明治2年から醤油や味噌などの製造・販売を手掛けている熊本の老舗調味料メーカー、株式会社フンドーダイ。1869年にそれ以前より営んでいた造り酒屋から醤油事業に転換し、今年で創業152年を迎えます。九州ならではの甘味と塩味の全妙なバランスで製造された醤油をはじめ、最近ではメディアでも話題の「透明醤油」など進化した調味料を展開しています。

今回は創業以来守り続けているフンドーダイの伝統的な醤油造りの様子や、アンテナショップにならぶ醤油の中から人気の商品をご紹介します。

飲食店だけでなく雑貨店などでも見かけることが多いフンドーダイの商品を、ぜひチェックしてみてくださいね!

創業当時から受け継ぐ醤油造り

フンドーダイの醤油の特徴といえば、生揚げ醤油(きあげしょうゆ)から作っていることです。生揚げ醤油とは、加熱殺菌もろ過もされていない絞りたてそのままの醤油のことです。新鮮な風味や旨味を味わうことができますが、そのまま瓶詰めにすると発酵してしまうため一般的に流通することは少ない醤油です。

国内でも生産される量が少なくなっている生揚げ醤油ですが、フンドーダイでは独自のブレンド技術を駆使して伝統的な醤油を作り続けています。

醤油は発酵食品であるため、造るには大変な手間と暇がかかります。まずは醤油麹を造ることから始まり、その後出来上がった醤油麹と食塩水を混合した「諸味」を造ります。そしてじっくりと時間をかけて発酵・醸成し、醤油が出来上がります。

フンドーダイは150年以上続く蔵の味を引き継ぐため、最新の技術を取り入れて一切妥協のない醤油造りを日々行っています。

メディアでも話題!新感覚醤油の「透明醤油」

フンドーダイには醤油をはじめ、味噌や酢、みりんといった調味料からドレッシングやタレなど数多くのオリジナル商品が揃っています。

その中でも最近メディアなどで話題にあがっているのが「透明醤油」です。その名のとおり、色がついていない透明の醤油です。「透明なのに醤油なの?!」と思われる方もいるかもしれませんが、こちらはフンドーダイ独自の技術で色素を抜き、食材の色を極限まで生かしながらも醤油のコクや香りを楽しむことができるという醤油なのです。実際に味見してみたところ、確かに醤油の味わいそのものでした!

もともと透明醤油が誕生した背景には、小さなお子さんが醤油をこぼしてカーペットや服を汚したシーンをスタッフが見たことがきっかけでした。「醤油には色がついているものだと思い込んでいるけど、色を透明にすることで、醤油を活用できる機会が広がるのでは?」と考え、「透明醬油」の商品開発に至りました。醤油の味わいそのものだけど素材の色を変えず、食べる人が汚れることもなく様々な料理にも使える「新感覚の醤油」として、発売以来国内外で愛用する方が増えています。

今回は「透明醤油」の中でも人気の商品を中心に、アンテナショップで注目されている商品をご紹介します。

料理の幅が広がる!「透明醤油」

うすくちにも白だしにもできない、素材の色を最大限に生かすことのできる新世代の醤油がこちらの「透明醤油」です。色を透明にしたことで醤油の塩味と旨味を活かしながらも、和食だけでなく様々な国料理に活かすことができるのも特徴の一つです。

例えばフレンチやイタリアンのシェフにも好評で、料理の色を変えずに旨味を足せる調味料として重宝されています。ほかにもドレッシングとして使うのもおすすめです。醤油味をベースにしたドレッシングとしてカルパッチョにかけたり、ムース状に仕上げてソースとして添えたり。ほかにも、野菜や魚など食材の色を変えないので「漬け」として使ったり、マリネなどにもぴったりです。

[掲載商品]透明醤油

同シリーズには金箔が入っている「金箔入透明醤油」もあり、こちらはお祝いのお食事や海外向けのお土産としても人気です。フンドーダイの店頭にいらっしゃるお客様の中には縁起物として購入される方もいるのだとか。

なお、「透明醤油」を店頭での販売だけでなく調理用としてお求めの方には業務用サイズもおすすめです。

[掲載商品]金箔入透明醬油

透明醤油でつくった「トリュフ醤油

透明醤油をベースに、香り高い白トリュフオイルと黒トリュフの粒を加えたのがこちらの「トリュフ醤油」です。中は透明醤油とオリーブオイル、そして白トリュフオイルの3層仕立てになっており、香りを楽しめるのはもちろんのこと、オイルが入っているのでドレッシングとしても使いやすくなっています。

また、黒トリュフは熱によって香りが増すため、温かいお料理に使うのもおすすめです。例えばパスタやリゾット、お肉料理のほかに寒い時期にはお鍋のおじやなどに入れることで、一味違った洋風おじやが楽しめます。

[掲載商品]透明醤油でつくったトリュフ醤油

透明醤油で作った 「柚子舞うぽん酢」

透明醤油をベースに作ったこちらの「柚子舞うポン酢」は九州産の柚子の果皮と果汁が入ってあるため、香りはもちろんのこと柚子の風味をしっかりと味わうことができます。「柚子舞う」と商品名に入っていることからも、柚子がまるで浮いているかのように沈殿しない造りになっており、見た目も美しいポン酢です。果皮が入っていることで柚子の食感も楽しむことができ、お料理のアクセントとしても使えます。

シンプルにポン酢として使うほか、鍋物の付けタレとして使ったり、洋風であればパスタやカルパッチョとしてしても楽しめます。

[掲載商品]透明醤油で作った 柚子舞うぽん酢

伝統的な九州醤油の味わい「甘露・平成」

九州産の大豆・小麦を使った甘口醤油の「甘露平成」。九州の醤油といえば甘口醤油ですが、フンドーダイでは熊本に古くから伝わる赤酒や香川産の和三盆を加え、コクがありながらスッキリとした味わいに仕上げています。甘味と旨味が凝縮された味わいはお刺身はもちろんのこと、お肉料理にかけたりうどんや卵かけご飯との相性も抜群です!

[掲載商品]甘露平成

万能調味料な「煎り酒」

煎り酒」とは、日本酒に梅干や花がつおを入れて煮詰めた調味料のことです。室町時代に考案されたと言われており、醤油がまだ手に入りにくかった当時に重用されていました。酒と書いてありますが、煮詰めて作るためアルコール成分はありません。用途は醤油と同じですが、醤油よりも塩分が少なくヘルシーなのが特徴です。

日本酒の旨味や梅干しの酸味、そして鰹節から出てくる風味は和食にぴったりで、そのまま冷ややっこにかけたりお刺身につけたり夏場は素麺のつゆとして使うのもイチオシです!

[掲載商品]煎り酒

ギフトやお土産にもおすすめ!フンドーダイの「透明醤油」

150年以上継承されてきた酵母菌などの微生物による“発酵”を研究し、醤油の原料を発酵させてつくる「生揚げ(きあげ)」の工程から醤油を創り上げているフンドーダイ。伝統的な味を守りながらも多様化する食生活やライフスタイルの変化に合わせた新世代の醤油を生み出し、国内だけでなく国外にも商品の魅力を発信しています。

今回ご紹介した商品はフンドーダイのアンテナショップ「出町久屋」でも人気で、ギフトやお土産としてもぜひご提案いただきたい商品です。また醤油以外にも味噌やみりん、だしやたれなど基礎調味料を幅広く扱うフンドーダイの調味料をぜひ試してみてはいかがでしょうか?