現在、全国に約6万店舗あるといわれる薬局。
その数はコンビニを上回る数となっています。

従来の薬局の業務は、外来患者が持ってくる処方箋を受け付けて薬を処方するというものでした。ですがこれからの薬局は、進む高齢化社会へ向けた動きとコロナの影響によってその役割に大きな変革が求められています。

今回は薬局に今後求められている変革について、そして従来の調剤以外へ取り組みを拡げている事例についてご紹介します。

厳しいといわれる薬局の経営

薬局は収益のほとんどが処方箋調剤による売り上げで成り立っており、その財源は保険料や税金によって賄われています。そのため国の医療政策の影響を強く受ける業界です。調剤報酬の改定や薬価の引き下げ、またコロナの影響で受診を控える患者が増えていることから、処方箋調剤の売り上げは減少傾向にあり薬局の経営は厳しいといわれています。

さらに近年はドラッグストアの調剤薬局参入、コンビニなどの異業種の参入も見られ、特に中小規模の薬局では薬剤師の人材不足も深刻です。

そのような経営環境を考えると、今後は従来の調剤分野をどう発展させるか、また調剤以外の分野をどう取り込んでいくかが課題です。

 

これからの薬局に期待される役割とは

高齢化が進む日本において、薬局は地域のかかりつけ薬局としての役割を求められています。

国は来る高齢化社会へ向けて、医療・介護については病院完結型から地域完結型へと移行しようとしています。そこでは健康の維持、病気の予防、医療機能の分化と連携を軸とした地域包括ケアシステム*の構築を目指しています。

*)地域包括ケアシステムとは団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるシステムのこと(厚生労働省ウェブページより)

中でも在宅医療と介護環境の整備が重要とされていて、薬局も在宅医療と介護に積極的に参加することが求められています。具体的には、調剤前の確認と医薬品処方後のフォローをしっかり行う「従来の調剤業務を進化させた対応」、在宅や介護を受けている方の服薬管理や副作用など有害事象の発生防止などの「在宅医療・介護への対応」、訪問医師・訪問介護師・ケアマネージャーら「他職種との連携」、地域住民が気軽に健康相談できる「地域住民の健康管理」などの役割が期待されています。

 

拡がる調剤以外への取り組みとは

薬局は同じような店構えとサービスの店舗が多いですが、生き残っていくためには個性を発揮することで他店と差別化し、地域の方々の信頼や指示を得てより身近な存在となっていくことが重要です。そこで注目される、調剤以外の分野への取り組みについてご紹介します。

コロナ禍での衛生用品など、ライフラインとして必要なモノの提供

コロナによって一時期マスクや消毒液などの除菌グッズの供給が滞りました。ある薬局では、多くの方からマスクや除菌グッズはないかと問い合わせを受け、既存の取引先以外にも仕入れ先を開拓しマスクや除菌グッズを仕入れ販売したことでとても喜ばれたという事例があります。

消費者にとって医薬品や衛生用品については薬局で買う安心感もあるため、その点で薬局にアドバンテージがあります。今後もしばらくはマスク、除菌グッズ需要は続くと見られており、安定的な供給体制を確保すること、状況に応じて柔軟に商品供給を行える体制を築いておくことが重要です。また災害時においても調剤薬やOTC医薬品(一般用医薬品)の供給など、必要とされるモノを提供することで薬局が地域のライフラインとして認識される機会が増えています。

 

物販商品の多様化による来店促進

薬局での物販といえば、OTC医薬品(一般用医薬品)や健康食品などが一般的ですが、最近では洋服やバッグなどのファッション雑貨やコーヒー・紅茶などの食料品、アロマオイル、ハンドクリームなどの生活雑貨など、販売商品を多様化させている店舗が見受けられます。


薬局店内でショッピングバッグや靴下など生活雑貨を販売する様子

物販商品の多様化によって、薬を渡すまでの待ち時間を苦痛な時間から楽しい時間に変えたり、処方箋がない方でも来店するきっかけづくりにしたり、新たなコミュニケーションが生まれる場になったりとさまざまな効果を生んでいます。

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セミナーやイベントの開催で調剤以外での地域との交流を深める

店舗の空きスペースを利用して、アロマテラピーのセミナーを行ったり香水作りなどのワークショップを開催している薬局があります。また、ちょっとした休憩スペースや雑談の場として使ってもらうためのカフェペースを設けている店舗もあり、地域の方々に薬局を身近に感じてもらえる取り組みとなっています。気軽に来店できるようになったり、普段ではコンタクトのない方に薬局として認知してもらえたり、地域の方々との交流を深める機会になっています。


薬局店内でワークショップを開催する様子

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薬局の物販商品・衛生用品等の仕入れは「スーパーデリバリー」

厳しいといわれる薬局ですが、地域社会に根付き住民から信頼を得て、それぞれの強みや個性を発揮していくことが生き残りのポイントとなりそうです。
仕入れサイト「スーパーデリバリー」は物販商品の充実や備品・販促品の調達を支援します。

スーパーデリバリーでは、従来の仕入れ先にはない物販商品や衛生用品等を幅広く取り扱っています。薬局や医療施設の衛生用品、物販商品、備品、資材、販促品の仕入れは『スーパーデリバリー』にお任せください。

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