SDGsに対する行動や意識などを高めるために、毎年9月に実施されている「SDGs週間」(英名:GLOBAL GOALS WEEK)。今年2022年は9月16日~25日に開催されます。

SDGsが採択されて以来、モノづくりや商品流通の中で取り組む日本の企業は多くいますが、それらの行動は商品ラベルや商品札には書ききれないものも多くあります。モノづくりの背景を知ることは、SDGsが必要となった理由である環境や社会の問題を知ることにもつながります。

商品が作られた過程や企画しているメーカーの想いを知ることで、お客様にぜひおすすめしたいと思える商品を見つけてみませんか?

「SDGs週間」社会と環境に興味を持つ良いきっかけ

SDGsは、地球環境問題や社会問題などを解決に導くために2015年に国連が定めた2030年まで行う17の目標と、より具体的な169のターゲットで構成されています。

SDGsは「持続可能な」という意味の「Sustainable(サスティナブル)」の「S」、「開発」という意味の「Development(ディベロップメント)」の「D」、「目標」という意味の「Goals(ゴールズ)の「Gs」で、”Sustainable Development Goals” の頭文字をとった略称です。

「持続可能な」という言葉の意味あいは”無理なく続けていくことができる”です。「環境保護」「社会的な支え合い」「経済開発」の3つの要素を調和し、「環境を守りながら、すべての人の人権を尊重し、経済成長していくことを無理なく続けていくことができるための目標」というのがSDGsです。

社会や環境に配慮した商品を選ぶことを「エシカル消費」と呼びますが、日々の買い物を通して環境や社会への問題を解決することができればとエシカル消費を実践する人は増えています。素材、作り方のこだわりや、環境や社会への配慮も同時にされているかが大事になってきており、それが商品の付加価値にもなっているのです。

「ご存じですか?」お客様にもついつい伝えたくなる出展企業の「SDGs」な取り組みを紹介

SDGsに積極的に取り組む企業でも、そのすべてを商品ラベルやパッケージで表現することは難しいことです。会社のホームページなどで取り組みの経緯や内容を詳しく紹介している企業もいます。

商品の付加価値にもなるSDGsへの取り組みは、販売するお店にとってはお客様への商品の魅力を伝えるためには知っておきたいポイントです。接客や店頭でのPOPなどに役立ててみませんか?

環境負荷を減らすものづくり、傘メーカー「SMV JAPAN(mabu事業部)」

[掲載商品]超軽量24本骨傘 江戸(企業名:SMV JAPAN(mabu事業部)

傘メーカー「SMV JAPAN」が手掛けるブランド「mabu」では、資源回収されたペットボトルから作られた「RPET(アールペット)」というリサイクル生地を使用することで、ごみの削減、焼却時に発生するCO2の削減、生地の原料となる石油資源の節約につなげています。mabuで一番の売れ筋商品である「超軽量24本骨傘 江戸」もRPET生地で作られています。

環境への配慮だけでなく、使う人のライフスタイルをイメージした機能とデザインが両立され、強い風でも受骨がしなって風の衝撃に耐える耐風骨の構造であったり、熱中症対策として男性でも利用が増えている日傘としても使える晴雨兼用の機能性は、自然環境の問題やライフスタイルを考慮したモノづくりがなされています。

機能性が高くメリットが多い分、店頭ではより多くの魅力的なポイントをお客様にお伝えできるので販売しやすい商品と言えます。長持ちする傘を使うことで廃棄物の削減を意識させ、紫外線や暑さから肌を守れる日傘は、今起きている自然災害への意識を高めるきっかけにつながるかもしれません。

その他、SMV JAPANでは中学校に置き傘をお届けする取り組みもしています。自社デザインの傘を置き傘として無償提供することで、共有意識や責任感、傘の自主管理など「道徳」が身につくことを期待しているそうです。社会貢献活動について学生が知るきっかけにもなっています。傘を通じて人々の生活を快適にし、心の成長にも寄り添っていく…すてきな傘メーカーさんです。

ロングライフ化や資源の有効活用も、食品メーカー「パウダーフーズフォレスト」

[掲載商品]【フルーツパウダー】フランボワーズパウダー 30g(企業名:パウダーフーズフォレスト

コーヒーや果汁などの粉末食品の企画・製造・販売を行う、愛知県名古屋市の「パウダーフーズフォレスト」。

粉末化することで使い道が広がるだけでなく、長期保存も可能になります。楽しみながら味わえることが、結果として「持続可能」につながると考え、ワクワクと美味しさを第一に、廃棄量削減に向けた取り組みを行っています。

香料・着色料・保存料・酸味料を使用しない「KUKKU」は、果汁100%を使用した口溶けなめらかなフルーツパウダー。果実の風味をそのまま活かす独自の製法で作られ、日本国内の工場で厳しい安全基準のもと製造しています。クリームやチョコレート、ドレッシングにもすっと溶けるので混ざりやすく、アイシングなどお菓子づくりにも最適です。加える量によって色味や味わいに違いが出るので、レシピの幅も広がります。

その地方でしか味わえない名産フルーツのパウダーも展開しており、全国の生産者とともに地域活性化に取り組んでいます。

[掲載商品:画像左]【インスタントコーヒー/デカフェ】ナイトアロマ 12本入[掲載商品:画像右]【インスタントコーヒー/一番人気】スムースアロマ ボトル用リフィル 45g(企業名:パウダーフーズフォレスト

粉末飲料「INIC coffee(イニックコーヒー)」は、パウダーをお湯や水に溶かすだけで、たった5秒で淹れたてのドリップコーヒーの味わいを楽しめるアイテム。就寝前や妊婦さんも飲めるデカフェや、乳酸菌やGABAなどを加えた機能性コーヒー、はちみつやチョコレートを加えた甘いコーヒーなどバリエーションも豊富です。

リサイクル可能な瓶の利用や、商品パッケージに古紙含有率90%以上の資材を利用したり、リフィル商品の充実に取り組んでいます。リフィルがあることで、リピートの購入につなげやすいのは販売する側としてうれしいポイントです。

その他、パウダーフーズフォレストでは、コーヒーと粉末飲料の特性をいかして新型コロナウイルス感染症に日々向き合う医療現場の人々を支援しようと医療機関へのコーヒーの提供を500杯以上行ってきました。公式オンラインショップでは専用商品を購入することで、医療機関へのコーヒー提供に参加できる「医療機関支援コーヒー」の取り組みも行っています。

直接的な支援はできなくても、こういった活動をする企業の商品を購入することで企業のSDGsの活動を応援することになるのはうれしいですね。

生花の廃棄ロス削減や環境配慮素材を使用、花の専門企業「東京堂」

[掲載商品:画像左]ReCO by MAGIQ スキンダプサスバイン[掲載商品:画像中央・右]ReCO by MAGIQ みちる桜バイン(企業名:東京堂

花のプロも選ぶ、品質にこだわった造花や花の資材を扱う花の専門企業「東京堂」。オリジナルブランドの「MAGIQ」のアーティフィシャルフラワーはまるで生花のような見た目で、曲げ伸ばしが自在にでき、花のプロでも定評のあるシリーズです。

実は、造花の素材に再生素材で使うと固くなってしまい、折れやすくなる問題があります。東京堂は改良を重ねて問題を解決し、MAGIQのSDGsブランドとして「ReCO(リコ)」シリーズを誕生させました。「ReCO(リコ)」は、Recycle(リサイクル)とeco(エコ)を課題とし名づけられています。

花びらや葉には100%再生PET由来のポリエステルを使用し、枝や茎には再生ポリエチレンを配合するなど素材に合わせてリサイクル素材を使用しています。リサイクル率を高めながら品質も損なわない商品づくりをしています。なお、再生PET使用のものは一部エコマーク認定商品もあり、今後も増える予定です。

また再生PET素材を使用したクリアボックスや台紙の商品もあります。REPE80クリアボックスREPE80クリア台紙は、PETボトル再生比率80%で日本国内にて製造管理されています。持続可能な生産消費形態を確保する社会の実現に向けて「環境に配慮した商品を使いたい」という期待にお応えするアイテムです。循環型社会を実現するために考えて作られたアイテムです。

[掲載商品]REPE80クリアボックス(企業名:東京堂)再生PETクリアケース(画像右)は再生ではないバージン素材と並べるとわずかに暗い印象です。

このほか、大型の人工樹木は、枝の部分を組み立て式にすることで梱包資材を減らしたり、輸送時のCO2の排出削減に努めています。店頭の季節感や装飾など演出に欠かせない造花も、環境に配慮したモノづくりをされている物から選びたいですね。

サスティナブルな商品企画や梱包にも工夫、靴下メーカー「エムアンドエムソックス」

[掲載商品:画像左]日本製・リサイクルコットン口ゴムゆったりクルー[掲載商品:画像右]日本製・介護福祉士考案 くちゴムなしのしめつけない靴下【婦人サイズ】(企業名:エムアンドエムソックス

大阪市の靴下メーカー「エムアンドエムソックス」では、介護福祉士の視点でいかしたオリジナル商品企画、日本製の良さを環境面でもいかす商品づくりなど、SDGsに対して積極的に多くの取り組みを実施しています。

エムアンドエムソックスでは、2007年から食品の輸送距離で環境負荷を考えるフード・マイレージの考え方を置き換えて「アパレル・マイレージ」という取り組みを実施しています。商品の輸送時に排出されるCO2を削減する取り組みです。この取り組みは生産拠点と消費場所の距離を短くする地産地消でエコなモノづくりであるとともに、日本一の靴下の生産量を誇る奈良県の地場産業をいかすことで地域の雇用を生み、そして日本製という安心できる商品づくりにもつながっています。

それだけでなく、オーガニックコットンやリサイクルコットンなどの環境負荷の少ない素材を使用したり、フックには従来のプラスチック製を使わずに靴下の生産工程で廃棄されるゴムの輪っかを使用したり、段ボールの再利用、紙カタログの廃止など多くの改善を実施しています。

SDGsには「できることから始めよう!」というメッセージが含まれています。エムアンドエムソックスのようにできることを数多く探し、実践する姿勢を応援し、真似してみたいものです。

モノづくりの背景を知ることが「商品の魅力をより豊かに伝える」きっかけになる

SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」では、このままの作り方や使い方では地球がもたないと言っています。消費者は商品の背景を意識して環境や社会に配慮した商品を選ぶことが大切であり、生産者はそういった消費者に選ばれるためのモノづくりをしなければ生き残ることはできません。

世の中に必要な商品を決めるのは消費者のニーズです。その消費者に商品を提案するお店という立場としては、商品がどこで・どういった材料でつくられているのかを意識して選ぶことがより一層大切になってきています。買い物は投票、という表現もあるほどです。

日々の買い物では、暮らしを楽しく、豊かにそして便利にするために、数多くある商品の中から1つの商品を選びます。そのとき、環境や社会に対しても良いものを選ぶ「エシカル消費」の目線で商品を選ぶことをお客様に提案してみましょう。自信をもって商品の良さを伝えることができるのではないでしょうか。

エシカル・サスティナブルな商品の仕入れはスーパーデリバリー

仕入れサイト「スーパーデリバリー」では、フェアトレード、支援・寄付、環境配慮、オーガニック、ヴィーガンなどのSDGsに関連するエシカル・サスティナブルな商品の仕入れができます。

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