大阪市鶴見区の放出(はなてん)駅から徒歩で7,8分の場所にある「Sun story」は手紙と本をテーマにした、手紙が書ける・本が読める古民家をリノベーションしたカフェです。ご実家は柔道の道場でご両親が柔道の指導者、お姉さまも今はアメリカで柔道の指導者という柔道一家で生まれ育ったオーナーの腹巻さん。そんな彼女に開業までのストーリーから今後の展望などを伺ってきました。「なにごともじっくり計画を立てないとダメなタイプ」と自己分析されているだけあり、開業前から今後の目標までいろいろと具体的なお話をしていただきました。

目次
農業関係の仕事を辞め、昔からの夢だったカフェを開業
──とても素敵な空間ですね!ここはずっと空き家だったんですか?
腹巻さん:はい、ずっと空き家でした。ここはもともと私のおばあちゃんの家で、25年前に亡くなってほぼ当時のままの状態でしたので、いろいろと片付けてリノベーションしてカフェになったという感じです。

──リノベーションはDIYでされたんですか?
腹巻さん:2階とトイレは知り合いと共にDIYでやり、1階は建築士さん、工務店さんに入ってもらいました。

(画像)懐かしい雰囲気があってとても居心地のいい店内。右のカーテンの奥はキッチンスペース。

(画像)この家でおばあさまが書道教室をされていたそうです。
──開業する前はどのようなことをされていたんですか?
腹巻さん:2023年12月まで和歌山で農業関係の仕事で会社員をしていました。退職し、2024年1月に大阪に来てそこから掃除やリノベーションなど開業の準備をしていました。カフェ自体は高校生の時からやりたいなと思っていて、大学時代も学生だけでカフェを運用するゼミに入っていました。大学を卒業したらカフェをやろうという意気込みではあったんですけど、私は計画型人間なので今すぐは無理だなと思って、一旦就職してお金を貯めてから開業することにしました。

(画像)店内の一角で腹巻さんのおばあさまが昔着ていたワンピースが販売されていました。

(画像)「どんな人が着ていたか分かった方が、手にしてもらいやすいかと思って」という想いで、ワンピース売り場の傍らにおばあさまの昔の写真が飾られていました。ダンスと書道の先生をされていたそう!
飲食業に必要な資格は会社員時代に取得
──カフェをするには資格も必要だと思いますが、いつ頃資格を取られたのですか?
腹巻さん:飲食業に必要な資格も前職の会社員時代に取得しました。ここでカフェをやろうと決めてからは、どのタイミングで退職をしようかという期限を決めて、そこからどうやって動こうと計画的に準備をしました。勢いだけでどんどん進められたらいいんですけど、私にはそれができないので(笑)
──カフェ以外にも物販をされていますが、取扱商品のメインは手紙と文具ですか?
腹巻さん:カフェ以外では手紙と文具の販売をしていまして、手紙をここで書くことができます。
絵本は販売していなくて、ここで読むために置いています。ありがたいことにいろんな方から寄付をしていただいた本が並んでいます。

(画像)いろいろな方から寄贈された絵本など。
初めて出会った穀物コーヒーに衝撃
腹巻さん:私、実はコーヒーが飲めなくて。前職の農業関係の仕事で2年間千葉県にいた時期があったのですが、その時に行ったカフェで穀物コーヒーに出会ってそれが本当においしく感じて、「これは何だ!?」と思って!自分のお店を出したら絶対に提供しようと思っていました。そう思っていたら、私が取り扱いたいと思っていた穀物コーヒーがスーパーデリバリーから仕入れられたので嬉しかったです!穀物コーヒーはカフェインが入っていないので妊婦さんでも安心して飲んでもらえます。

(画像)穀物コーヒー。有機穀物(ライ麦・チコリ・麦芽など)をバランスよくブレンドしたノンカフェインのコーヒー風飲料です。見た目に反してあっさりとした味わいで飲みやすかったです。
開業する1年前から店舗の近隣で繋がりを作る
──どのような客層が来店することが多いですか?
客層は特にターゲットも定めていなくて老若男女問わずお越しいただくようにしています。私は和歌山出身でここは自分が生まれ育った場所ではないので、開業する1年くらい前からおばあちゃんの家をリノベーションを始めていたので、この近所でバイトをしながらどういう人がこの辺には住んでるのかなと観察したり、少しずつ知り合いを広げてきました。

(画像)近隣の店舗などと繋がって、そのお店のショップカードが置いてありました。
ここは私の父が生まれ育った家でもあるので、私の父のことを覚えている方がいらしたり、おばあちゃんが書道の先生をやっていて、この家で書道教室をしていたので当時教え子だった方も懐かしがって来てくださったりします。
──スーパーデリバリーはどのようなきっかけで知っていただいたんですか?
腹巻さん:手紙に関する商品をどうやって仕入れていけばいいんだろうと思って、メーカー名とかは全然わからなかったので、たしか「手紙 仕入れ」でとりあえず検索してみたんです。一番最初に出てきたのがスーパーデリバリーさんでした。いろんな業種の方が利用しているのがわかったので、一旦ここで仕入れてみようかなと思って。私の気になる物もたくさんあったので使わせていただきました。

スーパーデリバリー以外でもメーカーと直接取引しようとしたのですが、1回の発注が4~5万単位じゃないと取引できないとのことで断念しました。スーパーデリバリーでは小さなロットで注文できるのが本当にありがたいです。開業前の事業者に向けたクーポンも充実していたのがとてもありがたくて、全部活用させていただきました。メーカーへの取引申請も一括でたくさんの企業にまとめてできるので便利です。

(画像)文具コーナーではマスキングテープや筆記具などが並んでいます。
店内イベント、農家の直売所コーナー開設、新聞発行など夢は尽きない
──今後やってみたいことなど展望があれば教えてください
腹巻さん:いろいろあります!今はまずこのお店を知ってもらうことが第一ですが、その後はテイクアウトにも力を入れ、新メニューを考えていけたらと思っています。
半年後の目標は、いつまでも自分がここに居ついているだけではお店がなかなか広まらないので、近くにある鶴見緑地公園という場所で定期的にイベントが開催されているので、そこに月に1回でもいいのでイベント出店をすることです。そこで手紙を書いてもらったりコーヒーを飲んでもらったりするような、文具の販売とコーヒーの販売ができたらなと思っています。
そのあとは、この店でイベントをしたいと思っています。絵本の読み聞かせやプロジェクターを付けて、ミニシアターを開催して子供からおじいちゃんおばあちゃんまでいろんな世代が集まってそれを見て、その後に子供たちは映画の要約なり作文なりを書いてほしいなと。読む・書くという小さな教育スポットになればいいなと思っています。今はパソコンやタブレット、スマホの普及で書くことが減っていると聞くので、書くことを再度ここでしませんか?というイベントができればと思っています。
前職で農家さんにとてもお世話になったので、店内に農家の直売所コーナーを作って千葉の農家さんのお野菜や和歌山の農家さんの果物を大阪の人にも知ってもらいたいです。

(画像)前職の農業関係のお仕事の時代に繋がりがあった農家さんのデコポン。頂きましたが美味しかったです!
腹巻さん:私が書くことが好きなので「Sun story便り」みたいなものを作って、放出という地域にはどんなお店があるのかを伝える新聞を作りたいなと考えています。
「自分のやりたいことをちゃんとやらないとボーっとしちゃいそうなので(笑)」と腹巻さんは謙遜されていましたが、明確な目標を計画的に立て、それを楽しそうに語っている姿が印象的でした。
Sun story「手紙と本」

・住所:〒538-0044 大阪府大阪市鶴見区放出東2丁目11−17
・営業時間:月・木・金 11時〜17時半/土・日・祝 10時〜17時半
・定休日:毎週 火・水
・Sun story Instagram:https://www.instagram.com/hanaten.sunstory/
・Sun story note:https://note.com/sunstory
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