お客様にも覚えてもらい、より信頼関係を築く

1回目のお客様に対するメールも重要ですが、2回、3回とご来店いただいている顧客予備軍へのお客様へのメールは、さらなる信頼関係を築き顧客化するために重要な役割を持ちます。1回目と比べ2回、3回の接客により、お客様の好みや購入商品の傾向などが分かりつつあるので、より具体的なアプローチで印象付けることができます。

具体的なアプローチが有効なのは、お客様がメールを読んだとき、過去の接客風景や会話やスタッフの笑顔などが瞬時によみがえるからです。もし、メール を読んで「気に掛けてくれていたんだ」「一番に知らせてくれてうれしい!」と感じてもらえたら、お客様の心が動いた(=心に届いた)ということです。(お客様の心が動かない限り、次の来店はあり得ません。)

大切なのは、誰が、どんな思いで書いたかということ。 例えば「たくさん夏物が入荷いたしましたので、ご来店をお待ちしています」というメールは、漠然としているので記憶に残りません。メールで感情を伝えるという点では、顔文字の使用も効果的です。ただし、やり過ぎは禁物です。

注意点としては、売ろうとしているような文面にしないことです。「店に行ったら勧められるかも」と受け取られると逆効果です。お客様の名前を覚えることは大切だが、お客様にも自分の名前を覚えてもらうことで、より信頼関係を築くことができます。「デニムが大好きな○○です」「○○と呼んでくださいね」というように、自分をアピールするのも効果的です。

またあのスタッフから買いたいという信頼感。私の手持ちや好みを分かってくれているという安心感。今度はどんなものを提案してくれるのかしらというワクワク感。これらの気持ちがお客様の心をつかみ、動かし、来店へとつながります。

メール事例 1

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
今先日、お話させていただいた○○と申します。
その後、風邪はいかがですか?お忙しいので、ゆっくりお休みできないのではと心配しています。前回は風邪で大好きな山へ行けなかったので、今度はのんびりといい空気をたくさん吸って、リフレッシュできるといいですね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 2

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
先日、○○様が「よかったー!」とおっしゃっていた映画を見てきた○○です。やはり、映画館で見ると迫力ありますね。久々に感動しました!また、おすすめがあったら、ぜひ教えてくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 3

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
先日、今年の夏休みは沖縄に行かれるとお聞きしましたが、その後準備は進んでいますか?同時に紫外線対策もバッチリしないといけませんね。本日、○○様のイメージにピッタリ(すみません(^^;)勝手な思い込みで)のカシュクールワンピースが入荷いたしました!大胆なプリントで、ぜひ沖縄で着ていただきたいと思いメールいたしました。

 

(店名・スタッフ名)

 

P.S.もしよろしければ、画像をお送りいたしますので、遠慮なくおっしゃってくださいね。

メール事例 4

○○○○様

 

こんにちは!先日はありがとうございました。
○○様がミリタリー調のジャケットを着られると、とてもクールな雰囲気になりますね。ヒョウ柄のストールもとてもお似合いでした!実は、私もヒョウ柄小物が大好きなんですよ。コーディネートのアクセントになって、便利ですよね。近々、ヒョウ柄のワンピースが入荷する予定です。こちらも夏に活躍すること間違いなし!の一押し商品です。入荷したら真っ先にお知らせしますね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 5

○○○○様

 

こんにちは!先日はありがとうございました。
お子様の○○ちゃんにも初めてお会いできて、楽しかったです。さすが、女の子はおしゃれに興味がありますね。
私の小さいころは、男の子みたいでしたけど(笑)。また、お休みの日には○○ちゃんと一緒に、お気軽に遊びにいらしてくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 6

○○○○様

 

こんにちは!先日はお仕事帰りにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。
いつも、コーディネートのどこかにピンクを取り入れていらっしゃって、さりげないおしゃれすてきですね。先日のカットソーの淡い桜色も、とても○○様らしく、うらやましいくらいお似合いでした。また、お仕事帰りにお気軽にお立ち寄りくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 7

 

○○○○様

 

こんにちは!先日はありがとうございました。
お友達のハワイでの結婚式、楽しみですね!私もお話を伺っていてワクワクしてきました。この機会に、リゾート気分を満喫してきてくださいね。おすすめのドレスが入荷したら、すぐに連絡させていただきますね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 8

○○○○様

こんにちは!いつもありがとうございます。
先日の学会、お疲れさまでした。発表を無事終えられ、ホッとされていることと思います。大切な場面で、当店のスーツを着ていただき、とてもうれしいです。普段は単品でも活用できますし、インナーや小物次第でパーティ仕様にもなりますので、その時はぜひお声を掛けてくださいね。

 

(○○様の専属スタイリスト スタッフ名)

メール事例 9

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
4月に入社され、お仕事にはもう慣れましたか?そろそろお疲れは出ていませんか?ところで、会社が私服だと毎朝、今日は何を着ようかと悩みますよね。でも、一つのセットアップを軸にして、それに合うようなアイテムを買い足していくと、意外と少ない枚数で効率良く着回しができるんですよ。オンタイムからオフタイムまで、幅広くコーディネートできるのがこのブランドのいいところです。たまには息抜きに、お立ち寄りくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 10

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
定番のカットソーを、色違いでお買上げいただきありがとうございます。気に入っていただけてうれしいです。肌触りも気持ち良くて、インナーには欠かせないですよね。私も大好きで、毎シーズン色違いで買い足しています。最近、長袖に加え半袖も入荷いたしました。今年は袖のデザインが特徴的で、1枚で着てもおしゃれですよ。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 11

○○○○様

 

こんにちは!先日はありがとうございました。
少しずつ新しいブランドがワードローブに加わり、お友達の評判も良いようで安心しました(*^_^*)イメージを変えたいなっていう、大きな節目ってありますよね。気になる商品があったら、どんどん試着してみてくださいね。
お店なら何でも挑戦できますから(^_^)v
お手持ちの服とのコーディネートに困ったときは、いつでもお尋ねくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

メール事例 12

○○○○様

 

こんにちは!いつもありがとうございます。
いつもコーディネートのお手伝いをさせていただいている、○○と申します。先日は、偶然にも○○様のお誕生日でしたね。ますますすてきな女性になられることと思います。とてもセンスの良い○○様ですので、これからも、
いろいろなスタイルにチャレンジしてくださいね。あの夜、お友達とのお誕生日パーティで行かれた、フレンチのお店はいかがでしたか?また、お話聞かせてくださいね。

 

(店名・スタッフ名)

 

リピーターづくりのためのメール3ポイント

1. 最も大切なのは“私”を伝えること。ありきたりの書き方や商品紹介のみのメールにしない。時には、商品の話題に触れなくてもよい。
2. すべてのお客様に「私がお店で一番のお客様」と思っていただけるように書く。
3. 安心感、信頼感に加え、ワクワク感を盛り込む。

 

[記事提供元]ファッション専門店の20~30歳代ショップスタッフに支持されている月刊総合専門誌「ファッション販売」

 

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