欲しいものを必要な分だけ購入し、ビニールやプラスチックなどのゴミを減らす買い物術として、海外を中心に注目されているのが「バルクショップ」という量り売りのお店です。
日本国内でもそのスタイルは少しずつ増えており、お菓子やコーヒー豆、調味料やお米などの食品をはじめ洗剤やハンドソープといった類まで、多様なアイテムが量り売りのスタイルで販売されています。
今回は宮崎県日向市でバルク販売を取り入れている「eco de eco(エコデエコ)」さんに、開業の経緯やお客さんの反応などについて伺いました。
目次
エコ活動の延長でお店をオープン
eco de eco(エコデエコ)の店長を務める鈴木さんは、廃棄物の収集や資源物の中間処理を行う企業「クリーン日向」に勤める傍ら、エシカルなアイテムやオーガニック食品や扱う雑貨店を運営しています。鈴木さんはもともと環境問題に関心があり、以前からエコ活動やワークショップなどのイベントも開催しています。
鈴木さん:20年ほど前から環境問題に興味があり、小学校の授業や生涯学習などで環境問題に関するお話をさせていただいたり、その一環でろうそくを手作りしたり、新聞紙でバッグを作るといったワークショップなども開催しています。
そんな中、今のお店の物件に出会うことができました。当時会社の社長でもあった夫からも「せっかくなのでエコに関するお店をやってみては?」と提案されたこともあり、昨年開業しました。会社の仕事もあるので、今は木・金・土の3日間限定でオープンしています。
オープンするにあたっては仕入れ先のことやエコショップならではのお店の運営に関することなどを知りたかったので、人気のエコショップさんに出向いて色々と教えてもらいました。すべては真似できないけれど、販売するアイテムだけではなくて梱包資材の工夫など、できることは取り入れるようにして準備をしてきました。
ラッピングや包装も「脱プラ」、お弁当箱の容器回収の取り組みも
eco de eco(エコデエコ)では洗剤やオーガニックのナッツ、チョコレートなどを量り売りしています。いわゆる今注目のバルク販売です。販売しているアイテムだけでなく、ラッピングなどの包装にもこだわっています。
鈴木さん:基本的に梱包資材にはプラスチックを使用しないようにしています。ラッピングもしませんし、レジ袋は用意せず必要な場合は紙の袋を使っています。特にナッツ、チョコ、コーヒーや衣類洗剤、台所用洗剤、ボディーソープなどは量り売りをしているので、お求めの方には容器を持参いただくようにSNSでもお伝えしていますね。店内でも繰り返し使える容器などを販売していますし、たまに簡単なワークショップとして風呂敷を使ったエコバッグの作り方などもお伝えしたりしていますよ。
店頭では地元のお店の方に作っていただいた弁当のほか、おはぎや薬膳スイーツなどのお菓子の販売もしていますが、これもゴミの問題を考えて、繰り返し使用できる容器をこちらで用意し、返却いただくようにしています。来店いただくのは顔がわかる常連さんも多いので、返却ボックスを置いておくとみなさんそこに戻していただけますね。
ほかにも無農薬野菜なども販売していますが、これもビニールで包装せずにそのままバラ売りで販売して必要な分だけ買っていただけるようにしています。
基本的に店頭で扱うエシカルなアイテムやオーガニックなアイテムは作られた産地とか成分などを自分の目で確かめてから選ぶようにしています。ナッツなども大分の産地に出向いて生産過程を見学してきました。
ほかにも店内のスペースをお貸ししてリサイクルの洋服を販売したり、お客さん自身もエコな取り組みができるようにしています。
口コミで増える来店者とリピーター
お店をオープンしてちょうど1年になるeco de eco(エコデエコ)ですが、オーガニックやエコに関心のある方が口コミで来店され、リピータ―になる方も増えています。
鈴木さん:普段、お店があるこの場所は人通りが少ないのですが、お店を開けている日は遠方から足を運んでくださる方もいます。ローカルメディアに取り上げてもらったこともあるので、それをみていただいた方や来店された方のSNSをみてお越しいただく方もおられますね。
お客さんの年齢層はやはり環境問題に関心のある若い年代の方が多いですが、お子さん連れのお母さんとか、年配の方もおられます。「また来ますね」と仰ってくださる方も多いですし、毎週末足を運んでくださる方もおられます。
店内ではオーガニックコーヒーも販売しています。イートインのスペースもあるので、立ち寄ったついでに休憩いただく方もいらっしゃいますし、お客さん同士やスタッフとお話を楽しんでいただくコミュニケーションスペースになっています。
これからもエコロジーに関心を寄せる人を増やしていきたい
eco de eco(エコデエコ)では来店されたお客さんとコミュニケーションを取ることが多く、商品の説明やオススメアイテムなどを丁寧に伝えているそうです。今後は脱プラスチックなアイテムや繰り返し使用できるアイテムなどを取り扱っていき、エコロジーに関心を寄せる人を増やしていきたいとのことです。
eco de eco(エコデエコ)
廃棄物の収集や資源物の中間処理を行う企業「クリーン日向」が運営するエコショップ。オーガニックの食品や洗剤などの量り売りのほか、雑貨や洋服の委託販売、食器類などを扱う雑貨店。
[店名]eco de eco(エコデエコ)
[住所]宮崎県日向市春原町1-83-2
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