかがでしょうか。