先日、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン」が、一般社団法人 日本フードサービス協会一般社団法人 全国生活衛生同業組合中央会より発表されました。

このガイドラインは「新型コロナウイルスの影響により、カフェ・飲食店などの外食事業者が今後の事業継続に向けての一助」として作成されたものだそうです。店舗の衛生環境マニュアルとして、ガイドラインを元に、一度お店を見直していただければと思います。

また、新型コロナウイルスに伴う状況は日々変化しています。状況を判断をしながら、お店なりの感染防止に向けた取り組みをしていきましょう。

[情報元]新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン

食の安全管理の基本事項とは!

ガイドラインを見る前に、まず押さえておきたいのが飲食店における衛生面での基本事項。ガイドラインにもありますが、以下の基本事項をポイントに見直しを行っていくと良いでしょう。

✓ 食品の安全と衛生管理
✓ 店舗・施設等の清掃と消毒
✓ 従業員の健康チェックと個人の健康・衛生管理の徹底
✓ 社会的距離の設定と確保への工夫

お客様に安心して利用していただくためのおもてなしの安全基準とは?

店舗運営をしていく中で、第一に気にかけていきたいのが「お客様の安全」です。来店、食事、お帰りになるまで、安全に過ごしていただく上での配慮をしていきたいですね。

1) 入店時

店舗入口には、発熱や咳など異常が認められる場合は店内飲食をお断りさせていただく旨を掲示する。また、店舗入口や手洗い場所には、手指消毒用に消毒液(消毒用アルコール等)を用意する。
店舗入口及び店内に、食事中以外はマスクの着用をお願いする旨掲示する。
飛沫感染・接触感染を防止するために十分な間隔をとることが重要であることをお客様に理解してもらい、店内が混み合う場合は入店を制限する。
店内飲食やテイクアウトで順番待ちをする場合は、各人ができるだけ2m(最低1m)以上の間隔を空けるように誘導する(床に間隔を示すテープを貼るなど)。
順番待ちが店外に及ぶ場合は、従業員が間隔を保つように誘導するか、または整理券の発行等により行列を作らない方法を工夫する。

入店対応は、お店の水際対策です。「消毒用アルコール」を店頭に出したり、来店されるお客様に「手洗い」をお願いし、消毒のお願いをしていきましょう。

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また、店内客席数がいつもより少なく運営していくというお店もあると思います。2-3名程度でしたら、ソーシャルディスタンスを守りながら行列を促すこともできますが、店外に行列が及ぶ場合は、近隣店舗に配慮しながら、目安時間を記載しながら整理券の発行をするなどして行列をつくらない工夫をしていきたいですね。

2)客席へのご案内

テーブルは、飛沫感染予防のためにパーティションで区切るか、できるだけ2m(最低1m)以上の間隔を空けて横並びで座れるように配置を工夫し、カウンター席は密着しないように適度なスペースを空ける。
真正面の配置を避けるか、またはテーブル上に区切りのパーティション(アクリル板等)を設けるなど工夫する。
少人数の家族、介助者が同席する高齢者・乳幼児・障害者等対面を希望する場合は、可能としてもよいが、他グループとの相席は避ける。
グループ間の安全を確保するために、他のグループとはできるだけ2m(最低1m)以上の間隔を空け、会話は控えめにし、BGM を聞くなどを勧めることを検討する。

店内の客席数を制限するというのは、回転率を重視するお店にとっては非常に厳しい選択ですが、パーテーションで区切るなどして、工夫して乗り切りたいところです。

カウンター席などで注目されているのが、アクリルのパーテーションです。

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アスカ 飛沫対策ガード アクリルスタンド 縦横両用」のように、奥行き幅が小さなものであれば、カウンターに置きやすく、仕切りとして活躍してくれることでしょう。

テーブル席の場合には、天井からロールスクリーンなどで間仕切りを導入するのも一案。店内スペースに限りがあり、ロールスクリーンでは圧迫感を感じる場合には「【飛沫防止に!】透明ビニールシート(吊り下げ用金具付き)防菌カーテン 透明ビニル ビニールカーテン」のようなビニールカーテンやフィルムロール、テーブルに置けるコンパクトなアクリルパーテーションを使うことで視界を広く保つことができます。

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3) テーブルサービスとカウンターサービス

テーブルサービスで注文を受けるときは、お客様の側面に立ち、可能な範囲で間隔を保つ。
お客様が入れ替わる都度、テーブル・カウンターを消毒する。
カウンターサービスは、可能な範囲で従業員とカウンター席との間隔を保つ。
カウンターで注文を受けるときはお客様の正面に立たないように注意する。
カウンターでは、お客様と従業員の会話の程度に応じ、従業員のマスク着用のほか、仕切りの設置など工夫する。
大皿は避けて、料理は個々に提供する、従業員等が取り分けるなど工夫する。
お客様同士のお酌、グラスやお猪口の回し飲みは避けるよう、業態に応じ、掲示等により注意喚起する。
個室を使用する場合は、十分な換気を行う。

飲食店などでも、マスクフェイスシールドをした接客なども見かけるようになりました。食事をゆったりと楽しむ場であった、飲食店もいつもより滞在の時間は短めになる傾向があります。とはいえ、密度は薄く、滞在時間は短くとも店内で過ごす時間がお客様にとって内容の濃い時間になるようサービス提供できる努力はしていきたいですね。

4)会計処理

食券を販売している店舗は、券売機を定期的に消毒する。
会計処理に当たる場合は、可能であれば、電子マネー等の非接触型決済を導入する。現金、クレジットカード等の受け渡しが発生する場合には、手渡しで受け取らず、コイントレイ(キャッシュトレイ)などを使用する。また、コイントレイは定期的に消毒する、会計の都度手指を消毒するなど工夫する。
飛沫を防止するために、レジとお客様の間にアクリル板等の仕切りを設置するなど工夫する。

会計時にも、お客様が手を触れるものには配慮をしていきたいですね。また、現金のやり取りの際にはキャッシュトレイキャッシュトレー)を取り入れていきましょう。「新型コロナウイルスによる感染防止のため、現金のやりとりはキャッシュトレイの活用にご協力ください。」などのPOP表示などがあれば、お客様とのお会計時のやりとりもスムーズになります。また、この際にQRコード決済などの電子マネーの導入を検討してみるのも良いですね。

5)テイクアウトサービス

テイクアウトを実施している店舗では、お客様の店内滞留時間を短くするために、事前予約注文を受け付けるなどの仕組みを導入する。
テイクアウト客と店内飲食客の動線を区別し、接触を避けるように工夫する。
食中毒等の防止のため、料理は早めに消費するよう、口頭もしくは注意書きを添えてお客様に注意を促す(特に気温の高い時期)。

都内の飲食店では「テイクアウトサービスはじめました」や「テイクアウトOK」の店頭表示が本当に増えたな…と実感します。緊急事態宣言明けには、「店内飲食」「テイクアウト」の両方がいよいよ営業活動としてスタートします。

新型コロナウイルスの影響により、テイクアウトサービスを行っていたお店は、通常営業をはじめるまえに、一度新型コロナウイルス対策だけでなく、気温の高い時期に備えて食中毒防止対策もふまえてメニューや運営内容の見直しが必要になる頃です。

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セットアップ賞味期限シール」や「タックラベル No.767賞味12×24 300片」のような「賞味期限内にお召し上がりください」の賞味期限シール賞味期限ラベル)など、出来上がりをできるだけいただいていただく工夫をしていきましょう。

また、オペレーションの部分でも店内飲食とテイクアウトの注文が重なるケースなどを考えて、メニュー構成の見直しや事前予約注文の受付などを考えながら効率化を目指していきたいですね。

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6)デリバリーサービス

デリバリー担当の配達員と来店客が接触しないように、可能であればデリバリー専用カウンターを設け、両者の動線が重ならないように工夫する。
料理の受渡しは必ず手指を消毒してから行う。
代金が支払い済み(オンライン決済等)で、注文者が希望する場合は、注文者が指定した所に料理を置くなど非接触の受渡しを行う。
配達員は、店舗従業員と同様の健康管理、手洗い等の衛生管理を実践し、マスクを着用する。
配達する料理の容器は、配達員が直に触れないよう袋等に入れ、配達に使用する運搬ボックス等は使用の都度、消毒する。
食中毒等の防止のため、料理は早めに消費するよう、口頭もしくは注意書きを添えてお客様に注意を促す(特に気温の高い時期)。

デリバリーの際も、「置き配達」などの直接的な接触を回避する動きがみられています。そんな中、注目されているのが、宅配ボックス

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<ハウスワーク><宅配ボックス>宅配ボックス DSB100」のように、簡易的なものであれば、お客様も必要に応じて出し入れしやすくおすすめです。宅配ボックスに入れたら速やかにメールや電話、SMSなどでご連絡し、早めにお召し上がりいただくように促していきましょう。

食の現場で働く人も大切に!従業員の安全衛生管理

1)従業員の安全管理

食品を扱う者の健康管理と衛生管理を徹底する。
従業員の健康管理において最も重要なことは、各自が店舗に新型コロナウイルスを持ち込まないことである。
従業員は必ず出勤前に体温を計る。発熱や風邪の症状がみられる場合は、店舗責任者にその旨を報告し、勤務の可否等の判断を仰ぐ。
感染した従業員、濃厚接触者と判断された従業員の就業は禁止する。
店舗ではマスクやフェイスガードを適切に着用し、頻繁かつ適切な手洗いを徹底する。
従業員やその家族が過度な心配や恐怖心を抱かないよう、また風評被害や誤解などを受けないよう、事業者は現状を的確に従業員に伝える(従業員へのリスク・コミュニケーション)。
従業員のロッカールームや控え室は換気し、空調設備は定期的に清掃する。

従業員の安全管理の上でまず大切なのが体調管理ですね。その上で欠かせないのが、体温計。スーパーデリバリーでも体温計は品薄状態が続いていましたが、先週から今週にかけて非接触タイプの体温計を中心にして、掲載が増えています。

即納 非接触型体温計WT3656 感染予防

即納 非接触型体温計WT3656 感染予防」のようなタイプであれば、導入もしやすいですよね。とはいえ、体調には気を使いながら健康元気に乗りきっていきたいものです。

また、接客中は、マスクフェイスシールドの着用も店舗の接客スタイルによって導入が増えています。またお料理の提供の際、手袋を使用しているお店も増えています。ただ、夏に向けてこのような対策の熱中症の要因となる場合もあります。接触冷感マスクを取り入れたり、状況によって少しずつ日常へと戻したりしながら、経営者とスタッフ間で話し合い、状況に合わせてお店として適切な対応方法を模索していきましょう。

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見直していきたい店内の衛生管理

1)店舗衛生管理

店内(客席)は適切な換気設備の設置及び換気設備の点検を行い、徹底した換気を行う(窓・ドア等の定期的な開放、常時換気扇の使用など)。
店内清掃を徹底し、店舗のドアノブ、券売機、セルフドリンクコーナー等の設備等、多数の人が触れる箇所は定期的にアルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウムで清拭する。また、テーブル、イス、メニューブック、タッチパネル、卓上ベル等はお客様の入れ替わる都度、アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウム、台所用洗剤(界面活性剤)で清拭する。
卓上には原則として調味料・冷水ポット等を置かないようにするが、撤去が難しい場合は、お客様が入れ替わる都度、アルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウム、台所用洗剤(界面活性剤)で清拭や用具の交換を行う。
ビュッフェやサラダバー及びドリンクバーは、利用者の飛沫がかからないように食品・ドリンクを保護する(カバーを設置するまたは従業員があらかじめ又はその場で小分けする、客席と料理提供空間が近い場合には適度に仕切るアクリル板等の仕切りを設けるなど)。トング等は頻繁に消毒若しくは交換するか、または手袋の着用を促す。
従業員は、店内の一箇所にお客様が集まらないように留意する。
トイレは毎日清掃し、ドアやレバー等の不特定多数が触れる箇所は定期的にアルコール消毒薬、次亜塩素酸ナトリウムで清拭する。
トイレのハンドドライヤーは使用を中止し、ペーパータオルを置く。また、汚物は蓋をして流すよう、使用者に注意を促す。
厨房の調理設備・器具を台所洗剤(界面活性剤)で清拭し、作業前後の手洗いなど、従来から取り組んでいる一般的な衛生管理を徹底する。
感染防止対策に必要な物資(消毒剤、不織布マスク、手袋、ペーパータオル、及びそれらの使い捨て用品を廃棄する容器等)の一覧表(リスト)を作成し、十分な量を準備しておくか、または緊急時にすぐに入手できるよう予め手配をしておく。平時から使用した分をその都度補充し、常に一定の必要量を備蓄しておくことが望ましい(ローリングストック)。
ユニフォームや衣服はこまめに洗濯する。
食品残渣、鼻水、唾液などが付いた可能性のあるごみ等の処理は手袋・マスクを着用してビニール袋等に密封して縛り、マスクや手袋を着用して回収する。マスクや手袋を脱いだ後は、必ず手を洗う。

店舗の衛生で大切なのは、三密を避ける適切な換気そして、消毒と基本的な衛生基準の見直しです。これまで当たり前だったことから、新型コロナウイルスの影響状況によって、随時見直しをはかっていきたいですね。

また、店内環境の衛生を保つことは、日常的に大切です。その中でもトイレなど日常的に清掃している場所もおもてなしの空間のひとつととらえながら、見直してみると良いですね。

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まとめ

今回は、一般社団法人 日本フードサービス協会一般社団法人 全国生活衛生同業組合中央会より発表された「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン」を元に、飲食事業者の方々向けのおもてなしの衛生対策をまとめてみました。

緊急事態宣言解除または、緊急事態宣言明けに向けて、多くの事業者さんが動き出しています。状況に応じて、お店とそこで働く方々、そしてお客様が安心して利用できるお店づくりのための衛生対策の見直しになれば幸いです。

[情報元]新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン

 

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