調剤薬局での物販の売上げを伸ばそう！薬局が物販を始めるコツとは？

調剤薬局の業界では、ドラッグストアや大手薬局チェーン店舗との競争が激しくなっています。そこで、差別化や処方箋調剤以外での売上を伸ばすために、食品や雑貨、日用品などの物販を始める薬局が増えています。とはいえ、これまで処方箋の調剤をメインにしてきた薬局では「何を仕入れればよいのか？」「どうしたら売上げが伸びるのか？」といったことや、「ドラッグストアとの違いをどこで出すか？」などといった事に悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、調剤薬局店がこれから物販を始めるにあたって売上げを伸ばすコツや仕入れのノウハウをお伝えします。

1 患者さんとの会話からニーズをさぐる
2 お店のコンセプトに合わせた商品提案
3 レジ横でのついで買いを狙う
4 小ロットからの仕入れ
5 まずは自分で使ってみる
6 他の薬局店のリサーチ
7 さいごに・・物販のメリット
8 薬局の物販商品の仕入れはスーパーデリバリー

患者さんとの会話からニーズをさぐる

物販を始めている薬局店が仕入れの参考として重要視しているのが患者さんとの会話です。日頃から薬の相談や健康管理の相談など、患者さんと会話をすることが多い薬局では患者さんが求めているものを聞く機会があり、試しに店頭で販売してみたら喜ばれた、という事例はよく見られます。

例えば、高血圧でお悩みの患者さんに減塩のお味噌を提案したり、糖尿病をお持ちの方にはオーガニックの食品を薦める中で実際に店頭でも扱い始めると購入する患者さんが増えた、というケースがあります。

［掲載商品］クランチブランミューズリー(シリアル)　（販売企業/エイム）/ひかり味噌無添加円熟こうじみそ減塩（販売企業/けいぷらんにんぐ）

お店のコンセプトに合わせた商品提案

患者さんとの会話の中のヒントはもちろん、薬局のコンセプトに合わせた物販を行っているケースもあります。例えば、小児科の近くにある薬局ではお子さん向けの玩具や雑貨を販売したり、婦人科の近くの薬局ではハンドクリームや入浴剤など、女性向けのコスメや雑貨を販売するなど、薬の待ち時間も楽しめる薬局づくりの一環として物販を行っている事例もあります。

ほかにも近隣に買い物をする場所がない立地の薬局では、加工食品やお菓子などの食品から日用品まで幅広い商品を扱い、ちょっとした買い物ができる店づくりをしている薬局があります。そういった薬局では、処方箋以外の目的で来店する患者さんが増えたというケースもあり、地域の方にとって欠かせない存在となっています。

［掲載商品］オーガニックシマリスミニスタイ（販売企業/POMPKINS（ポプキンズ））/アロマレコルトエッセンシャルオイルハンドクリーム（販売企業/AROMA REGALO（アロマレガーロ））

レジ横でのついで買いを狙う

小売業ではよくあることですが、レジ横に小物を置いて「ついで買い」を狙う事例もあります。レジ近くのスペースや、お薬の処方を待っている間に目につくところに陳列するのも効果的です。例えば、処方された薬を入れるためにエコバッグを置いたところ、男女問わず購入していく方が多いといった購入事例もあります。特に今はレジ袋有料化ということもあり手にする方も増えているようです。薬を入れるためのコンビニサイズのエコバッグは特に男性にも人気で、ちょっとした買い物にも使えるため複数購入される方もいるようです。

今や日常の必需品となったマスクもついで買いにぴったりの商材です。これからの時期は冷感マスクが人気で、リピート買いが多いという声もあります。また、医療系の問屋にはないファッショナブルなデザインや機能性のものは他の薬局との差別化にもなります。

［掲載商品］ポストジェネラルコンビニバッグ（販売企業/クレエ）/冷感マスク（販売企業/Y&K）

小ロットからの仕入れ

これから物販を始める場合、小ロットからの仕入れをオススメします。どんな商品にニーズがあるのか分からない段階で大量に仕入れることは在庫リスクにもつながります。そのため、まずは様子を見るためにも数点ずつ仕入れてみてはどうでしょうか？卸・仕入れサイトの「スーパーデリバリー」なら1点から仕入れができる商品も多数揃っています。また、最初から高額な商品を販売するよりも、お手頃な価格の商品から販売をはじめてみて、徐々に購入者が増えてきたら品数や商品単価の幅を広げるなど、患者さんの反応を見ながら増やしていくのが良いでしょう。

まずは自分で使ってみる

店頭で販売する商品は事前に自分たちで使ってから販売している、という声もよく聞きます。患者さんに商品を薦める際に、食品であれば味や食感、雑貨であれば使い心地などを確認しておくことで、的確な商品の提案ができます。また、商品の魅力を伝えるPOPなどにも使ってみた感想を記載することで手に取ってもらいやすく、患者さんから信頼も得やすくなるでしょう。そのためにも、前述したようにまずは小ロットでサンプル買いをするのがオススメです。

他の薬局店のリサーチ

商品を仕入れる際には他薬局店の商品揃えをリサーチしている薬局もあります。特に、ドラッグストアや大手チェーン店との差別化をはかる場合、それらの薬局店にはない商品や、医療系の問屋にはない商品を扱うなど独自の品揃えを意識するのも一つのポイントです。例えば、ハンドクリームや入浴剤などはドラッグストアや大手チェーン店でも豊富に扱っていますが、パッケージのデザインにこだわっているものやギフトにもできる商品など、一般的な薬局での取り扱いが少ない商品を選ぶことで、自店の強みにもつなげることができます。

［掲載商品］芳醇な花のアロマ香るバスボム【入浴剤】（販売企業/グローバルプロダクトプランニング）/HPアロマオイル songs of nature 天然香料100%使用（販売企業/ネオウィングライフスタイル事業部）

さいごに・・物販のメリット

薬局での物販は冒頭でも述べた通り、ドラッグストアや大手チェーン店との差別化につながるほか、リピート客の獲得や処方箋調剤以外の売上にもつながります。国が推進するセルフメディケーションや、かかりつけ薬局の推進によって薬局での健康相談も増え、その延長で食品や雑貨などを販売することで、気軽に立ち寄ってもらえる買い物スポットにもなっていくでしょう。

物販を始めている薬局の中には、患者さんの悩みやニーズに合わせた商品をオリジナルで作って販売している事例などもあり、独自の色を出した物販が広がっています。日頃から患者さんとの会話の中にあるヒントにいち早く気づき、物販の参考にしていくことが売上を伸ばすコツになるのではないでしょうか。

これまでスーパーデリバリーが取材した調剤薬局での物販の様子は、下記にも掲載しています。ぜひご覧ください。

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