薬局やドラッグストアで求められる５つの接客のコツとは？

調剤薬局やドラッグストアでは一般用医薬品（OTC医薬品）を含め、生活雑貨や食品などの販売に力を入れる動きがみられますが、その際に必要となるのが接客力です。薬の処方や健康管理のアドバイスを行うほかにも、接客業としてのスキルが薬剤師や販売登録者には求められています。今回は、薬局店やドラッグストアならではの接客のコツをまとめました。患者さんやお客さんからの信頼を得て店舗の販売力を高め、売上をあげるためにもぜひ参考にしてみてください。

1 薬局で求められる接客とは
- 1.1 薬局やドラッグストアでの接客の必要性
- 1.2 薬剤師や登録販売者ならではの接客
2 接客スキルを向上させる5つのコツ
3 調剤薬局・ドラッグストアなど医療関連事業の仕入れはスーパーデリバリー

薬局で求められる接客とは

薬局やドラッグストアでは、側面接客販売が基本的な販売方法となっています。側面接客販売とは、患者さんやお客さんが商品を見ている隣で声をかけて接客を行うスタイルです。

これまで薬局やドラッグストアでは一般用医薬品（OTC医薬品）をはじめ、健康関連の商品を中心に販売していましたが、今では生活雑貨や日用品、食品など扱う商品が増えています。そのため、薬以外の商品についても質問を受けたり、提案を求められる機会が増えました。このような変化の中、薬剤師や薬の販売・カウンセリングを行うための資格を持つ販売登録者は、他の接客業同様に患者さんやお客さんとコミュニケーションを取りながら、ニーズにあった商品の提案を行うスキルが求められています。

薬局やドラッグストアでの接客の必要性

前述のように薬局やドラッグストアでは一般用医薬品（OTC医薬品）だけでなく、それ以外の物販も行う動きが広がり、患者さんやお客さんから商品に関することで声を掛けられる機会が増えています。競合店も増えている今、他店舗との差別化や固定客をつかむためにも、自店で取り扱っている商品の知識を積極的に提供していき、顧客満足度を向上させることが必然となっています。

また、セルフメディケーションの知識を提供し、健康アドバイスなどを行う環境も薬局やドラッグストアに求められています。気軽に健康相談をしてもらうためにも、日ごろから患者さんやお客さんとコミュニケーションを取ることが重要視されています。

薬剤師や登録販売者ならではの接客

薬剤師や販売登録者の接客において重要なのは、「患者さんやお客さんの相談に乗り、十分な専門知識を持って、症状に合ったお薬の提案をすること」です。来店される方の中には、病気やケガで不安な気持ちを抱えている方もいます。そういった場合には「寄り添う気持ち」をもって接客することで、今の悩みや不安を聞き出すことができ、健康アドバイスや、それに関連した商品の提案もしやすくなります。

また地域密着型が多い薬局では、店舗の印象づくりも経営に大きな影響を与えます。薬剤師や販売登録者であっても丁寧な接客や寄り添った接客を心がけ、地域の患者さんやお客さんと信頼関係を構築することが重要であり、それが店舗の成長につながっていきます。

接客スキルを向上させる5つのコツ

■ストックフォト撮影用にレンタルした施設です。■ストックフォト撮影用にレンタルした施設です。■薬は撮影用の小道具です

患者さんやお客さんに対する接客スキルを伸ばすことは、他店舗との差別化や売上アップに大きな影響をもたらします。では、具体的にどのような点を意識すればよいのか、接客のコツをまとめました。

１．安心感と信頼感

患者さんやお客様に「安心感や信頼感」を抱いてもらわなければ、相談に乗ったり提案を受け入れてもらうことができません。そのためにも、明るい笑顔や話しかけやすい雰囲気で接し、清潔感ある身なりに整えましょう。

２．観察と声がけ

薬剤師や販売登録者に相談をしたいものの、遠慮して自分から声を掛けにくい、と思っている人は結構います。また、ほしい薬や商品の種類がいくつかあり、どれを選べばよいのか分からず迷っている方なども多くおられます。そういった方が店内にいないか日頃からよく観察しつつ、「何かお探しですか？」とこちらから声掛けをすることで商品の提案に繋げやすくなります。