ヴィーガンカフェやヴィーガンコスメなど、「ヴィーガン」(もしくは「ビーガン」と表記)という言葉をよく耳にしませんか?菜食主義のベジタリアンとはまた意味の異なる「ヴィーガン」ですが、環境問題や動物への配慮から非動物性の製品を選ぶライフスタイルが日本でも広がりつつあります。
今回は、ヴィーガンとは何か?どうして注目されているのか?についてご紹介します。

目次
ヴィーガンとは?
ヴィーガンとは動物を搾取しないという考え方やライフスタイルのことです。例えば、食事については、肉や魚、乳製品、はちみつなどの動物由来のものは食べません。また、食事だけでなく化粧品や衣服についても動物由来の成分を含まないもの、動物実験を行わないものを選びます。
ヴィーガンが注目されている理由
ヴィーガンが注目されている理由は大きく3つあります。
1つ目は健康管理のためです。
ヴィーガンはイギリスが発祥と言われていますが、欧米の食生活では肉食が多く、以前から肥満や健康リスクが問題視されてきました。そのため、健康管理のためにヴィーガン食にする人が増えています。
2つ目は温室効果ガスなど環境問題への関心の高まりです。
世界の人口は増加し続けていますが、人口が増えれば必要な食糧も増加します。例えば肉の生産には家畜動物が食べる飼料が必要です。その飼料をつくるためには広大な農地や牧草地が必要となり、森林伐採が進みます。森林伐採は二酸化炭素を吸収する効果を無くし、農地の開墾ためには二酸化炭素が排出されます。
また、家畜動物から出るメタンガスも問題視されています。メタンガスは二酸化炭素に次いで影響の強い温室効果ガスと言われています。2018年の日本の農林水産分野の温室効果ガス排出量のうち、牛などのげっぷや排せつ物から出るメタンと一酸化二窒素は、その3割弱を占めています。
3つ目は動物への配慮です。
エシカル(道義的)な考え方は動物にも広がっています。例えば、養鶏場では大きな棚のような小屋に鶏が密集しているイメージを多くの人が持っています。その鶏たちはその一生を、卵を産むだけのために、狭く、薄暗く小屋で過ごしており、自由はありません。そういった動物の自由や動物が本来の姿で過ごす権利を大事にすべきだという考えによって、ヴィーガンを選ぶ人もいます。
このような理由から完全にヴィーガンに置き換える人もいますが、1日1食だけや週末だけなど一部でヴィーガンを取り入れる人もいます。自分の志向や生活環境に合わせて、できることから無理なく実践することで、環境問題への取り組みなどに寄与することにつながります。
食品・コスメやファッションにも広がるヴィーガン製品
ヴィーガン食品
ヴィーガン対応の商品を店頭で見かけることが増えてきました。特にお菓子やスイーツでの選択肢が増えています。海外旅行客の増加によってヴィーガンメニューの導入を始める店舗も増えている様子です。
ヴィーガンコスメ
動物を搾取しないライフタイルを実現するために、コスメなど日用品も非動物性の製品を選ぶのがヴィーガンですが、ヴィーガンでない人でも「動物を大切にする」「環境に配慮できる」「植物の恵みなどナチュラルなものを使いたい」といったニーズからヴィーガンコスメを選ぶ人もいます。
ヴィーガンファッション
ヴィーガンはファッションでも選択できます。代表的なものとしては動物の革や羽毛を使わない製品です。サボテンやリンゴの皮などを活用した革新的な素材を使っているものもあり、技術の進化にも注目です。
動物の命も大切にするエシカルな対応と選択
アニマルウェルフェア(動物福祉)・アニマルライツ(動物の権利)とは?
アニマルウェルフェア(動物福祉)とは、「動物が精神的、肉体的に充分健康で、幸福であり、環境とも調和していること」、アニマルライツ(動物の権利)とは、「動物がその動物らしくいられる権利」のことです。動物の本能や自然の生き方を尊重した適正な飼育を行うことで、動物のストレスやケガ、病気を減らし、生産性の安定や安心・安全につながると言われています。
1965年には、イギリスでアニマルウェルフェアの基本原則5つの自由が唱えられ、現在のアニマルウェルフェアの礎となっています。
1.飢えと渇きからの自由
2.不快からの自由
3.痛み・傷害・病気からの自由
4.恐怖や抑圧からの自由
5.正常な行動を表現する自由
[参考]農林水産省HP「アニマルウェルフェアってなに?」より
動物実験しないコスメ
動物への配慮の1つとして動物実験を行わずに製品を開発・製造されている商品も増えています。商品パッケージでの記載や企業や商品のホームページなどで確認してみましょう。
ヴィーガン商品を取り入れたライフスタイルを店頭で提案してみよう!
今回は、健康面だけでなく環境や動物への配慮の面から取り入れる人が増えている「ヴィーガン」商品についてご紹介しました。ヴィーガンはエシカル消費の一つですが、エシカルな目線での消費は、未来をつくっていく選択でもあります。
日本でも企業や自治体で多く取り組まれている「SDGs(持続可能な開発目標)」もエシカル消費が深くかかわっています。SDGsの「誰一人取り残さない」という共通理念のもと、環境や動物を思いやっていくライフスタイルを「ヴィーガン」という消費を通して店頭で展開してみてはいかがでしょうか。
スーパーデリバリーでは、「ヴィーガン」をはじめ、環境や社会に配慮するエシカルな商品を多数扱っています。気になるヴィーガン商品をチェックして、環境や社会を想いやるエシカルなアイテムをお店で仕入れて販売してみませんか?

	






















