TACHIHI BREWERY(立飛麦酒醸造所)は、東京都立川市に醸造所を構えるクラフトビールブランドです。前身は飛行機製造会社「立川飛行機株式会社」。

飛行機づくりで培われた”ものづくり”への情熱はクラフトビールにも受け継がれており、原料の選定から醸造工程まで細部にこだわったビールづくりを行っています。

醸造所にはTAPROOMも併設されていて、出来たてのビールが楽しめるのも魅力です。今回は、そんな立飛麦酒醸造所のレギュラー3種を飲み比べてみました。

立飛ペールエール 330ml / Alc. 5.5%

立飛ピルスナー 330ml / Alc. 5.0%

立飛ヴァイツェン 330ml / Alc. 5.0%

立飛ペールエール

[商品情報]立飛ペールエール 330ml / Alc. 5.5%

立飛ペールエールは、MosaicやGalaxy、Cryomosaicなどのホップを大胆にドライホップしたアメリカンペールエール。World Beer Awards 2022銀賞、JGBA 2024銀賞と受賞歴も豊富な、ブランドのフラッグシップです。

飲んでみた感想

グラスに注ぐと、3種の中で一番濁りが強く、泡立ちもしっかり。香りは柑橘が前に出ていて、その奥にトロピカルフルーツのニュアンスが感じられます。

飲んでみると、ボディはしっかりめでペールエールらしい苦味もちゃんとあるのですが、きつくはない。炭酸は控えめで、ホップの余韻が心地よく残ります。

温度が上がると味わいがさらに深くなって、じっくり飲みたくなるタイプ。個人的には3種の中で一番好みでした。THE ペールエールと呼びたい一杯です。

立飛ピルスナー

立飛ピルスナーは、ジャーマンピルスナースタイル。World Beer Awards 2023金賞、IBC 2024金賞、JGBA 2024銀賞と、こちらも数々の賞を獲得しています。

飲んでみた感想

見た目はペールエールほどの濁りはなく、グラス越しに手の輪郭がうっすら見えるくらいの透明度です。泡のボリュームは普通くらい。香りは穏やかで、麦芽のやわらかい甘さの中にほんのり花のようなニュアンスが漂います。

口に含むと、まず軽やかなボディが印象的です。苦味はあるんですが、ガツンとくるタイプではなく、舌の上をすっと通り抜けていく感じですね。飲み込んだあとに麦の旨味がじんわり残って、これがコクにつながっています。後味はドライで、口の中がリセットされるようなキレがあります。

少し温度が上がるとふわっと香りが立ってきて、最初は控えめだった花のニュアンスがはっきりしてきます。食事と一緒にだらだら飲むのがちょうどいい一杯です。

立飛ヴァイツェン

立飛ヴァイツェンは、南ドイツスタイルのへーフェヴァイツェン。Japan Brewers Cup 2026の同部門で銅賞を受賞しています。

飲んでみた感想

色合いは小麦由来の白みがかった濁りが特徴的で、泡立ちは3種の中では少なめです。顔を近づけると、バナナと熟した洋ナシを思わせる甘い香りがしっかり飛んできます。3種の中では一番香りが強いですね。

飲んでみると、苦味はほとんど感じません。そのかわり、小麦のとろっとしたクリーミーな舌触りが印象的で、バナナフレーバーが口いっぱいに広がります。炭酸が穏やかなので、口当たりがとにかくやわらかいです。飲み込んだあとも果実っぽい余韻がしばらく舌に残って、ビールというよりフルーツドリンクに近い感覚すらあります。

温度が上がるとバナナや果実の香りがさらに豊かになって、ゆっくり飲むほど味わいが広がっていきます。ビールの苦味が苦手な方にこそ試してほしい一杯です。

ものづくりの街・立川から届く、個性豊かな3本

立飛麦酒醸造所の3種を飲み比べてみました。ホップの香りが華やかなペールエール、すっきりとしたコクのピルスナー、やさしくクリーミーなヴァイツェン。3本ともキャラクターがはっきり分かれていて、飲み比べが楽しいラインナップです。 どの銘柄も口当たりがやわらかく飲み疲れしないのに、温度が上がるにつれて味わいが深まっていくのが印象的でした。

(文・写真:でこい)