【フェアトレードについて語ろう！】大切に暮らしを育む楽しみとは？エシカルデザイナー植木美穂さんと対談しました。

「私たちが何気なく手に取る商品はどこからどのように生まれてやってきたのだろう？」

新型コロナウイルスの影響で、なんとなく家で過ごす時間が増えたことで、「日々の暮らしを大切にしたい」という、スーパーデリバリーのスタッフの間でも暮らしに着目した考え方が広がっています。

そのような中で私たちが注目しているキーワードのひとつに「フェアトレード」があり、貿易による公平性だけでなく、取引の先に生まれている「優しさ」をフェアトレード商品を取り扱う企業や事業者を中心に学んでいます。

今回は、「商品背景を知る楽しみは、お買い物や生活を豊かにする」をテーマにエシカルデザイナー植木美穂さんと対談させていただきました。

商品背景や商品に込められた思いを知る、お客様に伝えていくことで商品提案の先でお客様が笑顔になります。このインタビュー記事がフェアトレードや想いがあふれた商品の提案・販売の一助になればうれしいです。

0.1 エシカルデザイナー　植木美穂さん

1 興味を持っていただく一歩を大切に。フェアトレード商品のすすめ方とは？
2 コーヒー豆だけではない、フェアトレード製品の魅力
3 暮らしを豊かにするエシカルな考え方とは？
4 アパレル・雑貨の卸・仕入れは「スーパーデリバリー」！
5 国内外の事業者に販路拡大！出展を希望の企業様へ

エシカルデザイナー　植木美穂さん

エシカルデザイナー　植木美穂さん[経歴]
エシカルプロダクトやブランドの魅力を引き出し、たくさんの方の心に届けるをモットーにエシカルデザイナーとしてフリーランスでデザインを手掛けている。独立する以前は、世界の子どもを児童労働から守るNGOで約7年間勤務し、「児童労働が生まれる社会の仕組みを変える」ことを目的とした、様々なプロジェクトに携わった。NGOでの活動を通じて、ソーシャルビジネスの推進、政府への提言、市民への啓発など様々な視点から「どうすればより多くの人の心を動かし、行動につなげられるか」を常に考え、キャンペーンやイベントのプロデュース、チームマネジメントなどに取り組まれた。
[主なデザイン制作経験]
・ピープルツリーの販促ツールの制作を担当（2016年2月～）
・ブランドイメージポスター（伊勢丹新宿本店、池袋東武百貨店にて掲出/MUJUS/エシカルジュエリー）
・商品パッケージ（ATJ/フェアトレードチョコレート）など…。
[Web]
www.ethical-design.com

興味を持っていただく一歩を大切に。フェアトレード商品のすすめ方とは？

エシカルデザイナーと伺うと、ビジネスの世界とは縁遠い印象がある植木さんのお仕事。

実は、卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の出展している「People Tree（ピープルツリー）（運営会社：フェアトレードカンパニー株式会社）」のマーケティングチームに所属し、スーパーデリバリーの会員事業者さんへメールマガジンを作成したり、ピープルツリーの販促POPデザインなどを手掛けているそうです。

ピープルツリーのお取引先様向けへのページにはダウンロードできる販促POPが充実しています！この中にも、植木さんが手掛けた販促物があります。

例えば、こちらの販促物は植木さんが手掛けたピープルツリーの販促物です。

そこで、フェアトレードの商品を提案する上で心掛けていることをお伺いしてみました。

後藤

ピープルツリーといえば、フェアトレードの商品を専門的に扱っていますよね。背景がある商品の思いを伝えるといった、販促POPを作成したり提案する上で心掛けていることはありますか？

植木さん

そうですね…いきなり商品背景というよりも、まずはシンプルに商品の良さを感じ取っていただけるようにと思っています。例えば、お洋服や商品パッケージのデザインを見て「かわいいな～」と思っていただいたり、あるいは、商品の説明をご覧になって、「美味しそうだな」と感じていただいたり…商品そのものの良さを味わっていただけるように工夫していますね。

後藤

おぉ…まずは手に取っていただくことが大切なのですね。

植木さん

はい。興味への一歩めは、シンプルに「良いな」と気に留めてもらえればと思っています。その中で何度か購入する機会があったとして、ふとパッケージの裏を見た時にフェアトレードマークがあって「このマークなんだろう？」と気がついたり、お店で商品背景を目にして、商品が手元に来るまでのプロセスを知る…といった自然の流れの中で、フェアトレードに興味を持ったり、知ることでアイテムやブランドをさらに好きになっていただけたら理想的だな、と思っています。

まずは、「自然に手に取っていただけるよう商品そのものの良さを伝えること」が大切なのだそうです。「フェアトレードは買う社会貢献」まずは、買っていただく、消費していただくことが良い社会づくりへの第一歩なのだと思いました。

また、提案する上で大切なのは、お客様への興味に寄り添うこと。その上で商品が手元に届くまでのストーリーも合わせて提案できると、お客様の消費も豊かになっていくのだろうな…と感じました。

コーヒー豆だけではない、フェアトレード製品の魅力

フェアトレード製品といえば、つい数か月前まで…お恥ずかしながら「コーヒー！コーヒー豆！」とひとつの答えしかなかった後藤です（汗）

フェアトレードにおいて、コーヒー豆やカカオの生産はイメージのひとつ。

実は、時代と共に広がっていて、いろいろな製品があります。その魅力について伺ってみました。

後藤

植木さん…実は私、つい最近までフェアトレード製品を断片的に理解していて、フェアトレード＝コーヒー豆とかカカオの印象しかありませんでした（汗）でも、実は手織りやオーガニックコットンなどアパレル製品も素晴らしい商品が多いですし、雑貨も工芸品のような技巧がしっかりしたものからナチュラルなアイテム、アクセサリー、バッグなど本当に幅広いな…と思いました。

植木さん

そうなのですね。そういった印象を持たれている方は後藤さんだけではないかもしれません。日本でフェアトレード製品を扱われる事業者の数を見てみると、カフェ飲食店や食料品スーパーなどが多いように思います。
お洋服や雑貨なども、これから良さがさらに広がっていくと良いなと私も思っています。

後藤

個人的にはピープルツリーのライブ配信をさせていただいた際に商品に触れてみて、おどろきました。手仕事と伺っているとハンドメイド感のあるものかな？とイメージしていましたが、とてもていねいな縫製に、心地よくこだわりのある素材。価格などに対して手間を考えるととても素晴らしい商品が多いのだと気がつきました。もちろん、雑貨など手作りならではの味わいがある商品もありますが、フェアトレード製品の幅広さに圧倒されました。

植木さん

そうですよね。私も今日着ているお洋服はピープルツリーの商品なんですよ。冬時期になるとスーパーデリバリーでも展開されていますが、例えば手編みのニットなんかも素敵なんですよね。手編みの柄や編地などを拝見していると、そこにかけられた手間暇や時間を感じられて、感動するような瞬間がピープルツリーのお仕事をする中でたくさんあります。製品づくりの手間や価値を感じていただける、そしてそのことに感謝できる商品が多いなと感じますので、販促デザインの面でそれを少しでもお客様へお届けできたらいいなと日々感じています。

スーパーデリバリーにおける、フェアトレード商品の取り扱いは2,500アイテム以上（2020年12月1日現在）。商品ページを見てみるだけでもフェアトレード製品が実は身近なものであることに気がつきます。

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暮らしを豊かにするエシカルな考え方とは？

エシカル（ethical）とは、「倫理的な」という意味です。

「倫理」と聞くとムズカシイですが…良識的と考えると良いかなと思います。よい考えに基づいて消費することをエシカルな消費。そして、その中にはフェアトレード製品を買うことでエシカル消費につながると考えられています。

エシカルデザイナーである植木さんに暮らしを大切に育むコツを伺ってみました。

後藤

新型コロナウイルスの影響により、家での時間が増えたな…と感じます。不思議なもので以前よりも暮らしに着目することが個人的に増えた気がします。本質的に良いものを取り入れたいなと…。

植木さん

そうですね。以前よりも「毎日の暮らしを大切にしたい」と考えられている方は増えている気がします。例えば、お料理で言ったら食材をちょっと見直してみたり、お洋服長く大切に着られるものを選んだり…。雑貨やインテリアも長く愛用できるものを吟味したり、生活のちょっとしたこだわりを大切にされる方が増えているのかなという気がしますね。

後藤

その中で、自分だけでなく周りに配慮した優しい考え方が広がると良いですよね。

植木さん

そうですね。まさにエシカルな考え方だと思います。そういった意味で、フェアトレード製品は買うことで社会貢献にもなりますし、日々の暮らしの中で取り入れやすい活動のひとつですよね。商品の背景にはさまざまなストーリーがあって、それを感じることで暮らしに豊かさが生まれますし、学びにもつながる、楽しいお買いものの形なのかなと思っています。ぜひ商品を手に取ったときに、その商品が手元に届くまでをふと想像してみるきっかけになればうれしいですね。

自然環境や、人などエシカルな考え方で生み出されるフェアトレード製品。商品の背景の背景の優しさこそフェアトレード製品の魅力なのだな…と対談を通して感じました！

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