東京・神保町で130年以上の歴史を持つ、老舗の総合画材店「文房堂」。
数多くのクリエイターや学生に愛されてきたこの場所は、アート用品だけでなく、文具、雑貨、ギャラリーなどが揃う「文化の複合施設」としても知られています。その文房堂の一角に、近年SNSで注目を集め、国内外のお客様が訪れるほど人気の雑貨コーナーがあります。世界観のある雑貨や文学モチーフのアイテムが並び、「文房堂の新しい顔」としてファンを増やし続けています。
今回は、この雑貨コーナーをほぼ一人で切り盛りする文房堂の担当者、上西様に雑貨売場のこだわり・VMDの工夫・スーパーデリバリーの活用方法など、店舗運営のヒントになるお話をお伺いしてきました。

目次
文房堂とは?神保町の「文化をつなぐ場所」
── まず、文房堂について教えてください。
上西さん:文房堂は、1887年創業の画材・文具の専門店です。画材売場から額縁、文具、ギャラリーまで揃っていて、学生さんからプロのクリエイターさんまで幅広い方が訪れてくださいます。神保町という“本と文化の街”とも相性がよく、長く愛されてきたお店です。
── 雑貨売場はどんな位置づけですか?
上西さん:文房堂の中で「気軽に立ち寄れる、小さな出会いの空間」のような存在ですね。画材や文具を見に来たついでに、雑貨を手に取ってくださる方も多いですし、雑貨を目的に来てくださる方も増えています。
文房堂が大切にする“世界観ある雑貨売場”
―― 文房堂の雑貨売場は、独特の世界観があると感じます。商品を選ぶときに、どんなことを大切にされていますか?
上西さん:文房堂は画材の老舗であり、芸術と文化が根付いたお店です。雑貨売場でもその雰囲気を大切にしていて、アート性や「物語性」を感じるアイテムを中心に揃えています。流行っているから、売れそうだからという理由では選ばないんです。自分が面白いと思えないものは、お客様にも伝わらないと思っていて。
――たしかに、置いてあるものが一般的な雑貨店とは違いますよね。
上西さん:そうなんです。美大生、クリエイター、本好きなお客様が多いので、世界観のある雑貨や文学モチーフの雑貨がよく売れます。文房堂の中にあっても違和感がないような雑貨などを意識して選んでいます。仕入れから陳列まですべて私ひとりでやっているので、その分、世界観にブレが出ないのかもしれません。

神保町と相性のよい「文学モチーフ」のフェア

── 文学をテーマにしたフェアが人気なんですね。
上西さん:神保町は本の街ですからね。文学モチーフのフェアは昔から大切にしてきました。私自身、本が好きということもあって、宮沢賢治の世界観をディスプレイに取り入れたりしています。また、作品の世界観をディスプレイに落とし込むことで商品同士の魅力を高めることができるんです。
── 街との相性がすごく自然ですね。
上西さん:はい。神保町に来たからこそ出会える売場にしたいと思っています。

思わず足を止めたくなる、物語性あるVMDと売場演出

―― 文房堂の売場はSNSで話題になることも多いとのことですが、売場づくりで意識されている点はありますか?
上西さん:詰め込みすぎないこと。各売り場のモチーフを決めて雑多にしないことです。棚の高さや商品同士の色味のバランス、視線を誘導する配置を意識しています。パッと見で楽しく、よく見ると発見がある売場を目指しています。
――文学の世界観を感じるディスプレイには、ハンドメイドの装飾もされているとか?
上西さん:はい。売り場のディスプレイを自分で作ることもあります。各フェアの世界観を感じてもらえるように商品の見せ方やお客様の目線などを大切にしています。

SNSでの拡散と来店増加──売場に与える影響とは?
――SNSの影響力は大きいと聞きました。
上西さん:影響力は感じています。ある投稿は15万いいね以上ついたこともあり、その後すぐお客様が殺到しました。弊社には倉庫がないので、在庫はすべて売場に置いています。SNSで急激に注目されて一気に在庫がなくなってしまった日もありました。
――SNS→来店→売上に直結していますね。
上西さん:そうですね。特に海外のお客様はSNSで知って来てくださる方がすごく増えました。
増え続けるインバウンド需要と文房堂の魅力
――最近は、海外からのお客様も増えていますか?
上西さん:すごく増えました。街全体が海外メディアに紹介されて注目されたこともあり、「SNSで見てきました」という方も多いです。
――海外の方はどんな商品を選ばれますか?
上西さん:絶滅危惧種モチーフのぬいぐるみや文具など、日本らしさと文化性のあるアイテムが人気ですね。文学モチーフも「ギフトにしたい」とまとめ買いされる方が多いです。

スーパーデリバリーを活用した柔軟な仕入れ
――仕入れはどのようにされていますか?
上西さん:少量仕入れができるスーパーデリバリーをよく使います。倉庫がないので、大量に在庫を持つのは難しい。1点から仕入れられるのは本当に助かっています。


――SNSで問い合わせが増えたときにも対応しやすそうですね。
上西さん:はい。検索してすぐ注文できるので、機会損失が減りました。お気に入り企業の新作チェックもしやすく、売場の新鮮さを保てます。
――ありがとうございます!スピードと柔軟性のある仕入れは、小売店には欠かせないですよね。
まとめ|文房堂の雑貨コーナーは“神保町の物語”をつなぐ場所
文房堂の雑貨コーナーは、単なる物販スペースではなく、アートと文学、そして世界観のある雑貨が自然に溶け合う、独自の文化空間です。上西さんが丁寧に選ぶ商品や季節ごとに展開されるフェア、SNSで話題になるディスプレイなど、一つひとつに文房堂らしい美意識が息づいています。神保町という「本の街」の魅力と、文房堂が持つ130年以上の歴史が掛け合わさることで、この場所は国内外のお客様にとって新たな発見と出会いが生まれるスポットとなりました。
SNSの影響を受けながらも迅速に商品展開を行い、海外からの観光客にも支持される雑貨コーナーは、文房堂の中でも特に勢いのある売場の一つと感じました。アートに触れたい日も、新しい雑貨を探したい日も文房堂の雑貨コーナーを訪れれば、きっと心が動く「物語のかけら」に出会えるはずです。

▼「文房堂」
東京都千代田区神田神保町1-21-1
営業時間:10:00~18:30(年中無休年末年始除く)
Instagram: https://www.instagram.com/bumpodo/
X:https://x.com/bumpodo
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「スーパーデリバリー」では、文具や雑貨はもちろん、ギフトアイテムまで幅広いラインナップを取りそろえています。全国のメーカーや卸の商品を、1点から仕入れできるため、「まずは少量で試してみたい」「売場のテーマに合うか見極めたい」といった店舗のニーズにもフィットします。また、季節ごとの売場づくり・SNSや店頭での反応を見ながらの追加仕入れ・海外観光客向けの「日本らしさ」を感じる雑貨提案など、文房堂のように文化性や物語を大切にした売場づくりを行う店舗にとっても、スーパーデリバリーは日々の仕入れを支える心強い選択肢となります。事業者であれば業種問わず、会費無料で仕入れが可能です。お客様に「ここでしか出会えない」と感じてもらえる空間をつくってみませんか?





