”誰かの心を癒す場所を作りたい” コロナ禍にオープンしたハワイアンカフェ「olupono cafe（オルポノカフェ）」のオーナーの想いを取材しました

東京都江東区にある「門前仲町」は随所に下町の情緒を感じる街並みで、富岡八幡宮など有名な神社仏閣も多いため日ごろから観光客も多数訪れるスポットです。今回はコロナ禍にこの門前仲町にハワイアンカフェをオープンした「olupono cafe（オルポノカフェ）」を取材しました。

”誰かの心を癒す場所を作りたい” コロナ禍にオープンしたハワイアンカフェ「olupono cafe（オルポノカフェ）」

お店に入ると青木さんやスタッフの方が笑顔で「アロハ～」と迎えてくれ、まるでハワイに来たかのような気分にさせてくれる「olupono cafe（オルポノカフェ）」。この店名は、ハワイ語で「心地良い、親切」という意味がある「olu」と「思いやり、正しい状態」といった意味の「pono」が掛け合わせてあり、オーナーの青木さんが作った言葉です。いつかやってみたいと思っていたハワイアンカフェへの想いや、コロナ禍でも手探りながらお店を開業したその経緯などを伺いました。

（路地裏の角にある店舗。店内にはカウンターと3つのテーブル席が。）

1 きっかけはホットドッグ店の引継ぎから
2 自身の経験をもとにコロナ禍だからこそ開業へ
3 下町ならではの人情あふれる雰囲気にピン！ときて物件探し
4 ハワイアンコーヒー、クラフトコーラなどオリジナルティあふれるメニュー
5 ハワイアングッズとハンドメイド雑貨
6 経験がなくてもやりたいことがあるならやってみる
- 6.1 olupono cafe（オルポノカフェ）
7 カフェ・レストランなど飲食業の仕入れはスーパーデリバリー

きっかけはホットドッグ店の引継ぎから

青木さんは「olupono cafe（オルポノカフェ）」を門前仲町に開く前、池袋にあるホットドッグ専門店「BRAWNY Hotdogs」でパートとしてお店を手伝っていました。このお店は青木さんの知人が経営していましたが、ある時その知人がお店の経営を辞めることになり、青木さんが引き継ぐことになりました。とはいえ青木さんは本格的に飲食業に携わった経験はなく、ホットドッグ店も見様見真似で自分の感覚でやってきたとのこと。

青木さん：以前からフラダンスを習っていたこともあり、いつかハワイアンカフェをやってみたいな、という夢がありました。ホットドッグ店を引き継いだ時も少しずつハワイアンテイストなメニューを取り入れてみたり、経営や本格的な調理の経験はなかったのですが自分の感覚であれこれとやり始めましたね。コーヒーも大好きなので焙煎所を探してハワイのコーヒー豆を使ったオリジナルコーヒーを作ってもらったり、ハワイのクラフトビールを取り扱ったりもしています。

自身の経験をもとにコロナ禍だからこそ開業へ

その後ホットドッグ店とは別に、ハワイアンスピリッツをふんだんに取り入れた「olupono cafe（オルポノカフェ）」をオープンしました。コロナ禍ではあるものの、ハワイアンスピリッツが持つ癒しや気分転換になる心地よさを取り入れたカフェを作りたいという夢を実現しました。大変な時期だけども敢えてそのタイミングでお店をオープンした背景には、青木さんのある経験がありました。

青木さん：実は８年前に夫が亡くなったんです。仕事が本当に忙しくて過労死のような感じで亡くなったのですが、当時まだ二人の子供も小さくて、この先どうしようかと不安がいっぱいあったし、でも子供にために頑張っていかないといけないなと。それで、立ち直るためにもどうしたらいいか、色んなことを学んだりした中でハワイアンにものすごく癒されたんですね。

その経験から、ハワイアンが持つヒーリングとか安らぎで誰かの心を癒せる場所を作りたいな、と思ったんです。そのあとにコロナ禍になったのですが、逆にコロナ禍だからこそ人とのつながりを感じられる場所が必要じゃないかなと思って。私と同じように辛い経験を持った人もそうですし、やっぱり人の心を癒せるのは人だと思うので、こんな時だからこそ人と繋がれる場所を作りたいと思ってハワイアンカフェを開くことにしました。

（ソファーの後ろにはインテリア雑貨やオリジナルコーヒーが並んでいます。）

いつもそこに行けば自分の居場所があるような、そんなお店にしたいという想いで「olupono cafe（オルポノカフェ）」を開業した青木さん。今後はレース針でビーズを編むジュエリークロッシェの講師の経験を活かしてワークショップもここで開催し、足を運んでもらえる楽しみを増やしていく予定だそうです。

下町ならではの人情あふれる雰囲気にピン！ときて物件探し

「olupono cafe（オルポノカフェ）」を門前仲町に開いたのは、色々と場所を探している中でここに来た時に「ピンときた」からだそう。観光客が多いことはもちろん、通勤してくる人も多く飲食店もにぎわって活気がある街に惹かれ、この場所がいいと直感で思ったのだとか。

青木さん：門前仲町は下町ならではの人情や人とのつながりを感じれる場所だなと思ったんです。飲食店も個人店が多くて、みんなで協力しあったりしているのもいいなと。住んでる人も通勤で来ている人も、観光の人も沢山の人がいる昔から廃れない街ですしね。それに、春は桜並木があるからお花見でにぎわったり、夏にはお祭りがあったりと賑わいを感じれるのも好きなんです。

お店は大通りから一本入った路地裏にありますが、インスタグラムや口コミで訪ねてきてくれる人が増えているそう。また、犬同伴でも入店可能にしているため、犬連れのお客様がほかのお客様に紹介してくれるケースも増えているのだとか。

青木さん：犬連れのお客様が来られた際は、店内のお客様に確認して承諾を得てから入っていただいています。私自身も犬を飼っているのですが、愛犬と一緒に入れるお店はまだまだ少ないので喜ばれますね。ワンちゃん連れの方たちはどこに同伴できるお店があるのかといった情報などもよく交換されているので、他の飼い主の方からうちのお店のことを聞いて来てくださる方も結構いらっしゃいますよ。

ハワイアンコーヒー、クラフトコーラなどオリジナルティあふれるメニュー

「olupono cafe（オルポノカフェ）」では「BRAWNY Hotdogs」のホットドッグをはじめ、ハワイアンカフェらしいマラサダやココナッツスイーツ、そしてハワイのコナコーヒー豆を使ったオリジナルの焙煎コーヒーなどメニューも豊富です。加えてハワイのクラフトビール、そしてオリジナルのクラフトコーラーなども提供しています。お店の営業時間は朝8時から夜22時までと長く、朝や昼はモーニングやランチセットを用意してあり、夜はビール以外のお酒も楽しめる場となっています。

青木さん：ハワイアンカフェといえばパンケーキですが、それはどこのお店もやっているのであえて用意していません。逆に言えば、ハワイアンカフェだけど私が「美味しそうだな、これいいな」と思うものやスタッフがオススメしているものを提供しています。

例えばハワイのクラフトビールもとても美味しくて私も好きなのでメニューに加えてますし、クラフトコーラはスタッフの提案でお店で手作りして出しています。スパイスの味が聞いていてすごく美味しいですよ！

（左：フレンチトーストとオススメのコナコーヒー豆を使ったラテ。右：ココナッツミルクを使ったスイーツのハウピアとクラフトコーラ。ハウピアは甘さ控えめでとっても食べやすく、クラフトコーラもスパイシーがクセになる美味しいドリンクでした！）

どのメニューもテイクアウトでき、今の時期はお花見用のテイクアウトメニューも用意されています。また酒類もハワイのクラフトビールのほかにワインや焼酎なども揃っています。

ハワイアングッズとハンドメイド雑貨

店内ではハワイに関連する雑貨なども販売されており、なかでも人気はプルメリアなどハワイの香りが漂うボディローションだそうです。ハワイ好きな方はもちろん、フラダンスの仲間などにも好評で手にする方が多いのだとか。ほかにも、オリジナルのコーヒーや青木さん手作りのアクセサリーなども販売されています。

青木さん：物販はお店をオープンする前からやろうと思っていました。ちょっとしたものでもメニューを作っている間に楽しんでもらえますし、私自身もお店にこういうコーナーがあると嬉しいなと思うタイプなので（笑）。それにコロナ禍でハワイに行ける機会も減っていますから、こういうのがあると気分転換にもなるかなと。