「この器使うと、おいしく見えるんですって」「あら~?ほんと?」器を手に取りながら、ご婦人方のそんな会話が聞こえる店頭。通りかかりの方が、お店に自然と吸い寄せられていく…東京都、かっぱ橋道具街にある「かっぱ橋まえ田」の前田さんを訪問しました。

食器の専門店だけあり、お店の主なターゲットはプロの料理人の方や飲食店経営者の方。とはいえ東京観光でにぎわう、かっぱ橋道具街は、国内海外問わず観光で訪れる方も増えており、店内はさまざまな言語の会話が飛び交い、活気にあふれていました。

そんな中、前田さんのお店は「食器専門店」ではありますが、プロの目線だけではなく、常に一般のお客様でも伝わる目線で伝えている姿勢が印象に残りました。お店への入りやすさと買い回りのしやすさを考えられたお店づくりから感じたことを、今回はレポートしていきますね。

「いらっしゃいませ。お気軽にどうぞ…」の心が伝わるキャッチーな店頭提案

忍者の絵が描かれたどんぶりに、ドラゴンが描かれている食器は明らかに外国人の好きそうなお皿だと思いませんか?店内には、本格的な包丁や職人さん好みの専門食器も多数ありますが、店頭では「あなたにも気軽に入っていただきたい…。」「どうぞお気兼ねなくお入りください。」そう…伝えるように、キャッチーな商品が並んでいました。

「こりゃ毎日めで鯛」と書かれた鯛の絵柄の食器。こちらも外国人の観光客には人気。わかりやすい商品は目に留まります。

国内観光客の主婦層にはこれ。使い勝手が良くて味わいのある毎日の食卓に使える「至福シリーズ。1点あたりワンコイン程度で買えるお財布にも優しい価格というのもうれしいですよね。

いろんなものをちょこっとずつ…使い勝手の良いシンプルな商品が店頭には多数並んでいて、そんな商品に誘われて、どんどんとお客様が店内に入って行かれました。

店内での過ごすイメージが伝わる!伝えるべきメッセージは事前に伝えよう

前田さんのお店の入口。「FREE Wi-fi」に「InstagramやSNSの撮影OKのご案内」、「ご利用が可能なクレジットカード」、店内に入られる際の注意事項として「事故防止のため、お子様とベビーカーの入店はご遠慮ください。」のアナウンスがされています。

特に、注意事項に関しては、割れモノを扱っているので、当たり前といえば当たり前です。が…思いの外、悪気なく入ってしまうお客様も多いもの。入店後から…「それはちょっと困るんですが…」とお客様に伝えるのは悪気はなくても、互いにとって気分はよくないもの。先に伝えることで店内の過ごし方はイメージしやすくなります。

お店にとっては、「そんなの入る前にお客様も理解できるはず」「いつも伝えているつもり」という当たり前の情報を見直してみると、伝えきれていないことが思いの外多いのです。入口を見ただけで、前田さんのお店の中での過ごし方がなんとなく、イメージができませんか?

足元から目線の上まで…たくさん食器がある中でも落ち着いて店内を見られるのはPOPがあるおかげ

前田さんのお店は、足元から目線の上まで専門店だけあり、豊富な数の商品が陳列されています。そんな中でも、不思議と落ち着いて商品が見られるのですが、その理由の一つには、要点を整理して伝えてくれるPOPがあるからこそだな…と思いました。

例えば…並んでいるだけでは、正直同じようにしか見えないお箸。書いてある言葉で、客観的に一目で商品の特性を捉えることができます。

用途が分かりにくい商品は、写真を付けて使い方を見せて伝えることで、「ふむふむ…これはこうやって使うんだな…」と生活を振り返ってイメージが湧いてきます。

日本人にはなじみのある使い方も、海外の人にとっては新鮮なもの。外国人に人気の商品はこうやって、英語でも表現して販売することで用途イメージがわかりやすく伝わります。

箸置きも料亭にありそうなお高いものもあれば、かわいい商品も店内には多数。そんな商品にはかわいらしいPOPを付けて注目を集めます。

小さな商品はざるに入れて、グルーピングして提案。1点ずつちょこちょこ買うのもあり、まとめて必要数買うのもあり…と提案の幅が広がりますよね。

「注ぐと鳥の鳴き声が聞こえる”さえずりとっくり”」のPOP。使ってみないとイメージできないものはPOPで伝えることによって、商品の特性がとてもよく伝わってきます。

極めつけはコレ。「天然石プレート」のPOPですが、正直注意事項しか書かれていません…。というのも、最近「SNS映えすることで注目の商品なんですが、こちらのお店では必要な人の目に留まればいい…ということで端っこに置かれていました。

その理由は、「火にはかけれない」「洗いながら欠けることもある」「正直弱い」の3点から…。器といいながら、「長くは愛用できない」「海外のお客様が買っていったら、荷物と一緒に運んでいる間に壊れちゃう」。購入されたお客様の生活のその先を考えたら、お客様が使ってがっかりしないようにあらかじめ伝えておくことも優しさなんですよね。

食器を通して、お客様が家に帰った後の食卓を創造していく

ガラス食器だけでもこのバリエーション。店内は商品であふれていました。いくら商品があっても、ただキレイにわかりやすく並べるだけでは売れない時代。そんな中で、商品ひとつひとつを通してお客様の生活のその先をイメージした提案をしていく、伝えていく…ということがあらためて大切だなと、前田さんのお店を拝見しながら学ぶ時間でした。

お客様の目線で体験してみよう!「かっぱ橋まえ田」の店内

最後に、店内の様子を動画にまとめてみました。お客様の目線で見てみるとお店の雰囲気やディスプレイ、陳列など学びとれることがたくさんあります。よかったらご覧ください。

 

■店舗情報
かっぱ橋まえ田
東京都台東区松が谷1-10-10
営業時間:9:30~17:00(日曜定休)

 

 

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