館の集客力低下、店前通行量の少なさにあきらめムードが漂うことも。それでもアクションなきところに結果なしです。1人でも多くのお客さまに入店してもらう20アイデア。
目次
- 1 1.明るい声のやまびこスタイル
- 2 2.「いらっしゃいませ」を使い分ける
- 3 3.足を止めてくれただけでありがとうの笑顔を
- 4 4.店に入った人だけがお客さまじゃない
- 5 5.常にスタッフ同士でスマイルチェック
- 6 6.時にはサクラになって忙しい店のふりをする
- 7 7.ロング接客で滞留時間を延ばす
- 8 8.色と小物で差を付け周囲に埋没させない
- 9 9.客層に合わせてこまめにディスプレー変更
- 10 10.小物は通路からすぐ手に取れる場所に
- 11 11.思い切って価格をアピール
- 12 12.自社ブランドを魅力的に着こなす
- 13 13.「No.1」POPを入り口に
- 14 14.館入り口でフライヤー配布
- 15 15.美容院にチラシを置かせてもらう
- 16 16.館のホームページを有効利用
- 17 17.人を呼ぶならまず掃除
- 18 18.店の入り口は広めに確保
- 19 19.館内放送を利用する
- 20 20.店のBGMを替える
1.明るい声のやまびこスタイル
売上げが厳しい。お客さまが少ない。そういう状況が続くと、無意識のうちに販売員が呼び掛ける声のトーンがだんだんと低くなるようです。売上げが厳しいときにこそ、「いらっしゃいませ」とお客さまをお迎えするあいさつは特に意識することが大切です。元気の良い明るく大きな声で店に活気を出すことを心掛けましょう。1人のスタッフが「いらっしゃいませ」と言ったら、他のスタッフもそれに続けて「いらっしゃいませ」と繰り返していく定番の”やまびこスタイル”も活気づくりには効果的。
●明るいトーンにするための発声練習
(1)「あ・え・い・う・え・お・あ・お」とできるだけ大きく口を開けながら、1音1音はっきりと発音していきます。
(2)その後、楽しいことやうれしいことをイメージしながら「いらっしゃいませ」と言ってみましょう。滑舌も良くなり、声のトーンが一段上がるので明るい印象に聞こえます。
2.「いらっしゃいませ」を使い分ける
待っていてもお客さまは来ない。呼び込みの声掛けは機械的な印象を与えないためにも、状況に応じて使い分けることがポイント。平日の閑散とした状況と土日の混雑した状況では、あいさつのテンションや声のトーンを変化させていきましょう。
閑散とした状況で、ただやみくもに活気出しの「いらっしゃいませ」を連呼しているショップをよく見掛けますが、これではかえって”機械的な印象”を与えることになり、お客さまは一層入りにくく感じるものです。
お客さまが少ないときには少し落ち着いたトーンで丁寧に、混雑してきたときにはメガホンなどを使って呼び込んでいくなど、状況に応じて使い分けましょう。
3.足を止めてくれただけでありがとうの笑顔を
大きな声で「いらっしゃいませ」と言っていても、無表情では何の効果もありません。通路で足を止めてくれたお客さまには「たくさんあるお店の中で、当店に足を止めてくださってありがとうございます!」という気持ちで、心からの笑顔を投げ掛けましょう。
4.店に入った人だけがお客さまじゃない
店前を通行するお客さまは「すべてお客さま」という意識で接しましょう。「あ、この店なんとなく感じがいいな」と思っていただけると、後から入店してくださるかもしれません。
5.常にスタッフ同士でスマイルチェック
本人は「笑顔のつもり」でも、意外とできていないときもあります。スタッフ同士で笑顔をチェックし合いましょう。
「あれ?私、笑顔が引きつっているかも…」と思ったら、顔の筋肉が緊張しているのかもしれません。そんな時は、表情筋トレーニングをしてほぐしましょう。
顔のパーツを中央に寄せる、目や口を思いっきり大きく開いて外に広げるイメージを繰り返して行うと、筋肉のストレッチになりリラックスできます。
●表情筋トレーニング
(1)顔のパーツを中央に寄せる→→(2)目や口を思いっきり大きく広げる
6.時にはサクラになって忙しい店のふりをする
店内に動きがないと、余計にお客さまは入りにくくなります。1人がお客さま役(サクラ)になってロールプレイングをする、レイアウトやディスプレーを替えてみる、レイアウトやディスプレーを替えてみるなど、動きのある店を意識してお客さまが入りやすくなるような工夫をしましょう。
販売員がテキパキと動き回ることで、「忙しそうな店だな」という印象を、通路を行き交うお客さまへアピールしてみます。
7.ロング接客で滞留時間を延ばす
一見して買いそうにないお客さまとの会話でも盛り上げながら続けることで、次のお客さまが入りやすい雰囲気をつくります。「今でしたらフィッティングルームも空いていますので、試着し放題ですよ(笑)。着てみるだけでも楽しいですし、お時間がありましたらぜひ遊んで行ってください」などと声を掛けて、意識的にロング接客になるように誘導します。
8.色と小物で差を付け周囲に埋没させない
トレンド商品をボディに着せることはもちろん大切なのですが、周りの店を見渡すとどこも同じようなディスプレー・・・なんてこともよくあるケースです。ディスプレーをつくり終えたら、フロアをぐるりと一周回ってみましょう。
あなたのお店は目に飛び込んできましたか?他の店にはない色目や靴、帽子、バッグ、アクセサリーなどをうまく使って、ブランドイメージが伝わりやすいように表現しましょう。
9.客層に合わせてこまめにディスプレー変更
時間帯や曜日によって来店する客層が異なる場合は、積極的に打ち出しイメージを入れ替えていきましょう。
主婦層が多い時間帯、学生が多い時間帯、OLが多い時間帯など、あらかじめ自店の来店客データを取っておくと役立ちます。
ターゲットが明確になるようなディスプレーにすると、「この店には私に合う商品があるかもしれない・・・」と対象となるお客さまに足を止めていただきやすくなります。
10.小物は通路からすぐ手に取れる場所に
小物はお客さまの興味を引きやすいアイテム。店の前を通るお客さまが手に取りやすい場所に展開することで、お客さまの足を止める。小物は服以上に季節感が伝わりやすく、また比較的安価なものが多いため、お客さまの興味や関心を引きやすいアイテムです。
それらのアイテムを、通路から目に付きやすく、手に取りやすい場所に集積して配置することで、お客さまの足を止める仕掛けになります。使用イメージがわくような写真があるとなお分かりやすいでしょう。
11.思い切って価格をアピール
通路に面した什器には当然動きの良いものを並べていると思いますが、お客さまの目は価格訴求力のあるものに向けられる傾向が強いのです。そこでPOPなどを効果的に活用して価格を積極的にアピールしましょう。手書きの価格POPではチープな印象なので、できるだけパソコン印字のものをしようしましょう。
12.自社ブランドを魅力的に着こなす
販売員はディスプレー以上に影響力が高いのですから、できる限りかっこ良く、おしゃれになってください。お客さまに「あなたが着ている服どれ?」と聞かれたときに、「実は他のブランドで…」なんてことがないようにしましょう。
13.「No.1」POPを入り口に
「売れている」という言葉は、お客さまの関心を引くキーワードの一つ。店外から目立つ場所でアピールして店内へと誘引する。「人気があある」という情報が商品に興味を持つきっかけになるお客さまも多いものです。
既に多くのお客さまに受け入れられている商品は、安心して購入することができる間違いのないものという認識を与えやすいのです。
14.館入り口でフライヤー配布
エスカレーターや館入り口での配布は、普段はそのフロアに足を向けない方にショップの存在をアピールする方法の一つです。新入荷商品やブランドコンセプト、スタッフの紹介、またスタッフのキャラクターなどを分かりやすく伝えられるとよいでしょう。
15.美容院にチラシを置かせてもらう
これも不特定多数のお客さまへのアピール方法。「ヘアスタイルを変えたら服もチェンジです!」などのコメントを添えて、実際にビフォー&アフターの写真なども使って「この店に行くとイメージチェンジできるかも!」という期待感を抱かせるようなものがよいでしょう。割引サービスができるとより効果的です。
16.館のホームページを有効利用
インターネットで情報を取ってから来店されるお客さまもいます。館のホームページなどには積極的にショップ情報を載せてもらいましょう。新入荷情報だけではなく、服を選ぶ際のワンポイントアドバイスや今週の人気商品ランキング、思わず「へぇー」と言ってしまうような情報も一緒に載せてみてはいかがですか?
17.人を呼ぶならまず掃除
通路が段ボールでふさがれている、ふと見た商品にほこりがかぶさっている、そんな店には入りたくないものです。一方、隅々まで清掃の行き届いた店は、商品も大切に扱われている印象を与えます。あなたの店はどちらですか?
18.店の入り口は広めに確保
売りたいものを前へ前はと出した結果、入り口が狭くなっている店をよく見掛けます。これでは商品が手に取りやすくても、かえって入りづらく感じてしまいます。また、什器やディスプレーの位置が高過ぎても心理的な圧迫感を与えます。レイアウト変更後は必ず客観的な視点で通路から確認しましょう。
19.館内放送を利用する
館内立地の店なら、フェア開催時などは館内放送で紹介してもらうとよいでしょう。館の協力が得られれば「新入荷商品のご紹介」などもアナウンスしてもらいましょう。自分の店だけで声出ししていてもなかなか大勢のお客さまへはアプローチできません。館の集客の多い時間帯に流してみてもらってはどうでしょう?
20.店のBGMを替える
あなたの店のBGMはブランドイメージに合っていますか?掛けたい曲や好きな曲を流すのではなく、BGMはあくまでもショップのイメージに合ったものを選びましょう。
[記事提供元]ファッション専門店の20~30歳代ショップスタッフに支持されている月刊総合専門誌「ファッション販売」
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