フェアトレードという言葉を知っていても、実際どのように作られ、どのように生産者の暮らしを向上させているのかという具体的なことまで知っている人はまだまだ少数派です。

主にフェアトレード商品を扱う「シサム工房」では、商品背景を通してフェアトレードの具体的な内容や良さを知ろうと卸事業者向けの勉強会「シサムの朝活 toB」を開催しています。

2023年2月22日にオンラインで行われた第三回のテーマ「もらう人もつくる人も みんなが笑顔になる『2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)』」に参加してきましたのでその内容をご紹介します。

フェアトレードについて学ぶ「シサム工房」の朝活勉強会

シサム工房では、本社スタッフだけでなく全国各地にある直営店舗のスタッフも含め、スタッフ全員が商品やお店についてより深いお話をお客様にできる「ストーリーテラー」になれるように、「シサムの学校」という社内向けの勉強会を実施しています。

フェアトレード商品の知識を深め、生産者にどう役立っているかを知ることで、仕事へのやりがいや販売の意義を感じる場になっています。その内容を卸事業者向けに展開したのが「シサムの朝活 toB」です。

フェアトレード商品を展開する「シサム工房」とは?

シサム工房は「What you buy is what you vote~お買いものとはどんな社会に一票を投じるかということ~」VISIONとし、フェアトレード品を中心に作り手、売り手、買い手、社会、地球環境の「五方良し」を目指した商品やサービスを広めることで、貧困・児童労働・環境問題などの社会課題の解決を目指している企業です。

フェアトレードが求められる理由を「深く知れる」朝活勉強会

フェアトレードの商品を扱うとなると、その背景をしっかり知っておきたいという人は多いのではないでしょうか。朝活勉強会では、実際にフェアトレード商品を作っている生産者や生産者とシサム工房をつなぐNGOについて具体的に知ることができます。顔が見えるフェアトレード商品の魅力を確かめる機会にもなっています。

・フェアトレードとは何か?どういった仕組みなのか?
・生産者をつなぐNGOの役割
・生産者である現地の人々のこと
・どのようにしてつくられるのか?

こういった点を毎回テーマを変えて、シサム工房の社員が講師となりフェアトレード商品の具体的な背景や魅力を知ることができます。

みんなが笑顔になるノベルティ「2 smiles novelty(トゥースマイルズ ノベルティ)」とは?

シサム工房では、途上国に暮らす生産者の支援につながるノベルティ事業「2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)」を展開しています。感謝の気持ちを伝えるノベルティで、より多くの笑顔を届けようとフェアトレードの仕組みで作られているノベルティギフトです。 オリジナルデザインのノベルティアイテムを作ることができます。

ご希望のアイテムやデザイン、用途や必要な数量などをお聞きして、お見積りが可能です。まずはお見積りだけでもお気軽にご相談くださいとのことでした。

<「2 smiles novelty」の用途例>

・企業や団体、お店のPRのためのノベルティグッズ
・エシカルウェディングのギフトアイテム
・販売用オリジナルグッズ
・従業員のユニフォーム

…など

納品される製品には、以下の商品タグが付いているので「2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)」の取り組みについてプレゼントされた側も知る機会にもつながります。

また海外生産ロットの場合は、作り手の画像と感謝状が届きますので、CSRのお取り組みなどに活用いただけます。

こうした「伝わるツール」があることも、この「2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)」の特徴です。フェアトレードをより多くの人に知ってもらう機会につながったり、環境や社会問題への解決を目指していることを社内外へ伝えるきっかけづくりにもなります。

「五方良し」なプロジェクト(作り手・売り手・買い手・社会・地球環境)

五方良しなプロジェクトとは、作り手、売り手、買い手、社会、地球環境の5つに対して良いという意味。

・「作り手(生産者)」…フェアトレードを通して、立場の弱い人たちの自立を支援

・「売り手(取り扱い企業)」…社会課題の解決に参加でき、SDGsにも貢献できる

・「買い手(エンドユーザー)」…フェアトレード商品を通じて、企業の姿勢を知ることができる

・「社会」…思いやりに満ちた社会に近づく

・「地球環境」…地球環境への負荷を軽減する

みんなが幸せになる五方良しを目指すシサム工房では、フェアトレードパートナーとしてインド、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、インドネシアの5つの国の12の団体とものづくりをしています。

ノベルティ用途だけでなく、オリジナル商品として販売もできるアイテム展開

記念品やオリジナルバッグとしての販売に「オーガニックコットンエコバッグ」

オーガニックコットンのエコバッグは、ノベルティとしてはもちろんのこと、お店のロゴやオリジナルデザインをプリントしてお店のオリジナルバッグとして販売用にも作れます。形や大きさ、生地の厚みなども選ぶことができます。

スタンダードエコバッグは、W30 x H38cmのサイズ。B4サイズまで入るので展示会やイベント、オープンキャンパスなどのシーンでの資料や商品サンプルを入れてお渡しするのにぴったりです。シサム工房の実際に販売されているプリント柄の洋服の余り布をアソートで使うこともできます。無地のタイプは、エシカルな無漂白のオーガニックコットンや強度のあるキャンバス生地からも選ぶことができます。

<導入例>
・お店の周年記念のノベルティとしてプレゼント
・売上の一部を寄付できるアイテムとしてイベント時に販売
・プレゼント包装時の袋として有料で販売 
など

エコバッグには、下の画像のように「2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)」の織ネームが付きます。画像は手のひらサイズほどの「ミニバッグ」で、お菓子やドリップパックコーヒーなどが入ります。持ち手の片方はボタンがついており、バッグインバッグとして2次利用も。持ち手はシサム工房のアパレル製品に使われたプリント生地を使用していて、デザインもかわいいアイテムです。

スラムの女性を支援して地域の問題を解決している「クリエイティブ・ハンディクラフト」によって作られています。ムンバイの空港近くに広がる巨大スラム街で長年活動しているフェアトレードNGOです。スラムの中には11の作業所が点在し、女性たちは20人ずつの小グループに分かれて縫製作業を行っています。女性たちが社会的にも経済的にも力をつけていけるよう、グループで作った製品を国内外で販売しながら総合的な支援をしています。また、「クリエイティブ・ハンディクラフト」では、子どもの教育や保護にも力を入れています。

従業員のユニフォームやイベント催事に「ユニセックスTシャツ」

オーガニックコットンのユニセックスTシャツもあります。サイズはS、M、L、XLの展開で国際フェアトレード認証ラベル付きです。イベントでのスタッフTシャツや、社員のユニフォームとして活用できます。インドの零細農家が栽培するオーガニックコットンを使用しています。丸首タイプで、シサムブルーと呼んでいる青もあります。

<導入例>
・イベント時のスタッフTシャツ
・SDGsの取り組みとして社員のユニフォームに採用
・チャリティTシャツとして販売

このTシャツにも使われている「Sisam Organic(シサムオーガニック)」シリーズのオーガニックコットンは、農民組合「Chetna Organic(チェトナ・オーガニック)」で育てられ、国際フェアトレード認証とオーガニック認証を受ける縫製工場「ラジュ・ラクシュミ」が買い支えており、洋服にまで仕立てられています。チェトナは綿の栽培が盛んなインド中央部3州で、安全かつ利益を確保しながらオーガニックな農業を続けることを目指す農民組合です。コットンの凶作の年に一帯で起こった飢餓と農民の借金苦による自殺問題を無くしていこうといくつかの農家が2004年に発足しました。

零細農家がフェアトレードマーケットにつながることで、農薬や化学肥料、遺伝子組み換えの種から卒業しオーガニック農業を続けることができます。

オーガニックコットンの栽培した人も、生地になったあと洋服として作りあげた人のこともわかるフェアトレードのTシャツ。1枚のTシャツを通して世界で起きている問題を知ったり、解決のためのエシカル消費になるのは、「2 smiles novelty(トゥースマイルズノベルティ)」ならではです。

お店で提供用に使ったり、オリジナルデザインマグとして販売もOKなマグカップ

シサム工房の商品として販売されている「ストーンウェアマグⅠ」をオリジナルのデザインで作ることができます。サイズはΦ8.5 × H8.5cmです。ひとつずつ職人の手で手作りされた風合いが魅力的で、飲み口の方が狭くなっている台形タイプなので底の部分が広く転倒しにくいのも特長です。電子レンジ、オーブン、食洗機の使用も可能なので、お店の提供用の食器として導入もとてもオススメのアイテムです。

<導入例>
・カフェで提供用として使い、同時にお店オリジナルグッズとして販売
・学校の卒業記念品として

古くから焼き物の街として知られる昔ながらの伝統製法を今も大切にしている、ネパールのティミ(Thimi)という地域で職人の手によって焼成されます。このマグカップはストーンウェア(炻器)という陶器と磁器の中間の性質を持っており、素焼きのような上品な風合いと高い強度・耐水性を兼ね備えています。

生産者の「ティミ・セラミックス(Thimi Ceramics)」は1985年に創立した工房で、創業者のSantaさんと二人の息子さんを中心に運営していますが、女性たちが働く機会を増やすことにも積極的です。伝統的な焼き物工房で女性が働くことが少ない中、この工房では職人たちの半分以上の割合で女性です。ネパールで長年にわたり貧困削減と伝統文化の継承に取り組むフェアトレードNGO「Sana Hastakala(サナ・ハスタカラ)」が、ティミ・セラミックス工房とシサム工房をつないでいます。

フェアトレードで認知度の高いコーヒーはノベルティとしても人気アイテム

シサム工房ではファッション以外にもオリジナルコーヒー「SISAM COFFEE(シサムコーヒー)」を展開しています。ドリップパックコーヒーは、小ささと軽さがメリットで比較的低コストであり、多くの方に手軽にお渡しするのに向いています。パック一つずつにオリジナルデザインのラベルを貼付するタイプと、パックに直接印刷するタイプから選べます。

<導入例>
・イベント時のプレゼント
・宿泊施設の客室内での提供ドリンク
・飲食店で業務用のシサムコーヒーを提供し、オリジナルデザインでドリップパックを販売

SISAM COFFEE(シサムコーヒー)は「みんなが幸せになるコーヒー」をテーマに、コーヒー豆を生産する農家の暮らしと、コーヒー豆が育つ森の木々を守るフェアトレードコーヒーです。

SISAM COFFEEが作られているフィリピン・コーディリエラ地方は標高が1500m~2000mと高く、朝晩の気温差や雨量がコーヒーづくりに適しています。先住民族の人々が森とともに暮らしていますが、近年森林破壊が深刻化しています。その原因は換金性のある農作物を作りたいと森林を焼き、野菜畑へ変えていることです。しかし、土壌が悪くなり土砂崩れが起きたり、一つの品種だけつくり続けることで土地がやせてしまったりと悪影響を及ぼしています。

そこで、現地の環境NGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)」は、先住民族たちが森を守りながら生計を立てられるように、「Agriculture(農業)」と「Forestry(林業)」を合わせた「アグロフォレストリー(森林農法)」の指導をし、森林保全や生物多様性を守る取り組みをしています。

具体的には、コーヒー以外に果樹やカカオなどの販売につながる収穫種の樹種とその他の木の苗木を配り、木の下には生姜やサトイモ、サツマイモなどの植え、複合的に収入をつくり出せるようにしています。この栽培方法であれば、生物多様性、森林保全、自然の豊かさを守り、不作の場合でもリスクを分散できるようになっています。

コーヒー栽培や加工の専門家が指導に入り、環境NGOのCGNがQグレーダー(コーヒー品質評価の国際資格)を取得するなど、品質の向上にも取り組んでいます。

フェアトレードを「シサムの朝活」で一緒に学びませんか?

シサム工房では、月1回のペースで卸先様に対して「シサムの朝活toB」をZOOMを使いオンラインで実施しています。フェアトレードの商品を仕入れるときやお客様に説明したり、店頭で陳列する際に役立つ、フェアトレードの知識を広げませんか?

ご参加にあたっては、シサム工房に直接お問い合わせいただくか、スーパーデリバリーにご入会いただきシサム工房と取引可能な状態となると開催のお知らせが届きますので、参加のお申し込みをお願いいたします。

シサム工房