寒い季節になると、恋しくなる「チョコレート」。メーカーによって、この一口が、世界中の未来を変える力になることがあります。

フェアトレードは、農家や労働者に適正な報酬を保証し、生活改善や地域発展をサポートする仕組みです。そして「フェアトレードチョコレート」は、カカオ農家の安定した生活を支えるだけでなく、持続可能な環境保全に貢献しています。

買うものを選ぶだけで、地球にも自分にも優しい選択ができる。今回は、そんな想いが詰まった5種類のチョコレートをご紹介します。

輸入会社「おもちゃ箱」とは

これからご紹介するフェアトレードチョコレートを取り扱う会社「おもちゃ箱」は、「自然と、心地よく生きる」をコンセプトにした会社です。

地球環境を守るために、機能性や味を妥協するのではなく、心地よいもの、美味しいものを選びながら環境保全に繋げるという意味があります。人々の喜びと地球への優しさを結びながら、各国の厳しい認定基準を満たした本物のオーガニック製品のみを取り扱っています。

GEPA グランノワール ビオ カカオニブダークチョコレート

[掲載商品]グランノワール ビオ カカオニブダークチョコレート

最初にご紹介するのは、カカオ85%のカカオニブ入りチョコレート「グランノワール ビオ カカオニブダークチョコレート」です。

こちらのチョコレートを製造している「GEPA(ゲパ)」は、1975年ドイツに創業した、フェアトレードカンパニーのパイオニア的存在の会社。

フェアトレード製品を作るには、フェアトレード認証を取得した原料を20%以上配合することが基準になりますが、GEPAの商品ではフェアトレード認証を取得した原料が40~100%と高い割合で使用されています。

原材料は、いずれも有機素材で、チョコレートの原材料でよく見かける「乳化剤」は使われておらず、完全無添加のチョコレートです。

箱から取り出すと、透明フィルムに包まれていました。フィルム越しでもカカオの芳醇でビターな香りが、チョコレートへの期待を盛り上げてくれます。

大きさは、縦18センチ、横8.5センチ、厚さ5ミリ。厚さはコンビニ等で一般的に販売されている日本のお菓子メーカーの板チョコとあまり変わりません。

マスは正方形に近い大きさに区切られており、ひとつひとつのマスに、フェアトレードマークやGEPA(ゲパ)独自で作ったフェアトレードマーク「fair + (フェアプラス)」、「MAKE A CHANGE」といったメッセージなどが書かれています。

パキッとした食感が心地よく、ひとますの大きさは、ちょうど良いサイズ感。

カカオ85%ですが、強い苦味はそれほど感じません。カカオの芳醇な香りと後味に広がるコクが楽しめ、ビターでありながらマイルドにも感じる味わいです。口どけも良く、重たさや口にまとわりつく感じがありません。

甘さはかなり控えめで、一かけのサイズが大きめなので、少量でも満足感があり、罪悪感なく楽しめます。

GEPA グランノワール ビオ オレンジフレーバーダークチョコレート

[掲載商品]グランノワール ビオ オレンジフレーバーダークチョコレート

2つめに紹介するのは、1つめと同じグランノワールシリーズの「オレンジフレーバー ダークチョコレート」です。

こちらはカカオが70%。箱を開けた瞬間、華やかなオレンジの香りがふわっと広がります。オレンジとチョコの組み合わせを想像するだけで、思わず口元が緩んでしまいそうな魅力的な香り。

パッケージに描かれている「fair + (フェアプラス)」は、ゲパが独自で作るフェアトレードマークです。「通常のフェアトレードよりも、もっと質の高いフェアトレードを実現する」と いうGEPA(ゲパ)の強い意志が込められています。

大きさは「グランノワール ビオ カカオニブダークチョコレート」と同じく、縦18センチ、横 8.5センチ、厚さ5ミリです。

程よい厚みでパキッと割れる食感が楽しめます。口の中でゆっくり溶かして長く味わうのもよし、噛んで、しっかりとした食べ応えを楽しむのもよし、どちらでも満足感があります。

チョコレートの甘みがほんのり感じられる一方で、オレンジフレーバーの爽やかさとほろ苦さが絶妙に調和します。カカオの苦みが苦手な方でも、オレンジのフルーティーな風味のおかげで食べやすく仕上がっています。

オレンジには、それほど甘みがないので、純粋なカカオのコクとビターなチョコレートの美味しさを味わいながら、オレンジの風味を楽しむようなチョコレートです。

GEPA ビオ マスコバドミルクチョコレート

[掲載商品]ビオ マスコバドミルクチョコレート

3つ目にご紹介するのは、少し小さめサイズのチョコレート。紙に包まれており、これまでご紹介した2つとは違い、ミルク感のある甘い香りが漂います。

商品名にある「マスコバド糖」は、サトウキビを絞って煮詰めただけで作られる、伝統的な製法の砂糖です。サトウキビ本来のクセのない、すっきりとした風味が特徴で、ミネラルを豊富に含んでいます。フィリピンのネグロス島を支援する活動から生まれた特産品でもあります。

この商品は、フェアトレード原材料、オーガニック原材料ともに100%のフェアトレードオーガニックチョコレートが最大の特徴です。

全体の大きさは、縦14センチ、横7センチ、厚さ1センチ。

グランノワールシリーズよりも小ぶりながら、厚みがあります。薄茶色でコーヒー牛乳のような優しい色合いで、ミルクがたっぷり入っているのがわかるほどです。

口に入れると、マスコバド糖の優しい甘さとオーガニックミルクの香りが広がり、ミルキーな甘みが口いっぱいに感じられます。

口に含んで、ゆっくり溶かしながら楽しむのがおすすめです。コーヒーと合わせると、コーヒーの苦みと甘さが絶妙に調和し、口溶けがさらに良くなって軽やかに味わえます。

GEPA ビオ 塩キャラメルミルクチョコレート

[掲載商品]ビオ 塩キャラメルミルクチョコレート

4つ目にご紹介するのは「塩キャラメルミルクチョコレート」。大きさは、先にご紹介した「マスコバドミルクチョコレート」よりも少し小さく、縦10.5センチ、 横5センチ、厚さ5ミリで、手のひらにすっぽりと収まるサイズです。

原材料に、粗製糖、コーングルコースシロップ、澄ましバター、海塩から作られた「バターキャラメルクリスプ」と「ヘーゼルナッツペースト」が含まれていることが、大きな特徴です。

縦横の線に、キャラメルクリスプが滲み出ているのか、塩なのか、きらっと光る粒が見えます。

ひとかけ口に入れると、最初に感じる塩味に衝撃を受けます。その塩気を包み込むように、ミルクチョコレートの甘さが押し寄せます。さらに、シャリっとした食感と香ばしいキャラメルの甘みが広がり、ほろ苦さと塩味が絶妙なバランスで繰り返されます。

一粒で甘じょっぱい味わいの無限ループが楽しめます。甘さの後にほんのり残る塩気の余韻がクセになり、後味には塩味とミルクチョコレートの甘みが同時に感じられる、なめらかな口どけ。塩気のおかげで甘さが引き締まり、つい次の一粒に手が伸びる美味しさです。

GEPA ビオ ストロベリーホワイトチョコレート

[掲載商品]ビオ ストロベリーホワイトチョコレート

最後にご紹介するのは、爽やかでジューシーな苺が描かれたパッケージがかわいらしい「ストロベリーホワイトチョコレート」です。

原材料に、ストロベリーと、ヨーグルトパウダーが含まれているのが特徴的です。苺ヨーグルトは馴染みがありますが、ヨーグルトとホワイトチョコレートという組み合わせは想像がつきません。

塩キャラメルと同じ手のひらサイズで、縦は10.5センチ、横5センチ、厚さは5ミリです。

ホワイトチョコに埋まった苺のピンクとつぶつぶがとても可愛らしく、裏面にすると、さらに苺がぎっしり詰まっているように見えます。

開けた瞬間、ホワイトチョコの甘い香りとストロベリーの華やかでキュンとする香りが広がり、気分が高まります。

断面にも苺の粒がぎっしり詰まっていて、食べるのが一層楽しみになります。

口に入れると、最初にホワイトチョコレート特有の濃厚な甘さが広がり、続いて苺の香りと爽やかな風味が感じられます。

ストロベリーとヨーグルトの酸味が絶妙で、後を引く甘さではない、爽やかな味わいのホワイトチョコレート。ホワイトチョコレートが持つ、お口の中でとろける美味しさも楽しめます。

まとめ

どのチョコレートも、コクがありながら口溶けが良く、甘みが自然で嫌味がありません。

カカオと、含まれる素材の相性も抜群で、個々の素材の美味しさもしっかり楽しめます。

なお、乳化剤不使用の場合、溶けやすいため、冬季限定での販売になる場合もあります。見かけた際は、逃さず手に取ってみてくださいね。

(写真・文:ありとよ)