「自分のお洋服屋さんを持ちたい!」という夢を叶えるためには、資金や物件探しから仕入れ、運営まで、多くのステップを踏む必要があります。この記事では、開業資金の準備方法、店舗物件の見つけ方、内装のポイント、仕入れの具体的な方法、そしてお店を軌道に乗せるための運営と来店促進のコツを、初心者でもわかりやすく解説します。

今回は「実店舗のお洋服屋さん」開業を目指しているあなたの夢を形にするための実践的なガイドをお届けします。ぜひ最後までお付き合いください!

目次

開業準備編:資金・物件・内装をととのえよう

お店を開く前の準備は、成功の土台を築く大切な段階。ここでは、資金調達、物件探し、内装デザインの3つを丁寧に解説します。

開業資金の準備:具体的な金額と調達方法

アパレルショップの開業資金は、店舗の規模や立地によって異なりますが、小規模な実店舗の場合、200万円〜500万円程度が一般的な目安です。以下に主な費用の内訳と詳細を挙げます。

店舗に必要な費用

賃貸契約費:敷金・礼金で家賃の6〜12ヶ月分(例:月10万円なら60〜120万円)。仲介手数料(家賃1ヶ月分)も必要。

内装工事費:10坪程度の店舗で50〜150万円。DIYなら20〜50万円で抑えられる場合も。

商品の仕入れ:初回在庫として50〜100万円程度。小ロット仕入れなら30万円程度から始められる場合も。

設備・備品費:什器(ハンガーラック、棚、マネキンなど):10〜30万円。レジシステム(POSレジやタブレット型):5〜20万円。

その他の初期費用 :広告宣伝費(チラシやSNS広告):5〜20万円。・開業手続き費。

資金調達の方法

自己資金:貯金や家族からの支援。リスクを抑えるため、最低でも開業費用の総額の30〜50%は用意したいところ。

融資:日本政策金融公庫の「新創業融資制度」(最大3,000万円、無担保・無保証人可能)や、地元銀行の創業支援ローン。申請には事業計画書が必要です。「なぜこのお店が必要か」「どうやって利益を出すか」といった内容を具体的に記載していくことが大切です。

クラウドファンディング:「Campfire(キャンプファイヤ)」や「Makuake(マクアケ)」のようなクラウドファンディングサイトで支援を募る方法。「地域に新しいファッションを届けたい!」といったストーリーを打ち出すと共感を得られるかもしれません。

資金計画のための具体的なアドバイス

まずはエクセルなどで「資金計画表」を作りましょう。例えば、「内装50万円、仕入れ70万円、什器20万円…」と細かく書き出し、合計額を確認。余裕を持たせるため、想定費用の1.2〜1.5倍を目標に準備すると安心です。

店舗物件の見つけ方:理想の立地と探し方のコツ

お店の場所は集客に直結する重要な要素。ターゲット層に合った立地選びと、効率的な物件探しの方法を詳しく見ていきます。

立地の選び方

若者向けショップ:駅近の繁華街やショッピングモール内(例:渋谷、新宿、梅田)。家賃は高め(10〜30万円/10坪)だが人通りが多い。

主婦やファミリー向け:住宅街近くの路面店や小型商業施設。家賃は5〜15万円程度で抑えられ、落ち着いた客層にアピールできる。

ニッチなコンセプト:裏通りや隠れ家的なエリア。家賃が安く(3〜10万円)、独自性を打ち出しやすい。

物件探しの具体的な方法

不動産サイト:「アットホーム」、「SUUMO(スーモ)」、「HOME’S(ホームズ)」といった不動産サイトサービスで「店舗・事務所」カテゴリを検索します。条件(面積、家賃、エリア、業種)を絞り込んで候補をリストアップして探してみましょう。

地元不動産屋:ネットに載らない物件情報を持っていることが多いです。「アパレル店を開きたい」と立地条件や坪数、予算などを伝えると、適切な物件を提案してくれます。

SNSや口コミ:TwitterやInstagramで「#空き店舗」「#物件募集」で検索してみます。地元の人が「ここ空いてるよ」と投稿していることもあります。

地域を歩いて調べてみる:最後は、出店希望のエリア(地域)をとにかく歩きまくること。定期的に散歩感覚で、出店希望エリアを歩いていると「空き物件」という表示とともに、不動産会社の連絡先が記載されている場合もあります。見つけたら即、電話をしてみると良いでしょう。

物件チェックのポイント

広さ:初店舗なら10〜20坪が扱いやすいとされています。売り場だけでなく、試着室やストックルーム(在庫を置く)のスペースも考慮しておくとイメージがしやすくなります。

人通り:平日・休日の昼と夜に現地を訪れ、どのくらい人が通るか観察しましょう。

契約条件:家賃以外に共益費や更新料を確認しましょう。「スケルトン物件」(内装なし)か「居抜き物件」(前テナントの内装が残っている)かも重要。

物件探しの具体的なアドバイス

物件候補を見つけたら、周辺を歩いて「競合店はあるか」「ターゲット層が通うか」をチェック。例えば、カフェや雑貨店が多いエリアなら「20代女性向けカジュアル店」がマッチする可能性大。また、内装などこだわりがある場合や、お洋服と併用して他の事業展開(カフェなど)を考えている場合は、契約前に不動産屋に「内装工事の制限はあるか」「提案商品などの制限はあるか」も確認しましょう。

改装/内装でお店の雰囲気をデザイン:コンセプトを形に

内装はお店の「顔」。お客さんが「入りたい!」と思う空間を作るためのポイントを詳しく解説します。

予算の目安と選択肢

DIY:20〜50万円。壁塗りや簡単な棚作りなら自分でも可能。YouTubeのDIY動画を参考に。

プロ依頼:100〜200万円。デザインから施工までお任せでき、仕上がりが美しい。

デザインの具体的なアイデア

コンセプト別例

「ナチュラル系」:白やベージュの壁、木製什器、観葉植物で柔らかい雰囲気。

「モダン系」:黒やグレーの壁、金属製ラック、間接照明でスタイリッシュに。

「カジュアル系」:カラフルな壁紙、ポップな装飾で親しみやすく。

必須設備:試着室(カーテン式なら安価、個室なら快適)、大きな鏡、商品が映える照明(暖色LEDがおすすめ)。

開業後の実用性を高める工夫

動線:入口から試着室、レジまでの流れをスムーズに。狭い店なら棚を壁際に寄せ、中央を広く。

収納:ストックルームやバックヤードを確保。在庫管理が楽に。

オシャレな内装のお店を作るための具体的なアドバイス

まずはコンセプトを紙に書き出し、「こういう雰囲気!」というイメージを明確にしましょう。イメージが浮かばない場合は、書き出した雰囲気をもとに「Pinterest」で集めてみるのもおすすめです。

また、予算が限られるなら、壁や床はプロに任せ、装飾は自分で、という折衷案も。照明は「3000K」の暖色を選ぶと、お洋服が美しく見えておすすめです!

お洋服の仕入れの方法:4つの主要ルート

お店の命ともいえる商品仕入れ。ここでは、問屋、メーカー直取引、ネット卸、海外買い付けの4つの方法を詳細に解説します。

問屋からの仕入れ:複数ブランドを一気に仕入れる

問屋は、複数のブランドや商品を扱う仲介業者で、昔からある仕入れルートです。

メリット|問屋から仕入れる

実物を見て触れるので、質感や色を確かめられます。現地でトレンドを肌で感じ、即決で仕入れて商品を導入することができます。複数ブランド・メーカー商品を一気に見ることができるので、効率よくターゲット商品を仕入れたいという方におすすめです。

デメリット問屋から仕入れる

東京(馬喰町・横山町、浅草橋)、大阪(船場)など問屋街への移動が必要なため、交通費や時間がかかります。最低発注数が多く、小ロットは難しい場合もあります。 ただし、最近の問屋は小ロットから対応できる業者も増えているため、最低発注数を確認の上取引をすることも可能。

具体的な仕入れの進め方問屋から仕入れる

問屋街を訪れ、事前にアポイントを取るか、当日飛び込みで交渉で進めていきます。事業者であることを説明できる名刺などがあると、初回の取引へと進めるのにスムーズです。

例えば、馬喰町・横山町の「東京問屋連合」では、レディースカジュアルが豊富です。

問屋からの仕入れにおすすめな人

一度に複数メーカーの商品をチェックすることができるため、商品が自分の目で効率よく選びたい方。大量仕入れでコストを抑えたい方に向いています。

アパレルメーカーとの直取引:独自性を追求

メーカーと直接契約を結び、商品を仕入れる方法。気になるアパレルメーカーなどの連絡先にご自身で電話やメールでアプローチ。商談や展示会を通じて直取引を行います。

メリット |アパレルメーカーとの直取引

特定のブランドを独占的に扱え、他店との差別化が図れます。中間マージンがない分、取引額に応じて仕入れ単価が安くなる可能性もあります。

デメリット |アパレルメーカーとの直取引

取引には信頼関係や販売実績が必要。初回から契約はハードル高めです。また、既存のお取引先とのバッティングなどのブランドポリシーの観点からお断りされることもあります。加えて、最低発注数が〇点以上、最低取引金額〇万円以上といった条件が厳しい場合もあるため、取引にあたっての条件を確認しながら進めていきましょう。

具体的な仕入れの進め方 |アパレルメーカーとの直取引

展示会(例:東京ファッションウィークなど)でメーカーと名刺交換をする。または、「新店舗で貴社の商品を扱いたい」とメールや電話でアプローチをします。

メーカー直取引におすすめの人

すでにアパレルの販売実績がある方、特定のブランドにこだわりがある方は向いています。

ネット卸企業を利用する:手軽で効率が良いのが魅力

卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」

インターネット上で取引できる卸サービス。アパレルだけでなく、インテリア雑貨、食品、本など多ジャンルの商品を取り扱う、たくさんのメーカーと一気に取引ができます。そのため、手軽に効率よく開業に向けた準備をしたい!という方にはおすすめです。

メリット |ネット卸企業を利用する

店舗にいながら仕入れられ、移動コストゼロ。小ロット(1点から)対応が多く、在庫リスクが低く店舗規模と在庫状況に合わせてこまめに発注対応することができます。

デメリット |ネット卸企業を利用する

実物が見られないため、写真や商品コメント、取引された方のレビュー頼みに。送料がかかる場合も(一定額以上で無料のサービスあり)あります。

具体的な仕入れの進め方 |ネット卸企業を利用する

スーパーデリバリー」をはじめとするネット卸サービスに会員登録し、取引オファーを行います。その後は、ネットショッピングを楽しむように商品を検索して注文を行います。まずはお試しで、気になる企業(メーカー)から、サンプルのように小口注文をします。品質を確認してから本発注へと進めていきましょう。

ネットでの仕入れにおすすめの人

開業前後の方、 子育て中の事業者、効率よく仕入れ先の開拓をされたい方、今まで取り扱ったことがない商品ジャンルの商品を開拓されたい方。

海外買い付け(輸入):独自性とトレンドを

海外の展示会や市場で直接仕入れる方法。

メリット |海外買い付け(輸入)

日本未入荷のデザインやブランドを扱え、他店との差別化、独自化につながります。為替(レートの状況による)や交渉次第で仕入れコストを抑えられる場合もあります。

デメリット |海外買い付け(輸入)

渡航費(航空券、宿泊費)、通関手続き(関税、輸入消費税)の負担が発生します。英語や現地語での交渉、物流知識が必要となります。

具体的な仕入れの進め方 |海外買い付け(輸入)

韓国・東大門市場:プチプラでトレンド感のある服が豊富。現金取引が多く、1泊2日で10〜20万円分仕入れが可能です。

アメリカ・LAファッションディストリクト:個性的なデザインが魅力。展示会でサンプルを買い、船便で輸入できます。

通関は「個人輸入」枠(16,666円以下なら免税)か、業者に依頼。

海外買い付け(輸入)におすすめの人

独自性を重視する方、海外トレンドを先取りしたいバイタリティのあふれる方に向いています。

海外買い付け(輸入)をするための具体的なアドバイス

海外初挑戦なら、韓国が近くて手軽です。現地で「これは売れる!」と思った商品を10点ほど買い、反応を見て次に繋げていきましょう。関税計算は税関サイトで事前にシミュレーションをしてみると、全体の仕入れ額のイメージができます。

ネット卸なら「スーパーデリバリー」がおすすめ

卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」

ネット卸を利用をされるなら、卸・仕入れ「スーパーデリバリー」。その理由と使い方を詳しく紹介します。

幅広い商品ラインナップ

レディース、メンズ、キッズ、アクセサリーなどファッションアイテムはもちろん。インテリア雑貨、食品、本、店舗に必要な備品、消耗品まで約190万点の商品が仕入れられます(2025年4月時点)。

特にファッションジャンル(レディース、メンズ、キッズ、服飾雑貨)は、1,907社 ものメーカーや問屋が出展しています。そのため、メインのお取引先探しから、スポット仕入れのニーズまで叶えられます。

小ロットで仕入れOK

1点から注文でき、初回30万円以内で在庫を揃えられる。

簡単・スピーディーな取引

会員登録(無料)後、取引申請をします。その後、取引許可が出たその日から、スマホやPCで24時間注文することができます。発送は最短当日・翌日のものもあるのでお店に必要な商品をすぐに取り扱うことができます。

サポート体制が充実

この記事のような、開業したての方や仕入れ取引初心者向けのガイドや仕入れノウハウ記事が充実しています。また、サポートデスクもあるので安心です。

「スーパーデリバリー」のおすすめな使い方

検索窓からまずは、欲しい商品を検索してみましょう。

(例)検索窓から「カゴバッグ」と入力してみました。

人気順に表示を並び替えてから、サプライヤー(出展企業)を選ぶのがおすすめです。

初回は5〜10点を注文し、売れ行きを見て追加発注をしていきましょう。

初回取引の送料無料にしている出展企業や、送料無料ラインが設定されている出展企業、初回取引限定の卸価格の優待・割引キャンペーンを実施している出展企業もあります。商品チェックをしながら送料や優待・割引キャンペーンの実施情報なども確認してみましょう。

[関連ページ]卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」で送料無料キャンペーン実施中の企業をチェックする

まずは、会員登録をして商品をチェックしてみませんか?

アパレルショップ運営と来店促進のコツ

開業の準備に関わる手順と仕入れ先の目途が整ったら、いよいよショップ運営に向けて活動を開始していきましょう。お客さんに愛され、足を運んでもらうための5つのポイントをかんたんに紹介します。

(1) お店の「コンセプト」を明確に

「20代女性向けトレンドカジュアル」「30代向けナチュラル系」など、誰に何を売るかを具体的にしましょう。コンセプトがブレると仕入れや内装も迷走していきます。紙に「ターゲット」「雰囲気」「商品特徴」を書き出してまとめることが大切です。

(2) ディスプレイで魅力を引き出す

季節感を出す(春なら花柄とパステルカラー)やプッシュしていきたい商品群を中心にマネキンにフルコーディネートして着せます。マネキン入口に配置。通行人が「欲しい!」と思えるようなディスプレイを心がけましょう。

(3) お客さんとのコミュニケーションを大切に

「そのトップス、こういうスカートと合わせると可愛いですよ」と提案してみたり…。常連さんには「新作入りました!」と一声かける。顔を覚えてもらうとリピート率アップにつながります。

(4) 来店を促すイベントやキャンペーンを企画

「開店記念10%オフ」「土日限定ノベルティ(トートバッグなど)」。クリスマスなら「ギフトラッピング無料」で来店を誘うのも一案。このように来店を促すイベントやキャンペーンも企画しておくとよいでしょう。

(5) SNSを使った集客で来店を加速

投稿のコツ:新商品を自然光で撮影し、「今日のコーディネート」とキャプションしてみる。今日のできごとや季節のお話、最近店主がハマっていることなど、ご商売ネタから身近なくすっと笑える投稿まで取り入れていくことで、継続して続けやすくなります。

ストーリーズ活用:「今だけ20%オフ」「今日のおすすめ」「着てみた」などを15秒動画で。

ハッシュタグ:#渋谷ファッション #新作入荷 で地元客にリーチしてみましょう。

参加型企画:「この投稿を保存で〇〇サービス」「SNSフォローで〇〇サービス」といったサービスも、SNSで目を惹きます。

最後に:一歩踏み出して夢を形に!アパレルショップ開業を目指そう

資金準備から仕入れ、運営まで、アパレルショップ開業は大変ですが、その分喜びも大きいもの。まずは「スーパーデリバリー」で仕入れ先のチェックからはじめて、あなたらしいお店づくりを目指してみませんか?お客さんで賑わう未来を応援しています!

お店の開業が決まったら「スーパーデリバリー」!

開業準備中の仕入れや、こだわり派の店舗什器・備品まで、まとめてスーパーデリバリーにお任せください!
店舗物件がお決まりの実店舗様は、開業前からご入会いただけます。

― 開業準備中の方のご入会について ―
https://www.superdelivery.com/p/contents/open-business/open-business.jsp