こんにちは。
皆さん、明日4月18日は何の日かご存知ですか?
音楽好きの方はご存知かもしれませんが、毎年4月の第3土曜日は「レコードストア・デイ」という、ちょっとしたお祭りが世界各地で開催されます。
このレコードストア・デイは、2008年にアメリカの小さなレコードショップから始まりました。
ショップのオーナー氏が、ウォルマートなどの大型店舗やディスカウントストア、また配信型の音楽ダウンロード・サービスの隆盛などによってレコードショップが次々と閉店に追い込まれている現状に対し、「レコードショップに出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する日を作ろう!」ということで発案、呼びかけたのがその始まり。
あっと言う間に世界中に広がり、現在は世界21カ国で数百を数える独立資本のレコードショップがこの取り組みに賛同し参加しているそうです。
レコードストア・デイが世界中に広がったワケ
そんな小さな規模で始まった呼びかけが、なぜ世界規模で行われるようになったのでしょうか?それは、アーティスト達の積極的な協力があったからに他なりません。
このままではレコードはおろかCDすらも無くなってしまうことが懸念される現在の状況は、アーティストにとっても危惧すべきものだったんですね。
若い頃に小さなレコードショップでレコードを手にしたことがきっかけで今の自分があり、そしてアーティストとして活躍できているのもそういった小さなレコードショップのおかげという、ギブ・アンド・テイクの気持ちも多分にあるのだと思います。
そこでまず声を挙げて全世界に呼び掛けたのが、かのポール・マッカートニーでした。
そういったアーティスト達の協力もあって急速に世界中に広がり、レコード・ストア・デイ限定のアナログ・レコードやグッズの販売、イベントなどが各地で行われるようになりました。
そんなこんなでアメリカを始め、世界各国で4月の第3土曜日のレコード・ショップ界隈はちょっとしたフェスのような盛り上がりになっています。
↓こちらは2013年と2014年のレコードストア・デイの様子です。
■Record Store Day 2013(英語)
■Record Store Day Germany 2014 – Abschlusstrailer(ドイツ語)
日本では上記動画のようなお祭りな雰囲気はまだありませんが、ここ1~2年で協賛するアーティストやショップが増えて徐々に盛り上がりを見せており、かく言うアナログ・レコード愛好家の私もここ数年、4月の第3土曜日はレコード・ショップに足を運んでいます(というか日常的に足を運んでいますが・・・)。
近年は世間的にもレコードの良さが見直され、売上もここ数年爆発的に伸びているとか。
もちろんこの日の限定アイテムはレコードだけでなくCDやグッズなどもありますので、そこを入口にいずれレコードにも興味を持ってもらおうという「きっかけ作り」という点でも良い取り組みなのではないかと思います。
さいごに
以上、小さな小売店舗から瞬く間に世界中に広まったレコードストア・デイのご紹介でした。
一部では限定品ならではの転売問題や、日本ではそもそもの理念にあるような「小さなレコード・ショップ」よりも大手チェーン店がその中心となっている点(日本の音楽小売事情を鑑みると致し方ないという気もしますが)など、まだ問題や課題は色々とあるようです。
ただ、大手の進出を指をくわえて見ているばかりではなく、小規模店舗には小規模店舗ならではの良さがあり、それを全面に打ちだして皆で協力して盛り上げていこうという本国での取り組みは全ての小規模小売業にとって参考にできることがありそうですね。
レコードショップでなくとも、趣旨に賛同できるのであれば近隣のレコードショップとコラボレーションするなど、言葉は悪いかもしれませんがお祭りに「乗っかる」ことで町や地域でもっと盛り上げることもできるかもしれません。
レコードに馴染みのない方も、まずは明日近所のレコードショップに足を運んでみてはいかがでしょう?そして興味を持った方は是非レコードを手にとり、レコードを聴いてみてください。
きっとすぐに毎週レコードストア・デイになりますよ(笑)
■レコードストア・デイ・ジャパン 公式ページ
http://www.recordstoreday.jp/