こんにちは!しほです。
先日、ブルーボトルコーヒーの日本1号店がオープンしたことで話題となった東京の清澄白河。
この清澄白河に、楽しい買い物体験を提供されているお店があるのをご存知でしょうか?
そのお店の名前は、『江戸みやげ屋たかはし』さん!
じゃじゃん!ちょんまげがトレードマークのご主人高橋さんです。
こんなにエンターテイメント精神に溢れる高橋さんですが、「実はシャイで表に出るのは苦手な人なの」と奥様。
奥様とおそろいのはっぴを着て、夫婦二人三脚でお店を運営されています。
近くに深川江戸資料館があるということで「江戸」がお店のテーマ。
店内には手ぬぐい、ハンカチ、けん玉や紙風船、だるま落としや独楽、駄菓子やせんべい、佃煮など幅広い商品が盛りだくさん!
来店されるお客様は子供から大人まで幅広く、海外からのお客様もよくいらっしゃるそう。
確かに海外の方々が喜びそうな品揃え!
まさかの事件から手作りでスタートしたお店
今のお店を開くことになったきっかけを聞いてみました。
「もともとレースの卸をしてたんだけどね、失敗しちゃって。さらにある日突然道路が陥没して家に住めなくなってしまって。で、住む場所を探してたまたまこの物件を見つけてね、なんとか貸してもらえることになったの」
突然住むところを失い負債を抱え、まさに1日1日生きていくのに精一杯。無我夢中すぎてその頃の記憶があまりないというご主人。
直接のきっかけになったのは、雨の日、近くの江戸資料館に来ていた方に傘をプレゼントしたこと。そこでその方からおみやげ屋さんをやってみたら?と言われ始めたそう。
最初は売るものがなく、レースのセットと浮世絵のはんかちを並べてスタート。
「お店には什器も何もなかったから、ダンボールの上に商品を並べてね。看板も箱を2つ並べて手作りしたよ。」
この手作り精神は今も続いているそうで、お店の中のPOPや暖簾、什器含めほとんどが手作り。
こちらも奥様手作り。フェルトで作った暖簾。味がありますね。
商品は奥様が問屋さんで仕入れ。大手でも臆することなく飛び込んで取引してもらえないかを申し込む奥様にご主人はびっくりしたと。「何も知らないから、そういうこともできたよね。」と笑う奥様。そんな奥様の姿が功を奏してか、さらに1枚単位で取引させてもらえるなど、通常では考えられない好条件で取引ができたそうです。
いろんなメディアから取材がくる
TVや新聞、雑誌などいろいろなメディアから取材を受けている高橋さん。
聞いてみると、「特に何かしたわけじゃないんだけどね、どこかの広報さんがお客さんで来て、その後に新聞に取材してって言っておいたからよろしく~、とかあったよ。」
こちらから頼んでもなかなか取材なんて来てくれないんですよーというと、「そうだよねー、ありがたいよねぇ」と。
お金はないし、何もないところからのスタートだから、アイディア勝負。何ができるかと毎日いろいろ考えてやってみたとのこと。
お客さんにちょんまげのかつらを貸して写真撮影をしたり、寒い日には甘酒を振舞ったり。写真にある南京玉すだれをマスターして披露したり。
お店に来た人がファンになって、自発的に宣伝しているようだ。お客様が宣伝してくれるというのは最高の形ですね。
小さな子供も大切なお客様
店内には、販売している商品とは別に奥様手作りのお手玉や九九・漢字のカードもありました。
九九が苦手な子、漢字が苦手な子それぞれいるからこれで勉強できるように・・・と。
子供たち用の落書きノートも。全部ノートやファイルで残されているそう。
「今は昔より使う機会が少なくなってしまったけど。」と、少し寂しそうな顔。
相談ごとをしに来る子供もいるそうで、「そういった場所って今の時代なかなかないから、それだけでもお店を続ける意味があると思う。」と。
お客様の写真やもらったお手紙も大事に保存。海外からの手紙も来るそうです。
そういえば壁にもお客様の写真やら手紙やらがいっぱい!
人気の商品
ここで、お店の人気商品を聞いてみました。
深川めし(炊き込みご飯の素)
こちらの深川めしはリピーターの多い人気商品。
深川めしとは江戸前あさりを使用した郷土料理で、もともと漁師さんが食べていたもの。農林水産省郷土料理100選のひとつなのです!
ちなみにこのパッケージのイラストおじさんはもちろん高橋さん☆
「とってもおいしいよ~」とのことで、私も食べてみました。出汁がきいていてとってもおいしかったです!
そして、玉すだれ!
これ実は販売されているんです!しかもすべてご主人の手作り!竹を吟味して穴をあけて・・・ほんとに1から作っているそう!
使い勝手が良いと評判で、海外の方からの注文もあるとか。
5000円から販売しているもようです。(たかはしさんのウェブサイトより)ご興味ある方はぜひ!
南京玉すだれ、リクエストして披露していただきました。勝手に昔のものとイメージしていたのですが、東京タワーやスカイツリーが出てきて楽しかった!
こちらも最初はお客様と楽しむため始めたそうですが、最初は全然上手にできず・・・お客様に教えてもらいながらマスターし、今では学校など大勢の人の前で披露したり、人にも教えちゃうほどだそうです。
さいごに
自然に「お父さん、お母さん」と呼んでしまう。あったかい空気。
人に喜んでもらって、私たちはそのおこぼれをもらう。と話す言葉通り、お客様を楽しませることを第一に考える高橋さんのお店には、きっとファンがいっぱいいるんだと思います。
今私たちはこういった「あったかい場所」を求めている人が多いのかも。
商品がほしいから行くのではなくて、話を聞いてほしくて、とか元気になりたいから行く。ついでに何か買おうかな、という感じ。
そういったお店はずっと長く愛されて続いていくのでしょう。
年中無休でお店をやり続け、気付けば28年。長く続けられたコツは?と聞くと、「終わってみてはじめて、あーあれがよかったんだ、これがよかったんだ、って分かると思う。まだ途中段階だからね。」とにっこり。
高橋さん、ありがとうございました!また遊びにいかせてください!
■江戸みやげ屋 たかはし
〒135-0022 東京都江東区三好1-8-6
TEL:03-3641-6305
営業時間:10:00~18:00
URL:http://www.edomiyageya.net