近年ペットブームが到来したことで、ドッグカフェやペット同伴OKのカフェが増えています。今回は高知県で「dog cafe momoca」を経営されている高知パピーズの川田さんに、開業の背景から口コミで人が集まるという集客方法、そして衛生対策などを伺ってきました。
目次
犬を飼いたい方にふれあいの場を提供したい想いからドッグカフェを開業
高知県にあるdog cafe momocaは豆柴達と触れ合えるドッグカフェとして、ブリーダーを経営されている高知パピーズの川田さんが開業されたお店です。17年前に豆柴犬のドッグブリーダーを開始し、庭で開放しながら飼育されており、日ごろから犬たちを見に来る方が多いそうです。
川田さん:犬を飼いたいけど迷っておられる方とか、家では飼えないのでここに触れ合いに来られる方などが年々増えてきたこともあり、いつかこういう施設を作れたらいいな、と思っていました。
いまはペットブームの影響で犬を飼いたい方も増えていますが、初めて飼う方の中には「思っていたよりも大変だったので飼えない」とすぐに手放す方もいます。ペットはモノではないので、やはり犬を飼うということはどういうことなのか、飼う前にしっかりと理解していただきたいという想いが以前からありました。そうでないと、私たちも安心してお渡しできないですから。
そういう意味でも、ドッグカフェで一度は犬に触れあっていただき、少しでも感覚をつかんでいただけたらな、と思い開業しました。犬と触れ合いたい方の来店が多いですが、結果的にドッグブリーダーの仕事にも役立っていますね。
カフェスペースでは衛生面の対策を徹底してランチやお茶を提供
dog cafe momocaは古民家を改良してオープンしました。150坪くらいの敷地の中で、カフェスペースは70坪ほど。テラス席や庭に席を設けて、そこで食事やお茶を提供しています。メニューはパスタのランチセットや仕入れたパンで作ったベーグルサンドのほか、ホームメイドケーキなどです。ドリンクはフレーバーティーやオーガニックドリンクが人気だそうです。
ドッグカフェでの食事の提供などは衛生面が気になるところですが、dog cafe momocaでは犬たちが入れないように、離れたところに調理スペースを設置されています。ドッグカフェの運営には保健所の許可が必要ですが、このような対策を取ったことで許可も下りたのだとか。(※)
川田さん:コロナ以前から消毒や換気はしっかりできるように設備も整えていました。加えて、犬の毛の飛散防止として手入れはこまめにしています。今は30頭ほど世話をしていますが、日替わりで順番に手入れしながら数頭ずつお店に出しています。
料理やドリンクを提供するときも、マグカップに蓋をしたり、お皿にガラスのカバーを被せたりして毛やほこりが入らないようにしています。また、料理をお出しするキッチンスペースから自席までお客様自身に運んでもらうようにしています。
犬と触れ合いながら軽食を取ったりお茶をしたい方が多いので、そこまで神経質な方は来られませんが、たまにドッグカフェと知らずにお越しいただくこともあるので、衛生面はしっかりと対策をしていますね。
(※)保健所の許可は市町村によって基準が異なります。
集客のメインはインスタグラム
SNSのインスタグラムを集客に活用している店舗は増えていますが、dog cafe momocaでも開店当初からインスタグラムだけで集客をされてきました。コロナ禍でも多くの人が来店される秘訣のひとつはカフェメニューも犬もインスタ映えする画像にあるそう。
川田さん:お店のオープン時にはネット広告やチラシなど一切出していませんでしたが、インスタをみて来店してくださる方が増え、そこからさらに口コミなどで知った方が来店してくれますね。大規模なお店や企業と違って経費もかけられないからこそ、自分たちで継続してできるやり方としてインスタグラムは効果的ですね。
投稿している画像は犬たちの様子やカフェでお出ししているものです。お客さんたちが犬と触れ合っている様子をアップすることで触れ合いのイメージも伝わりやすいと思いますし、カフェメニューもハーブティーなどは画像映えすることもあり、見ていただける方が多いのかなと感じています。
来店されるお客さんの多くはカップルで、デートスポットとして立ち寄ってくださる方が多いですね。やはり「インスタをみて来ました」と仰ってくださることが多いです。
ドッグカフェはペットの相談場所にも
dog cafe momocaは犬同伴でも入れるお店です。飼っている犬のことで相談に来る方もいるのだとか。
川田さん:犬との触れ合うために来店いただくお客さんが多いですが、中には飼い犬の相談のために来店いただく方もおられます。例えば、ドッグランなどに連れていっても他の犬と戯れたりせず馴染めないときに、飼い主としてもどうすればいいのか分からない、といったご相談も多いですね。ドッグランのスタッフの方が犬や飼い主をケアしてくれればいいのですが、そういったところも少ないようです。
なので、うちにこられた方には色々アドバイスもしています。それによってリピーターにもなっていただいていますね。
dog cafe momoca(ドッグカフェ モモカ)
〒781-4211 高知県香美市香北町韮生野924
インスタグラム:https://www.instagram.com/dog_cafe_momoca/?hl=ja
カフェメニューにもこだわりを
今回取材したdog cafe momocaさんではパスタやケーキのほか、ハーブティーなどを提供されていますが、インスタ映えするメニュー作りも心がけておられます。SNSでの集客がメインになっている今、店舗への興味をもってもらうためにも犬との触れ合いの様子だけでなく、行ってみたいと思わせる雰囲気作りも重要です。
卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」にも、ハーブティーやパッケージもお洒落なドリンクなどが豊富に揃っています。また、衛生対策に役立つ蓋つきのカップや食器カバーも取り揃えています。魅力的なお店作りの参考に、ぜひチェックしてみてください。
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