
2021年から続く値上げラッシュは、2025年の今も止まらず、小売店にとって大きな課題です。食品や水道光熱費だけでなく、お洋服や雑貨も、材料費や運送費のアップ、円安の影響で値上げが続いています。「取引先も価格を上げてくるの?」と心配になりますよね。実際に、雑貨やお洋服のメーカーからは「材料費が25%上がったので、値上げせざるを得ない」といった声が多く聞こえます。値上げのニュースは気分が重いものですが、お客さんは「赤字でも安くしてほしい」とは思っていません。大切なのは、お客さんの暮らしを豊かにしながら、信頼を保つことです。この記事では、値上げでも売上を落とさない方法を、特に「失敗しない3つのステップ」を中心に、ていねいにご紹介します。
商品・サービスの値上げ対応が必要な際には、お店での提案時のヒントにしてみてください。
目次
値上げの理由:なぜ価格が上がるの?
値上げの主な原因は次の3つです:
材料費のアップ:服のポリエステルや食品の小麦などの値段が上がっています。
運送費の増加:商品を運ぶコストが上がっています。
円安:海外からの商品の仕入れが高くなっています。
たとえば、ある雑貨の会社は「材料費が去年より25%上がり、運送費も増えたので、値上げしないといけない」と言います。定番商品は特に影響を受けやすいので、取引先からの情報をこまめにチェックして、早めに準備しましょう。
値上げで失敗しない3つのステップ
値上げはお客さんにとって気になる話題です。次の3つのステップをていねいに実行すれば、信頼を失わず、値上げを成功させることができます。
ステップ1:値上げの理由と時期をわかりやすく伝えます
値上げをお客さんに納得してもらうには、「なぜ値上げするのか」を正直に、わかりやすく伝えることが大切です。急に値上げしたり、説明がなかったりすると、「この店、高くなったな」「なんか信用できない」と思われるかもしれません。2025年のお客さんは価格に敏感で、わかりやすさを求めています。誠実な説明で、お客さんの不安を減らし、信頼を守りましょう。
なぜ大切?
値上げの理由がわかると、お客さんは「しょうがないな」と受け入れやすくなります。たとえば、「材料費が30%上がったので、商品の質を保つために価格を変えます」と伝えると、値上げが必要な理由がわかります。また、いつ値上げするかをはっきり伝えると、お客さんが買い物の計画を立てやすくなり、混乱が減ります。
具体的なやり方は以下の通りです。
お店でのお知らせ:店内にポスターやチラシを貼ります。例:「2025年6月1日から、材料費が上がったため一部商品を値上げします。ご理解ください。」明るい色や親しみやすい絵を使って、冷たい印象にならないようにします。
メールやSNSでの発信:メールマガジンやInstagramでお知らせします。例:「いつもありがとうございます。運送費が25%上がったため、6月1日から価格を変えます。良い商品をお届けするために、ご理解をお願いします。」SNSでは、コメント欄で質問を受け付けると、お客さんと話している感じが出ます。
ウェブサイトでの案内:お店のウェブサイトに「価格改定のお知らせ」ページを作ります。値上げの理由(例:材料費のグラフ)、対象商品、時期を詳しく書きます。トップページにバナーを置くと見てもらいやすいです。
タイミングの工夫:値上げの2~3か月前からお知らせを始めます。たとえば、6月1日の値上げなら、3月から少しずつ発信。早めに買ってもらうキャンペーン(例:「5月末まで今の価格で買えます!」)を一緒にやると効果的です。
気をつけること:
難しい言葉は使わず、簡単な言葉で伝えます。「材料費高騰」より「材料の値段が上がったから」の方がわかりやすいです。
「ご理解ください」「質問があればどうぞ」と書くと、お客さんに寄り添っている感じが出ます。
値上げの幅(例:「10%くらい」)を伝えると、お客さんが予算を考えやすくなります。
実際の例:あるお洋服屋さんは、値上げ前に店頭とInstagramで「綿の値段が20%上がったので、6月からTシャツを10%値上げします」とお知らせしました。一緒に「5月は送料無料!」キャンペーンをやって、早めに買ってもらい、値上げ後も売上が落ちませんでした。
ステップ2:商品の良さをもう一度伝えましょう
値上げは、お客さんにとって「損する」情報です。でも、商品の良さをしっかり伝えると、「この値段でも買う価値がある!」と思ってもらえます。2025年のお客さんは、値段だけでなく、商品の質やストーリー、お店の想いを大切にします。商品の魅力をもう一度見つけて、自信を持って伝えましょう。
なぜ大切?
値上げ後もお客さんが買ってくれるには、「この商品は特別」「他の店では買えない価値がある」と思ってもらう必要があります。たとえば、エコ素材のバッグなら「地球にやさしく、長く使える」ことを伝えれば、値段以上の価値がわかります。お店のこだわりや商品の背景を話すと、お客さんの心に響きます。
具体的なやり方は以下の通りです。
お店でのアピール:商品の棚にPOP(小さな看板)を置きます。例:「このバッグは超丈夫!3年使ってもキレイ。地球にやさしいリサイクル素材です。」お客さんの声(「2年使ってるけど最高!」)を一緒に書くと、信頼されます。
SNSやウェブでの発信:Instagramやウェブサイトで商品のストーリーを紹介します。例:「このコーヒーは農家と直接契約。フェアトレードで作りました。あなたの購入が、農家さんの支援に繋がります。」と写真や短い動画で伝えます。お客さんのレビューをシェアすると、さらに共感が広がります。
他の商品との比較:チラシやウェブで比較表を見せます。例:「当店のTシャツ:オーガニック綿、3年使える、¥3,000」。どこが優れているか、ひと目でわかります。
試してもらう機会:お店で試着や試食イベントをやります。例:「新価格のクッキーを試食!こだわり素材の味を確かめて。」実際に試すと、お客さんは価値を感じやすいです。
気をつけること:「買ってください~!」と購買を押しつける感じはNGです。お客さんに喜んでもらえるポイント(例:「長く使えるからお得」)を伝えましょう。
値段が高いことも正直に伝えて、解決策を教えます。例:「値段は上がりましたが、2年保証をつけました。」
ウソや大げさなことは言わない。ホントの良さを伝えれば信頼されます。
実際の例:ある食品店は、値上げ前に「このオリーブオイルは地中海産、添加物ゼロ!」とPOPでアピール。Instagramで生産者の動画を公開し、商品価値を中心に伝えました。結果、値上げ後も8割のお客さんがリピートしてくれました。
ステップ3:値上げ後のフォローで信頼を深めます
値上げ後もていねいな対応を続けると、お客さんの不満が減り、満足度が上がります。2025年の小売店では、スマホやパソコンを使った素早い対応や、お客さんとの会話が信頼を作るカギです。値上げを「お客さんとの絆を強くするチャンス」と思って、きめ細かくフォローしましょう。
なぜ大切?
値上げ後に「高いだけだった」と思われると、お客さんは離れてしまいます。でも、買った後の質問にすぐ答えたり、感謝を伝えたりすると、「この店は信頼できる!」と感じてもらえます。長い付き合いのファンになってくれるので、値上げの悪いイメージをなくせます。
具体的なやり方:
質問に答える窓口:電話、メール、LINEやInstagramのDMで質問を受け付けます。例:「値上げについて聞きたいことは、LINEでどうぞ!」24時間以内に返信します。返信のテンプレート(例:「ご質問ありがとうございます。値上げの理由は~です」)を用意すると楽です。
Q&Aページの設置:ウェブサイトに「価格改定Q&A」を作ります。例:「Q. なぜ値上げ? A. 材料費が25%上がったので、質を保つために価格を変えました。」「Q. どの商品が値上げ? A. こちらのリストをチェック!」お客さんの疑問を先に解決します。
買った後のフォロー:買ってくれた人に感謝メールを送ります。例:「ご購入ありがとうございます!値上げ後も良い商品をお届けします。次回10%OFFクーポンどうぞ!」小さなプレゼントで好印象を与えます。
お客さんの意見を聞く:お店やウェブでアンケートをします。例:「値上げ後の感想を教えてください。」意見を取り入れて(例:安い商品を増やす)、お客さんに「聞いてもらえた!」と思ってもらいます。
気をつけること:返信が遅いと信頼が下がります。LINEなどは自動返信やチャットボットを使って、すぐ反応できるようにしておきましょう。
文句を言われても、感情的にならず、ていねいに答えます。例:「ご不便をおかけしてごめんなさい。詳しく教えてください。」
フォローが多すぎるとしつこいので、1~2回の連絡にします。
実際の例:ある雑貨店は、値上げ後にウェブにQ&Aページを作り、LINEで質問対応を始めました。「値上げの理由がわかって安心した」と言われ、リピートするお客さんが去年より10%増えました。
信頼を守る7つのコツ
次のコツで、値上げの負担を減らし、売上を保ちましょう:
(1)少しずつ値上げ:10%ずつ何回かに分けて、負担を減らします。
(2)価値をプラス:無料包装や新素材で「値段以上の価値」を感じさせます。
(3)お得なキャンペーン:クーポンやセット割引で好印象を。
(4)別の商品の提案:安い商品を案内して、選べるように。
(5)ていねいな会話:お客さんの質問にしっかり答えて、共感を得ます。
(6)値上げ幅の調整:他の店の値段を見て、10~15%くらいにします。
(7)お客さんのタイプに合わせる:高くても価値の感じられる商品が好きな人、安い商品がいい人に合わせた商品を用意します。
まとめ:値上げを信頼のチャンスにしましょう
値上げラッシュは大変ですが、誠実な対応で乗り越えることができます。理由をわかりやすく伝え、商品の良さをアピールし、ていねいなフォローでお客さんとの信頼を深めましょう。
このステップとコツを使って、お店にぴったりの価格戦略を作り、売上とお客さんの満足を両立させましょう!
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