2025年8月19日(火)、京都を中心にフェアトレードブランドを展開する「シサム工房」の展示会会場で、特別トークイベントを開催しました。

テーマは【「お店」は“売る”だけの場所じゃない。シサム工房に学ぶ、フェアトレードなショップづくり】

シサム工房は、京都を拠点に20年以上フェアトレードを実践し、エシカルファッションや雑貨を提案してきたブランドです。今回はその豊富な経験をもとに、シサム工房にとってのお店の存在と、これからのお店づくりの在り方をお話しいただきました。

「フェアトレード商品を扱ってみたいけど、どうやってお客様にその価値を伝えればいい?」「フェアトレード商品を扱う魅力とは?」といったことへのヒントにもなるトークイベントの様子をお届けします。

トークイベントの内容

これまでシサム工房は、フェアトレードを前面に押し出すよりも「たまたま手に取った商品がフェアトレードだった」という自然な提案スタイルを大切にしてきました。そこには、フェアトレード商品の存在を知って欲しいけど、お客様に押し付けるのは違うのでは・・・。といった想いがあったからです。
しかし現在は、「フェアトレードを選ぶこと自体が新しい価値観になる」という想いから、方針を転換しています。

フェアトレードな商品であることを意識してもらうことで、消費者にその背景まで目を向けてもらえるようになる。それによって、フェアトレードな商品を選ぶことが自然と広がっていく・・・そういった狙いが込められています。

イベントでは、以下のようなテーマが語られました

・シサム工房にとって「お店」とは、商品を売るだけでなくお客様の潜在的なニーズをくみ取り、そこから新しいものを生み出すきっかけとなる場所

・お客様にフェアトレード商品の存在を知ってもらい、ライフスタイルや認識を変えていく場所であること

・「商品の魅力や価値をどうお客様に伝えるか」という多くの店舗が抱える悩みへのヒント

・これからのショップに求められる役割とはどんなものか

参加者も交えながら、「今後どのようなお店づくりが求められるのか?実店舗がもつ役割とは?」について意見を交わしました。

参加者同士の交流と展示会

今回のトークイベントはシサム工房の自社展示会会場で開催しました。そのため、トークイベントの前後には、展示会でシサム工房の新作や定番アイテムを実際に手に取っていただきました。


ブランドスタッフから直接商品の背景を聞ける機会となり、参加者にとって理解が一層深まる時間に。

また、会場では参加者同士の交流も自然に生まれ、店舗運営の工夫や最近の動向を共有するなど、学び合いと情報交換の場としても有意義な時間となりました。

今回のイベントを通して、「お店」を“売る場”から“価値を伝え、共感を生む場”へとアップデートしていく大切さを教えていただきました。

フェアトレードの商品を選ぶことは、単なる買い物以上の意味を持ちます。
「つくる人・使う人・社会」がつながる選択肢として、その価値をお客様にどう伝えるか。
これからのお店づくりのヒントをシサム工房から学べた、充実したひとときとなりました。