料理人の腕をいかした豪華な料理、セラピストの知識をいかしたカウンセリングセミナー、自然の豊さをいかした農業体験など、宿にはそれぞれの特徴や売りがあります。それらは宿のオーナーの得意分野であり、自信をもってお客様に提供できるもの(こと)でもあります。

物販においても同様で、どんな商品を並べて売ったらいいのかを考えるときは、その宿の特徴や売りに合ったものを選びましょう。そうすれば、自信をもって商品を売ることができます。

この記事では、ホテル・旅館・ゲストハウス・ペンション・民宿などの宿泊施設における物販でのあらたな売上づくりのコツやヒントをご紹介します。

ホテルや旅館、ゲストハウスの売店での物販の見直しで売上アップ

まずは宿泊施設内での物販の必要性があるかどうかを考えてみましょう。近隣にコンビニエンスストアやスーパーが無い場合は、物販のニーズも高くなります。また、具体的にどんな商品が必要なのかを考える際は、宿泊したお客様から「○○が欲しい」と具体的に言われた経験が一番のヒントです。実際にお聞きした希望の声から品揃えや価格帯を考えていきましょう。

宿泊時のおもてなしや体験を活用して購入意欲をアップ

宿で食べた白米のおいしさに感動しておみやげに地元のお米を購入、宿のフロントで焚かれていたお香の香りが気に入りプレゼントに買って帰る。こうした経験をしたことがある宿泊客は多くいます。

ホテル・旅館・ゲストハウスなど宿泊施設では宿泊者に対して、「非日常的な体験」や「おもてなし」といった感動的な体験を大切にしているオーナー様は多いのではないでしょうか。フロントでの接客、客室のアメニティや備品、食事の演出や味など、たくさんの体験とおもてなしを通して宿泊者は宿への評価を決めていきます。その感動や体験を持ち帰ってもらうためにも物販をすることは有効です。

地元の特産品、名物

旅行の際にその土地ならではの料理や食材を食べるということは、旅の醍醐味。地元の特産品の加工食品やお菓子はおみやげ売り場での人気商品です。販売に関わるスタッフはかならず試食してどんな味なのか、どういった食べ方ができるかをお客様へ説明したり提案できるようにしておきましょう。

伝統工芸品については館内のインテリアに取り入れたり、髪留めや小物の場合はスタッフが実際に身に着けるなどして、自然に目に留まるようにしておきましょう。また、小さなお子さま連れの家族旅行客が多い場合は近隣のテーマパークや動物園にいる人気動物のぬいぐるみを販売する宿も多いです。周囲の観光スポットに立ち寄ってから宿泊するお客様も多いので、地元にどんな名物や特産があるかは最新の情報を持つようにしましょう。

宿泊客の年代に対応した商品ラインナップ

おみやげを購入するのは女性が多いと言われています。ひとくちに女性といっても年代や趣向によっておみやげへの関心や購入動機は異なります。

女性同士の友人グループで宿泊するような独身女性向けには、地元の化粧品やヘアアクセサリーなどに興味を示します。お子様のいる女性であれば、家事や育児から解放される時間を楽しみたいとフェイスマスクやハーブティーなどの癒しのアイテムが人気になるかもしれません。また一方で物販コーナーに求めるアイテムが「忘れ物」への対応する品揃えになることもあります。お子様のオムツがなくなってしまったり、離乳食やジュースを持ってくるのを忘れた場合もおみやげコーナーの一部で販売すると喜ばれるでしょう。

このように宿泊するお客様の性別、年代、趣向によって販売する商品のラインナップを変えることと、旅行に持ってくるのを忘れてしまったお客様向けに年代に沿った必需品やあるとうれしいアイテムを想定して用意しておきましょう。

店で販売する商品の仕入れ方法は?

宿泊施設内のお土産店など商品を販売する物販コーナーの仕入れはどういった方法があるでしょうか。一つずつご紹介していきます。

直接メーカーから仕入れる

国際ホテルレストランショーなどの大型展示会に出展しているメーカーには展示会会場で取引交渉をしたり、電話やメーカーのホームページ等から直接取引が可能かを問い合せます。メーカーとの直接取引が始まると、新作商品を優先的に仕入れられたり、取引量が増えていくと掛率が下がるといったメリットがある場合も。また、商品のトレンド情報や業界動向など、販売に役立つ情報などを得られる機会も増えます。

なお地元の特産品の場合は、地元の企業や工房、農家などの生産者とから直接仕入れることになります。取引開始までに交渉が長くなる場合もあるので周囲の宿で、他の宿で仕入れているところが無いか、どのように仕入れたらいいかなど調べておくとスムーズです。

旅館組合の共同購入で仕入れる

各地域にある旅館協同組合に加入していると、組合員の行動購入ができることがあり、個人で仕入れるよりも格安で仕入れることができます。共同購入で安く購入できる以外に、組合への加入によって他の宿との関係性ができたり地域振興の活性化に加わることができます。また、旅館賠償責任保険に有利な条件で入れるなどサポートやメリットもあるので、自分のエリアの組合に確認してみましょう。

総合問屋から仕入れる

複数のメーカーの商品を一度に見ながら仕入れできるので総合問屋は便利です。問屋との取引の場合も、売れ筋商品などを教えてもらえたりアドバイスを受けられることもあります。ただし、問屋によってはメーカーの一部の商品しか扱っていなかったり、問屋経由では取り扱えないメーカーもあるため、事前にほしい商品があるかどうかを確認しておきましょう。

仕入れサイトを活用する

24時間、都合の良い時間に仕入れができるのはネット仕入れのメリットです。また、1点など小ロットで注文できることも多いので、在庫リスクを避けることができ、サンプルとして試しに購入することもできます。送料が発生する場合もありますが、仕入れに出向く時間や交通費と比較すると経費削減につながることも。特にコロナ禍では展示会もネット上で開催されることが増え、仕入れにおけるネットの活用は以前よりも普及しています。

シーン別、宿泊施設での売れ筋アイテム

卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」でホテル・旅館・ゲストハウスなどの宿泊施設が実際に購入している売れ筋アイテムをご紹介します。仕入れのヒントになさってみてください。

おつまみやお菓子

旅行中の非日常的な時間を楽しみ、ちょっとした贅沢気分を味わえるお菓子・スナック・おつまみが人気です。宿のこだわりが食材の新鮮さや無農薬野菜を使った料理であれば、オーガニック食品のお菓子や無添加調味料を選んだり、国産のおつまみを選びましょう。宿のテーマとそれないようにすることが大切です。

[掲載商品]シチリアンレモンソーダ【オーガニック】(取り扱い企業名:バーチ

[掲載商品]ニュータッチ ヴィーガンヌードル醤油 53g x12 (取り扱い企業名:国分首都圏

[掲載商品]ポテトチップス うす塩味(取り扱い企業名:創健社

化粧品

2022年4月から施行されるプラ新法(「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」を略)は宿泊施設も対象で、一度だけ使用するシングルユースのプラスチック製品の使用の見直す機会となっています。

SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む宿泊施設やサステナブルを宿のコンセプトに取り入れている宿泊施設では、プラスチックごみの排出削減に取り組むため使いきりタイプの小分けアメニティをやめています。お客様が好みのシャンプーや化粧水などを選べるように、アメニティバイキング形式で並べる工夫も広がっています。無添加やオーガニックなどの安心素材のものから、非日常感を演出する海外コスメブランドなど、宿泊施設のコンセプトに合わせた商品選びをしてみましょう。

また提供する化粧品のアイテムも環境にも配慮したオーガニック栽培の原材料を使ったものや天然由来の成分でできた化粧品を選びましょう。浴場や客室で実際に使ってもらい、物販コーナーでの販売につなげているオーナーもいます。自然環境の保護のため、排水に気を使い環境配慮された洗剤やシャンプーを選んでいるという宿のオーナーも多くいます。

[掲載商品]詰替 ナチュロン ハンドソープ(取り扱い企業名:健康フーズ

[掲載商品]ナチュロン クリームソープ L(取り扱い企業名:健康フーズ

[掲載商品]パックスオリーヘアコンディショナー詰替用 【 コンディショナー・リンス 】(取り扱い企業名:ハリマ共和物産

ファッション小物

春から夏にかけては紫外線対策のための帽子やストール、アームカバーのファッション小物が人気で、秋から冬にかけては寒さ対策の靴下や手袋などが人気です。お客様の年代に合わせたテイストと高すぎない価格帯から選んで展開しましょう。

旅行時は気持ちも高まりお財布の紐もゆるくなりがちです。「旅行時に持ってくればよかった…」と思ったアイテムや自分のご褒美に買おうと思うデザインや品質のもの想定して、商品を探し仕入れしてみましょう。

[掲載商品]ラフィア細編み帽子 つば12WIRE ナチュラル(取り扱い企業名:アフリカンスクエアー

[掲載商品]【フェアトレード】手織りコットンリネンストール(取り扱い企業名:People Tree

[掲載商品](日本製)ざっくり麻スタンダードバッグ(取り扱い企業名:BAN INOUE (井上企画・幡)

卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」では、ホテル・旅館・ゲストハウスなど宿泊施設の事業者が実際に購入している商品を「宿泊施設向けお役立ちアイテム特集」でご紹介しています。仕入れの際のご参考にご覧になってみてください。

ホテルや旅館、ゲストハウスなど宿泊施設の売店の仕入れはスーパーデリバリー

宿で利益を出すためには稼働率が重要です。いかに空室を埋めることができるかが経営の課題です。それには季節の偏りなく通年集客できること、リピート客を増やすことが大切です。季節に合わせたアイテムの仕入れ、リピーター客を虜にする定番商品や新たな商品。売上を生み出す一つの方法として、宿泊客のニーズと宿の魅力に合わせた物販を始めてみましょう。

会費無料!備品、資材、消耗品、販促品を業務用価格で調達できます!

詳細・ご登録はこちら

物件がお決まりの事業者様は、開業前からご入会いただけます。

― 開業準備中の方のご入会について ―
https://www.superdelivery.com/p/contents/open-business/open-business.jsp

※掲載している記事、画像につきまして、使用上問題のある場合はご連絡いただければ削除など対応いたします。