東京都府中の多磨霊園駅から徒歩7分ほどの場所にあるカフェ「星星峡」。店内はアンティークなインテリアや古木を使った内装で味のある落ち着いた雰囲気になっており、一人でもグループでも居心地の良い空間になっています。オーナーの舩橋さんがこのお店をオープンしたのは2018年のこと。それまでは不動産業にいたというご夫妻が、こだわりの詰まった「星星峡」を開業することになったストーリーを伺いました。

お客様との距離感を感じて異業種から開業の道へ

舩橋さんが「星星峡」をオープンしたのは2018年4月のこと。それまではご夫婦共に不動産の仕事をしていましたが、縁あって今の物件に巡り合い、夫婦で相談した結果自分たちでカフェをやることにしたそうです。

舩橋さん:不動産の仕事ではお客様に高額な買い物をしていただいていたのですが、それゆえにどことなくお客様との距離を感じていました。なんというか、なかなか心を開いてもらえないと言いますか、どこか警戒されるところがあって。そういうことが続くと人間味がなくなるような感覚もあり、このままでいいのだろうかと思うことが増えていたのですが、その時にこの物件に出会ったんです。

最初は販売用として紹介いただいたのですが、妻と相談して「なんでもあるお店が作れたら面白いよね」という話になり、そこから自分たちでカフェを開くことにしたんです。飲食をベースに、妻の趣味のアンティーク雑貨なども扱っていけたら面白そうだな、と。

飲食業の経験はほとんどなかった舩橋さんご夫妻ですが、2017年の10月ごろからカフェの構想を練り始め、店内の改装準備をスタート。そのあと提供するメニューを考えたり、調理方法を研究しながら翌年の4月にオープンしました。

舩橋さん:何か特徴のある店舗じゃないと差別化もできないので、近隣にはないようなお店にしようと考えていました。そこで始めたのが、ガレットです。ガレットはそば粉でできているのでヘルシーですし、糖質などもそれほど気にせずデザートを楽しんでいただけるのではないかと思い、メインメニューに取り入れました。やはり来ていただいたお客様には安心していいものを召し上がっていただきたいですからね。

ただ、ガレットを焼いた経験もなければ鉄板の温度がどれくらいならいいのか、ということなども分かりませんでした。なので、お店の内装が仕上がってからもすぐにオープンはできず、数か月間は色々と勉強し、メニュー開発に費やしていました。

お客様に納得いただけるメニュー作り

店内の内装が仕上がってからも3か月ほどはオープンできなかったという舩橋さん。そこには、『お店をやる以上商売なのだから、お客様に満足いただけるものを提供しなければならない』という強い気持ちがありました。

舩橋さん:家庭料理くらいは作れたけれど、お店で出すとなれば話は別ですよね。なので他のお店に食べに行ったりして、どれくらいのものを出せば満足いただけるかと何度も試行錯誤してオリジナルのメニュー作りをしていました。

オープンしても、お客様にがっかりされたらリピートはしてもらえませんからね。だからこそ、「この味よりはいいものを作らないと提供できない」と自分の中に基準を作って研究していました。

今思えば開店当初もまだまだな出来でしたが、それでも必死にやってきましたね(笑)。

リサーチや試行錯誤を重ね、ようやくお店をオープン。現在はガレットのほか、クレープやカレーも提供しています。どれもこだわりの食材を用いて作られており、特にガレットやクレープは見た目もお洒落で食感もモチモチと食べ応えのある仕上がりになっています。

アンティーク雑貨の販売も人気の秘訣

店内の入り口付近にはインテリア雑貨や菓子類などの物販雑貨が陳列してあります。もともとアンティーク雑貨が好きな奥様が独自に仕入れたアイテムや、店内の雰囲気に合ったアイテムなどを扱っています。お店には雑貨類を目当てに来店される方もいらっしゃるようで、買い物だけに立ち寄る方も珍しくないのだとか。

舩橋さん:妻がアンティークな雑貨が好きなこともあり、店内でもそういったものを販売しています。ただマニアックなものも多いので(笑)、お客様に買い物を楽しんでいただけるようお菓子だったり日常的に使える雑貨類なども置いています。

比較的人気なのはお菓子類だそうで、ちょっとしたギフト用として購入される方もいらっしゃるとか。雑貨類の仕入れは奥様が担当し、店内の雰囲気にあうものを中心に選んでいるそう。

「のぼり」やフリーペーパーの影響で新規客の来店が増加

「星星峡」は車の通りが多い大通りに面していますが、オープン当初はこれといった告知もしなかったそうで、店舗の存在に気付いてもらえないことも多かったのだとか。その後、府中市のイラストガイドブックに店舗の情報を載せてもらったことがきっかけで、新規のお客さんが増えたそうです。

舩橋さん:最初はお店の宣伝をしていなかったのでお客様も少なかったのですが、とあるイラストレーターさんがこの店舗のことを載せてくださり、それを見た方が来てくださることが増えましたね。それと、コロナ禍になってから店舗の前に「のぼり」を立てたのですが、それを見て近隣のお客さんが来てくださることも増えました。

以前は「のぼり」はお店のイメージに合わない気がしていたので立てなかったのですが、知人に「のぼりの集客効果は大きいよ」と教えてもらったことがあり、試しに調べてみたら意外と合うものがあったので立ててみました。そしたら新規のお客様も増えましたし、「こんな近くにカフェがあると知らなかった」とおっしゃる方もいたりして、お店の認知にも繋がっているように感じていますね。

「インスタグラム」ではお店の雰囲気が伝わる内容を投稿

「星星峡」はインスタグラムも活用してお店の集客力を高めています。提供しているお料理はもちろんですが、内装や備品、販売している雑貨、イラストなどジャンル問わずお店の雰囲気が伝わるようなものを全般的に投稿しています。

舩橋さん:店内の雰囲気を作っているインテリアや装飾品などが特徴的なのですが、私たちからすると見慣れてしまって、何をアピールすればいいのかな・・と思う時もあります(笑)。なので、なるべくお店にあるものを客観的に見るようにして、お客さんからしたら珍しいものかな、といったものを載せたりしていますね。

妻が基本的に運用しているんですけど、他の飲食店様と比べるとあんまりかしこまらず、どちらかというと遊び感覚でフランクに投稿しています。もしかしたらこういった距離を感じさせない投稿で、楽しんで来店される方も多いのかもしれませんね。

お客様をもてなす想いがつまった「星星峡」

お店の入り口には、舩橋さんご夫婦が飼われているフクロウ2匹が出迎えてくれます。とても大人しくて、飾り物かと思うお客さんもいるほど。店頭で使用しているコースターにも舩橋さん手書きのフクロウが。

来店されるお客様に食事はもちろんのこと、居心地の良さを感じてもらえるお店作りを日々模索されている舩橋さんご夫妻。まったくの業界未経験ながらもお客様の満足度を常に意識した姿勢は学ぶものが多く、またぜひこだわりの一品を食べてみたいと思うお店でした。

星星峡

東京府中の多磨霊園駅から徒歩7分、アンティークなインテリアで落ち着いた雰囲気のカフェ「星星峡(せいせいきょう)」を訪問

〒183-0005 東京都府中市若松町1丁目26−6

HP:http://seiseikyo.com/

インスタグラム:https://www.instagram.com/cafe_seiseikyo/

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