山々に囲まれた自然豊かな大分県杵築市山香町に「神田楽市」というスーパーマーケットがあります。コストコの再販コーナーを設置するなど、新しいことにも取り組む活気あるスーパーです。地域の方々には欠かせない存在となっているこのスーパーの中に、オーガニックな食料品を販売する「slow food YAMAGA」というお店があります。今回は、お店を運営している吉田さんにお店を開くことになった経緯やオーガニックな食料品を販売するうえで意識していることについて伺いました。

目次
「スーパーに置いてほしい」がきっかけでお店を開くことに

──スーパーマーケットの中にお店があり珍しい構図だと思うのですが、こちらのスーパーで開店された経緯が気になります!
吉田さん:もともと私は福岡に住んでいたのですが、数年前に地元である山香町へ戻ってきました。福岡の北九州市に住んでいたころは、周りにもちらほら自然食品のお店はあったのですが、大分県内、特にこの周辺は自然食品店はありませんでした。神田楽市の社長に、オーガニックのものをスーパーに置いてほしいと相談したところ、社長より私(吉田さん)の方でやってみてよという話になり、オーガニック食品を取り扱うお店を開くことになりました。
──そんなことがあるんですね。吉田さんはお店を運営されたりしたことはあったのでしょうか?
吉田さん:いえ、全くしたことがありませんでした。普段は山の上で生活していて、自然なものが買えるところがあったらいいなと思っていました。

──他のスタッフの方もいらっしゃるのをお見受けしたのですが、みなさんスーパーの方々ですか?
吉田さん:スタッフは神田楽市のスーパーとは別の方々にお願いしていて、同級生や子どものお友達のお母さんもいらっしゃいます。
──色々な方が働いていて心強いですね。
吉田さん:そうですね、大変助けられています。あとはこの辺の地域は若い人が県外に出てしまう傾向があるのですが、去年から高校を卒業したばかりの子も働いてくれることになり、とても嬉しかったです。
お店の中にはエシカルを学べるスペースも

──お店の中にお家のような小さな建物が設置されているのですが、こちらはどのようなスペースなのでしょうか?
吉田さん:ここには様々な本が置いてあり、エシカルに関する本もたくさん並んでいます。お買い物の間に中に座って休憩がてら本を読んだりできるスペースになっています。

──とても素敵な空間ですね。木に囲まれていて落ち着きます。お店を作るときからこちらのスペースを作ろうと考えていたのでしょうか?
吉田さん:いえ、実はこの小屋はお店を作ってくださった大工さんが考えて作ってくださったんです。壁は私が住んでいる土地の土を使っています。お店の中に小屋ができるなんてびっくりしました。
オーガニック商品を選択するのはお客様

──オーガニック商品をメインで販売されていますが、お客様に商品をご提案するときに工夫されていることはありますか?
吉田さん:お店の商品は商品の背景を考えながら、私が良いなと思ったものを中心に集めています。おいしいものはしっかり伝えますが、絶対にエシカルなものだったりオーガニックなものを選ばなければいけないとかはないですし、人によって考えはそれぞれなので、商品のエシカルな部分についてはお客様に聞かれたときのみ説明しています。
──実際にエシカルな部分についてお客様に聞かれることはありますか?
吉田さん:あります。このお店はエシカルに興味のある方々が来店されることが多く、むしろ私より知識があるような方が多いです。お味噌は大豆から作っていますというお客様もいらっしゃったりして、私も勉強させていただいています。

──販売する食料品選びはどのようなことを意識しているのでしょうか?
吉田さん:自分が欲しいものを基準に選んでいますが、なるべく自然なもので化学調味料が使われていないものを意識しています。あとは、プラントベースなものを意識して置いています。
──身体に優しい食料品はスーパーにお買い物をしに来るお母さんにもおすすめしやすいですね。お肉を食べない生活をされているとのことですが、お肉を食べなくなったきっかけは何かありますか?
吉田さん:私自身畜産の在り方が不自然でかわいそうと感じていて、一度食べるのを辞めてみたら心身ともに体調が良くなったので、そこから動物のお肉を食べない生活をしています。
「田舎の日用品店」をテーマにアパレル・雑貨店も併設

──こちらの「slow food YAMAGA」さんの横に「SLOW TOWN」というアパレルや雑貨の商品を扱っているお店がありますが、そちらはどのようなお店でしょうか?
吉田さん:「SLOW TOWN」は主に夫が商品構成や商品のセレクトを行っている雑貨店です。コストコの再販を始めた後に、雑貨も置いてみようとなりました。こちらのスーパーは斎藤呉服店という呉服店から始まっていたこともあったので、アパレルも合わせて置いてみようとなりお店を開きました。

──幅広く商品を置かれていて何でも揃いますね。アパレル雑貨の商品選びはどのようにされているのでしょうか?
吉田さん:「田舎の日用品店」がテーマなので、それに沿った商品の中でエシカルなものや良いなと思ったもを選んでいます。
──スーパーデリバリーではどのように商品を探されていますか?
吉田さん:食料品も一緒に仕入れているので、以前は検索窓で「エシカル」「オーガニック」「アンティーク」などで探していて、最近は関連商品から商品を探したりしています。
スーパーのように日常にあるお店になりたい

──最後に、今後どのようなお店にしていきたいか吉田さんの思いを伺ってもよろしいでしょうか?
吉田さん:スーパーと同じように日常に当たり前にあるお店になりたいと思っています。普段のスーパーの一つがオーガニックスーパーというような、地域の方々が買い物をするときの選択肢の一つとなるようなお店にしたいです。
──スーパーに来られるお客様がオーガニック食品も自然と選択肢の一つになっていくと良いですね。本日はありがとうございました!
slow food YAMAGA
住所:大分県杵築市山香町大字内河野2543-1
営業時間:月~日 10:00~21:00
Instagram:https://www.instagram.com/slowfood_yamaga/
https://www.instagram.com/slowtown_2024/

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