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「フェアトレードちば」とは
「フェアトレードちば」は、2019年8月に設立されたNPO任意団体です。スタッフ全員がボランティアで、「世界の人々がともに豊かになれる社会」を目指し、千葉県にフェアトレードのあるライフスタイルを広げ、ひとりひとりが主役の豊かな地域社会にすることに取り組んでいます。
フェアトレードの思いを千葉県民に伝える活動団体
「フェアトレードちば」の設立は2019年8月ですが、前身は代表の成瀬さんが事務局長を務める「特定非営利活動法人ハロハロ」で、「フェアトレードちば」に引き継いだ活動は2009年からスタートしています。
「フェアトレードちば」では、「グローバルフェアトレード(世界の作り手)」だけではなく、「ローカルフェアトレード(地産地消)」と「チャレンジドフェアトレード」の3つで、地域の作り手に目を向けた顔が見える豊かなまちづくりを目指しています。
代表の成瀬さんは、大学卒業後は印刷会社に勤め文章やデザインの仕事をしていましたが、「目の前に見えている世界は一部だけ、世界では大変なことが起きている」と感じ、自分の生きる意味って何だろう?と考え、社会企業家になることを決意。そしてフィリピンのNGOで水道整備の体験型のワークキャンプに参加した際に、たまたま現地で出会った廃材を手編みしたフェアトレードの小物やバッグの存在を知り、現在のフェアトレードやエシカルに関わる事業や活動をしています。
フェアトレードを身近に感じてもらうための活動
「フェアトレードフェスタちば」を毎年開催
「フェアトレードちば」では毎年5月に千葉駅近くの会場で、「フェアトレードフェスタちば」を開催しています。
もともとは2009年に成瀬さんの地元である千葉ニュータウンのショッピングモールで、知人のフェアトレードの商品を扱う方が主催するフェアトレードのイベントに参加したことがきっかけでした。その後、大手コーヒーチェーンや大手輸入食品販売店の参加を呼び掛けたり、千葉県内のフェアトレードに関連する事業者や団体に声をかけ、2012年には15~16団体が出展する規模にまで発展しました。
フェアトレードフェスタちば2022の会場開催は5月15日(日)の予定で、5月1日~29日までオンラインでも同時開催します。
2022年5月15日(日)10時~16時に千葉市内の「きぼーる」で開催するイベントでは、フェアトレード団体の出展ブースが並び、クイズ&お買い物ラリーができる企画が予定されています。当日は実際にフェアトレードの商品を見てお買い物することができ、各団体によるワークショップもあり、にぎやかな一日です。会場開催の情報はこちら。
フェアトレードを知るワークショップやお話会
千葉県内でフェアトレードに取り組む方にお話を聞く会や座談会を開催し、フェアトレードの魅力や大切さを伝える機会を設けています。お茶やコーヒーを飲みながらのワンコインセミナーや、学生が携わるワークショップ形式の企画などもあります。
最近では2022年1月にJR千葉駅にあるペリエ千葉という商業施設で、3つのフェアトレード(グローバルフェアトレード、ローカルフェアトレード、チャレンジドフェアトレード)に関連する商品を集め、「ちばフェアトレードマーケット」も行われました。フェアトレードの商品を購入する”エシカル消費”を通じて気軽にフェアトレードに参加できる方法にも取り組みながら、千葉県民のみなさんにフェアトレードを知る場を提供しています。
千葉県のフェアトレードについて情報発信
「フェアトレードちば」では、千葉県内のフェアトレード団体を取材し、訪問記としてホームページに掲載もしています。
千葉県に暮らす人・働く人にとっては、千葉県内という物理的にも身近なところでのフェアトレードの情報です。こうした身近な人々の情報だからこそ、自分事のように感じやすくなります。ひとくちにフェアトレードと言っても規模や思いはさまざまであることを、こうした事例を通して学ぶことができます。店舗運営者や事業者にとっては、企業理念を見直したり、社会のためにできることを探すヒントになるところもあるのではないでしょうか。
コーヒー好きのスタッフで企画「ちばフェアトレードコーヒー」
「フェアトレードちば」では、2020年5月に「ちばフェアトレードコーヒー」の販売をスタートしました。この「ちばフェアトレードコーヒー」にも3つのフェアトレードの要素がそろっています。
3つのフェアトレードのうち1つ目の「フェアトレード」は、途上国など立場の弱い人々の生活向上や環境保全につながる買い物のことです。2つ目は「チャレンジドフェアトレード」。”チャレンジド”とは障がい者を意味する言葉で、障がいを持った人々も自分らしく働き、生活資質を向上することを支える買い物のことです。そして3つ目は「地産地消」で、地域で環境に配慮して作られたものを地域で消費する買い物のことです。
コーヒー豆は、ペルー北部のアチャマル村のコーヒー農園に婿入りした日本人の高橋克彦さんが生産した「カフェ・オルキデア」を使用しています。生産者の高橋さんは、環境保護や現地生産者とそのこどもたちの未来を考えたコーヒー豆の生産をしています。
そして、千葉県の人々がそれぞれの得意分野を生かし、焙煎は千葉市中央区の「れたす」、包装は千葉市緑区の「非営利活動法人はぁもにぃ」、そして監修は「軒先珈琲×まちライブラリー」が担当して作られています。
企画の発端は、私たちに身近なコーヒーを通してフェアトレードを毎日の生活に取り入れてもらいたい、というボランティアの声がきっかけだったそうです。2019年8月から担当者とボランティアメンバーが集って企画をかため、2019年12月にはコーヒー豆の選定会を行い、2020年2月には地域の人々から公募したラベルデザインに決定し、2020年5月に販売開始という運びとなりました。
千葉でフェアトレード市民を増やすために3つのフェアトレードで活動を広げたい
千葉県でのフェアトレードを広げる活動を続けて13年。フェアトレードフェスタを始め、千葉県のみなさまがフェアトレードに触れるきっかけを作ってきました。「フェアトレードちば」の魅力は、グローバルだけでなく、ローカル(地域)とチャレンジド(福祉)のフェアトレードの3軸であること。自分たちの住む地域の魅力を再発見し、誰一人残さず全員が主役のまちづくりを目指し、心豊かに過ごせる社会をフェアトレードを通じて広げていきます。
千葉県に暮らす人・働く人で、フェアトレードに関心がある方は、ぜひ活動に参加したり、イベントに出向いてみてはいかがでしょうか。自分にできることは何か、そのヒントをさまざまな側面で教えてくれるのがフェアトレードちばの強みだと思います。
成瀬さん、お話をお聞かせいただきありがとうございました。
千葉県に住む方、千葉県で活動する方で、3つのフェアトレードいずれかに合致することで、「フェアトレーちば」に参加できます。「フェアトレードちば」では、活動に携わるボランティアスタッフを募集しています。フェアトレードを通じた地域の振興やよりよい社会づくりにご興味のある方は、ホームページよりご連絡ください。
NPO任意団体フェアトレードちば
名称:NPO任意団体フェアトレードちば
ホームページ:https://www.ftchiba.net/
NPO任意団体フェアトレードちばの魅力を動画でも語っていただきました!
まずはフェアトレードについて知りたい方、フェアトレードを取り入れたライフスタイルを実践してみたい方、フェアトレード商品の販売などエシカルな店舗運営を考えている方は、ぜひこのインタビュー動画をご覧ください。(※2022年6月1日(水)11時00分に配信)