農薬や化学肥料などの物質に頼らずに、自然の恵みを受けて作られたオーガニック食品やオーガニック製品。「身体にやさしい」「安全で安心」「環境にもやさしい」などの理由から、オーガニックな商品を求める方は年々増えています。スーパーデリバリーでも、食品だけでなく日用品やアパレル製品などオーガニック商品を扱う企業が増え、会員バイヤーの方からも「オーガニック商品を扱ってみたい」「オーガニックの商品をもっと増やしていきたい」というニーズが高まっています。

そんななか、気になるのが「オーガニック認証」。

オーガニック認証とは、その商品がオーガニックの基準に沿って生産された商品であること、つまり環境や生物への負荷を最少に抑えた有機栽培で作られた植物を材料にしていることを第3機関が証明するマークのことです。このオーガニック認証、国によって基準が異なっていて種類も複数あります。また、オーガニック認証を受けていない商品には、「有機」や「オーガニック」と製品に表記できないというルールもあります。

オーガニックの商品をお客様に提案する際にはこういった情報も必要になってきますが、「あまり詳しくは知らない」「認証の内容がわかりづらい」という声もあり、何を基準に選べばいいのか分からない、といったこともあるのではないでしょうか?

そこで今回は、エシカルなアイテムを扱う「トレテス」の代表中川さんに、トレテスが考えるオーガニック認証の役割やその種類などについてお話いただくイベントを開催しました。

参加された小売業やギャラリーショップ、料理研究家の会員さんたちにはトレテスが展開するオーガニックなハチミツ、ヴィーガンチョコレートなど人気の商品も試していただき、オーガニックの魅力に触れていただく機会となりました。

トレテスが語るトークイベントの様子をご紹介

今回のイベントでは、トレテスが考える「オーガニック認証の役割」をはじめ、日本も含め世界のオーガニック認証の種類、そしてそのオーガニック認証を取得するためのコストなど以下の内容をトレテス代表の中川さんにお話しいただきました。

トークテーマ

・オーガニック認証の役割(オーガニック認証とは)

・オーガニック認証の種類

・オーガニック認証を取るためのプロセスやコスト

・日本のオーガニック認証と世界のオーガニック認証の違い

・今後のオーガニック認証の動き

・トレテスが扱うオーガニック認証のおすすめ商品のご紹介

なお、トレテスは日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会に加盟し、有機加工食品の輸入業者と小分け事業者の認証を取得しています。

まずはオーガニック商品の普及に関しての解説から。

日本国内の市場規模でみると、オーガニック商品が占める割合は食品全体の0.3%と、まだわずかな数字となっています。ただ、年々広がりつつあるという報告も出ています。

参照元(農林水産省の資料「有機農業をめぐる事情」)

とはいえ、一人当たりの年間消費額を見てみると、日本は世界の中でもまだ下位となっています。その背景のひとつには、有機JAS認証の取得が簡単ではないことも挙げられるとのこと。有機JAS認証の取得には、厳しい基準を満たすことに加え、費用も多くかかるのです。

たとえば、認証機関に申請する際に発生する申請費用、認証を取得するための畑・工場・加工施設などの現地検査費用、認証を維持するための更新料や監査費のライセンス費用、それから認証ロゴ使用料だったり追加検査・認証更新費などが発生することもあり、認証機関によって多少費用はかわりますが、トータル費用は多いと100万円ほどするとも言われています。

中川さん曰く、オーガニックな原材料を使っているものの認証マークがついていない理由には、そういった背景もあるとのこと。認証マークがついた商品がまだ少ないため、国内での流通割合も少ないという状況なのです。

また、オーガニック商品が一般的な商品に比べても価格が高い理由も、厳選された生産工程や認証工程、管理工程などの手間がかかることが挙げられます。

参照元(農林水産省の資料「有機農業をめぐる事情」)

次に認証マークについての解説です。

日本でのオーガニック認証は「有機JAS認証」と呼ばれますが、これを取得するには事業の種類によって認証のカテゴリーが異なっています。その種類は農産物や畜産物の生産者・加工業者となる「生産工程管理者」、有機JAS認証を受けた製品を包装・ラベル貼りする「小分け事業者」、そして海外のオーガニック製品を日本に輸入する業者の「輸入業者」の3つに分かれますが、それぞれの業種に応じた管理基準を満たし、認証機関から審査を受けることで取得できるのです。

トレテスは「小分け事業者」と「輸入業者」の2つの事業において認証を取得しており、輸入した商品を小分けして販売している商品もあります。例えば写真手前の商品(ローシク オーガニック・チョコレート・ペースト)は、トレテスが取得したそれぞれの認証マークがついています。

世界のオーガニック認証といえばアメリカのオーガニック認証「USDA Organic」や、欧州のオーガニック認証「EUオーガニック」、フランス発の国際的なオーガニック認証機関「エコサート」なども挙げられます。日本でも沢山流通しているので、目にしたことがある方も多いのではないないでしょうか?

実はこれらの認証は「同等性」といって、日本での認証がなくてもオーガニック製品として認められる仕組みがあります。同等性が認められた国のオーガニック商品だと、再認証の必要がなく輸入・輸出がスムーズなのでコストも抑えられるというメリットがあり、日本の有機JASのロゴをつけて販売可能となります。

逆に、同等性のない国(例:中国、インド、タイなど)からオーガニック製品を輸入する場合は、日本の有機JAS認証機関による現地審査を受け、有機JASの認証を取得する必要が出てくるのです。

使用している成分は有機栽培されているものなのに、オーガニック認証がついていない・・という商品もありますが、実はこういう理由があるのです。

オーガニック認証を取得するには費用や時間がかかりますが、逆に認証があることで化学肥料・農薬・遺伝子組み換え(GMO)を使用しないなど、厳しい基準をクリアした商品であるということを消費者に伝えることができ、信頼を得ることができます。また、環境や健康、サステナビリティを重視する消費者にも支持され、ブランド価値として訴求することもできます。

オーガニック認証には様々な種類や基準がありますが、今回は業界の動向なども含めて中川さんに分かりやすく解説いただき、参加者のみなさまの質問などにもお答えしながら理解を深めていただいた時間となりました。

「商品の魅力が感じられた!」との感想も

今回は日頃からオーガニック商品を取り扱っている方や、これから扱ってみたいと考えている方など5名の会員事業者の方に参加いただきましたが、「詳しい話が聞けて良かった」「気になっていた商品も試せてよかった」とのお声をいただきました。オーガニック認証というと難しい話の印象もあるかもしれませんが、今回はトレテスが扱う商品の生産地であるエストニアの様子や、身近な食品の話なども含めたトーク内容で、とても分かりやすく理解いただけたのではないかと思います。

<参加者の方のご感想>

「洗剤の購入をきっかけに参加しました。オーガニック商品が魅力的に感じ、今後取り扱いを検討したいと思います。楽しいイベントでした。」

「以前から興味があり、様々な裏事情を聞くことができて勉強になりました。」

「試食や試飲ができてよかったです。商品紹介の動画も良かったです。またぜひ参加したいです。」

今回のトークイベントきっかけに「店舗でも取り扱ってみたい商品が増えた」という声もあり、試食した商品などにみなさんの関心も高まっていました。

試食が好評だった商品をご紹介

トークイベントでは、トレテスが扱うオーガニックハチミツやココナッツミルクにフレーク、そしてヴィーガンチョコレートやハーブティーなどもお試しいただきました。

素材や成分が身体にも環境にも優しいアイテムが揃っていますが、やはりみなさん気になるのは「味」ですよね。一度は自分で食べてみたり試してみないとお客様にも提案できない、といった方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、人気商品などを一通りお試しいただきました。

以前からトレテスのハチミツを扱っている、という参加者の方には「オネストネクター」のシリーズが好評でした。「非加熱処理のハチミツを探していて、これを試したらとっても美味しかった!お店でもすぐ売れましたよ!」との声にほかの参加者の方も試されていましたが、「なめらかでおいしい!」と絶賛しながら口にされていました。

前回のオンライン紹介でもこちらのハチミツを紹介しましたが、濃厚なのにクセがない味わいと、オーガニックで価格も高すぎないという点が人気で、お客様にも提案しやすいようです。

そして、食べてみてみなさん驚かれたのが上の写真にある「ローシク・オーガニック・チョコレート」です。こちらのチョコレートはヴィーガンチョコレートなので、動物性原料を一切使用していません。なのに、味わいはとてもなめらか。フレーバーによって風味は異なりますが

「これはヴィーガンを言われないと分からないかも」「食べやすいしとっても美味しい!粉っぽさもあまりないですね」「抹茶味がすごく好き」

とみなさんに好評でした。実際にどんな味わいなのか想像がつかない・・という声もありますが、意外と(?)チョコレートらしい味わいで、良い意味での驚きがあったようです。

ほかにも、ECOCERT Greenlife認証の洗剤「ムリエレス」の香りも試していただきました。こちらも以前オンライントークイベントでご紹介しましたが、99.97%が天然素材の自然派洗濯用液体で地球に優しいエコロジカルな洗剤です。香りがとてもよくて、まさにアロマそのままの心地よい匂いが広がります。なかでもノルディック・フォレストの香りは北欧をイメージさせる森林の香りがすると、一番人気なんだそう。イベント時も、「すごくいい香り」「癒される」と好評でした。

ちなみに気になる洗浄力ですが、漂白剤入りの一般的な洗剤と比較すると洗いあがりの白さには少し差はつきますが、例えばソースや醤油染みなども通常の洗濯機で洗うとちゃんと落ちるとのこと。実際に中川さんのご家庭でも日常的に使用されています。

今回はお土産として、気になる商品をお持ち帰りいただきました。やはり品質にこだわっている商品だからこそ、一度試していただくとその良さをより感じていただけるのではないかと思います。

オーガニック商品やヴィーガン商品などは、店頭で提案する際に一度は自分で使ってみてから、という方も多いと思います。自分が使ってみたり食べてみたうえでの感想と一緒に提案することで、お客様にもその魅力をお伝えしやすいですよね。今回ご紹介したトレテスの商品も、すべて1点から購入することができるので、気になる方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

今回のトークイベントの様子は以下の動画からご覧いただけます。

トレテスでは今後も商品の試食や体験会を含め、オーガニックにまつわるトークイベントなども開催してく予定です。事業者の方々も、それぞれお店の情報や商品情報などをお話いただける機会になっているので、ぜひお気軽にご参加ください。