埼玉県本庄市にある商店街の一角に、築140年の元お菓子屋さんを再生したお店があります。子供服とレディースアイテムを扱う、「ayatori perch」です。
引き戸を開けると、古い建物ならではの落ち着いた空気の中に、子供服やレディースアイテム、委託作家による作品が並んでいます。新しい建物では出せない趣と、スタッフのあたたかい雰囲気が重なり、買い物だけではなく、ふらっと立ち寄って話したくなるような場所です。
パーチとは、英語で止まり木を意味する言葉。子育てや日々の暮らしに追われるママたちが、自分のために服を選び、スタッフと話し、少しだけ私に戻れる場所にしたい。そんな思いから、このお店は生まれました。
オンライン販売から始まり、現在は実店舗も構えるayatori perch。海外からの仕入れ、国内の展示会で出会ったブランドやデザイナーとのやり取り、スーパーデリバリー、委託作家の商品などを組み合わせながら、自分たちらしい世界観を育ててきました。
今回は、同店の店づくり、仕入れの考え方、スーパーデリバリーの活用法について、共同代表の早川さんにお話を伺いました。

築140年の元お菓子屋さんを再生したayatori perchの店内。古い建物ならではの落ち着いた空気が広がります。
目次
- 1 築140年の元お菓子屋さんを、ママが私に戻れる場所へ
- 2 オンライン販売から始まり、実際に手に取れるお店へ
- 3 天井を抜いたら、埼玉にビーチができた
- 4 スタッフに会いに来るお客様も。ayatoriらしさを作る人の魅力
- 5 仕入れは絵の具のパレット。いろいろな色を混ぜて世界観を作る
- 6 まず1点仕入れて試せる。スーパーデリバリーで仕入れの失敗を減らす
- 7 15回断られても、どうしても届けたい商品があった
- 8 これからお店を始めるなら、小さく打席に立ってみる
- 9 ayatori perchは、買わなくても立ち寄れる止まり木
- 10 ayatori perch
- 11 ayatori me
- 12 アパレル・雑貨店の開業準備ならスーパーデリバリー
築140年の元お菓子屋さんを、ママが私に戻れる場所へ
──まず、ayatori perchという店名に込めた思いを教えてください。
早川さん:パーチ(perch)は英語で止まり木という意味があります。いろいろなことを抱えている人が、少し休んでいってもいい場所。そんなイメージで名付けています。買い物をしてもらえたらもちろん嬉しいですが、普通にふらっと来て、話をして帰ってもらえる場所でもいいと思っています。
子育て中のお母さんは、おしゃれをしたいと思っていても、なかなか自分の時間が取れないことが多いと思います。このお店に来て、自分のお洋服を選んだり、子供服を選んだりする中で、ママが私に戻れる場所にしたいという思いがあります。

取材に応じてくださったayatori perch共同代表の早川さん。お店づくりへの思いや、仕入れで大切にしていることを丁寧に語ってくださいました。
──お店の空間づくりでは、どのようなことを大切にされていますか?
早川さん:このお店は築140年の建物を活用しています。新しい建物では出せない雰囲気がありますし、他のお店では再現できないものをこの場所で表現したいと思っています。単におしゃれな洋服屋さんにするのではなく、来た人がほっとできる場所にしたいですね。古い建物の雰囲気も含めて、ayatori perchらしさになっていると思います。

子供服とレディースアイテムが並ぶ店内。ママが自分のために服を選べる場所を目指しています。
オンライン販売から始まり、実際に手に取れるお店へ
──ayatoriは、どのような流れで実店舗を持つようになったのでしょうか。
早川さん:ayatoriの創業者は共同代表の大塚で、もともとはオンライン販売からスタートしました。販売を続けるうちに、実際にお客様と向き合える場所を作りたいという思いが強くなっていきました。そのタイミングで実店舗づくりについて相談を受け、店舗の設計や開業準備に伴走しながら、一緒にお店を形にしていきました。
──オンライン販売から始めたことは、実店舗づくりにも活きていますか?
早川さん:オンライン販売から始めると、どんな商品に反応があるのか、どんな雰囲気がお客様に伝わるのかが少しずつ見えてきます。そこでayatoriらしい世界観が固まってきたタイミングで実店舗を持つと、今度は商品を実際に手に取ってもらえる強みが加わります。
これからお店を始めたい方も、最初から大きく構える必要はないと思います。まずはオンラインで小さく試しながら、自分のお店らしさや、お客様に求められる商品を見つけていく。そのうえで実店舗に広げていく方が、無理なく始めやすいと思います。
天井を抜いたら、埼玉にビーチができた
──築140年の建物を店舗にするうえで、大変だったことはありますか?
早川さん:建物が古いので、改修では自分たちで手を入れた部分もありました。たとえば2階は天井が低かったので、自分たちで天井を抜いたんです。そうしたら、長い年月をかけて積もっていたチリやホコリが、一気に砂のように降ってきました。 床一面が細かいホコリで覆われて、まるで砂浜みたいになってしまって。埼玉には海がないのに、ここだけビーチができたみたいでした。予想外のことが起きた経験も含めて、今ではお店の大切なストーリーになっています。
古い建物の趣を活かした店内。改修時の苦労も、今ではお店のストーリーになっています。
スタッフに会いに来るお客様も。ayatoriらしさを作る人の魅力
──お客様から、好きと言われるポイントはどこですか?
早川さん:スタッフです。それぞれのキャラが立っていて、スタッフに会いに来ているお客様も多いと思います。お客様を大切にすることは当然ですが、やっぱりスタッフを大切にすることが一番だと思っています。コミュニケーションもそうですし、スタッフの発想や考えも取り入れて、全体で店を作っていくことを考えています。
──スタッフの個性を活かすために、どのような工夫をされていますか?
早川さん:接客として最低限のルールはありますが、それ以外はそれぞれの個性に任せています。
SNSもスタッフごとのアカウントで発信してもらい、自分の言葉で商品やお店の魅力を伝えてもらっています。スタッフ自身にファンがついていることも、ayatoriらしさのひとつです。
──お店をやっていて良かったと感じる瞬間はありますか?
早川さん:ayatoriに来て、おしゃれをしたいお母さんたちがお洋服を買って帰り、その服を着てまた来てくれたときです。すごく素敵になっているんです。服が変わることで、自信を持って明るくなり、表情や気持ちも変わると思います。そんな姿を見たときに、この場所を作って良かったなと感じます。

スタッフそれぞれの個性もayatori perchの魅力。スタッフに会いに来るお客様もいるそうです。
仕入れは絵の具のパレット。いろいろな色を混ぜて世界観を作る
──商品を仕入れるとき、どのような考え方を大切にしていますか?
早川さん:大塚がショップの世界観を作ります。そのうえで、海外からの仕入れ、国内の展示会で出会ったブランドやデザイナーさんとのやり取り、スーパーデリバリーさんでの仕入れを使い分けています。
たとえば絵の具のパレットに1色しかなかったら、1つの色しか塗れません。でも赤、青、黄色、白、黒があれば、いろいろなバリエーションが増えます。仕入れも同じで、海外の商品、作り手さんの思いが見える商品、スーパーデリバリーさんで安定して仕入れられる商品を組み合わせることで、ayatoriらしい世界観を作っています。
──仕入れ先を複数持つことは、リスクを減らす意味でも大切なのでしょうか?
早川さん:仕入れ先を使い分けることで、商品構成に幅が出て、結果的にお店の強みも出てくると思っています。海外からの仕入れでは、急に税関でコストが上がることもありますし、世界情勢の影響で商品が届かなくなる可能性もあります。
一方で、展示会で直接出会ったブランドや、お気に入りのデザイナーさんとやり取りしながら仕入れる商品には、その人の思いや背景まで含めて紹介できる良さがあります。そうした独自の仕入れと、スーパーデリバリーさんのように早く安定して仕入れられる仕組みを組み合わせることで、お店の世界観を作っています。
まず1点仕入れて試せる。スーパーデリバリーで仕入れの失敗を減らす
──スーパーデリバリーは、どのようなきっかけで知ったのでしょうか?
早川さん:知ったきっかけはネット検索です。使ってみて感じたのは、レスポンスが早いということと、単純に見やすいということです。
──実際には、どのように活用されていますか?
早川さん:小ロットでお願いできるのが大きいです。1個でも買えるので、まず素材感を見たり、スタッフが着てみたりできます。そこで一回考えることができるんです。仕入れは、最初からたくさん入れるとリスクがあります。でも、まず試してみて、スタッフが着てみて、良いと思ったら追加できる。そういう使い方ができるのはありがたいです。
──販売するときに意識していることはありますか?
早川さん:売ろうとしないことを大切にしています。売ることは、こちらの都合です。買ってくれる人に、こちらの都合を押し付けるわけにはいきません。その人が今何に困っているのか、何を求めているのかを聞きながら、ジャストフィットするものを提供していくことを考えています。
15回断られても、どうしても届けたい商品があった
──印象に残っている商品や、仕入れ先とのエピソードはありますか?
早川さん:あるブランドさんには、取引をお願いしても何度も断られました。それでも諦めなかったのは、ayatoriに来てくださるお客様に、どうしても紹介したい商品だったからです。スタッフ自身が心から可愛いと思えるもの、自分たちの言葉で魅力を伝えられるものだからこそ、粘り強くお願いしました。
最終的には15回目のお願いで、ようやく「いいですよ」と言っていただけたんです。今ではスタッフもみんな着用していますし、すごく人気が出て、定番の商品になっています。
これからお店を始めるなら、小さく打席に立ってみる
──これからショップを始めたい人に向けて、伝えたいことはありますか?
早川さん:お店を始めるときに大切なのは、最初から大きく構えすぎないことだと思います。スーパーデリバリーさんのように小ロットで仕入れられる仕組みを使えば、在庫リスクを抑えながら商品を試すことができます。
小さく仕入れて反応を見る。オンラインで世界観を確かめる。そうやって少しずつ経験を積んでいけば、自分のお店に合う商品や、お客様に喜ばれる形が見えてきます。不安があっても、まずは打席に立ってみることが大事だと思います。
ayatori perchは、買わなくても立ち寄れる止まり木
──最後に、ayatori perchを一言で表すと、どんなお店ですか?
早川さん:やっぱり、「止まり木」ですね。築140年の古民家を活かした店内には、子供服やレディースアイテム、委託作家さんの商品が並んでいます。買い物をする日もあれば、スタッフと話して帰るだけの日があってもいい。そんなふうに気軽に立ち寄れるところが、ayatori perchの魅力です。
お近くにお越しの際は、ぜひ一度、ayatori perchに遊びに来てください。古い建物の落ち着いた空気と、スタッフのあたたかさに触れながら、自分らしい一着やお気に入りのアイテムと出会えるかもしれません。
ayatori perch

埼玉県本庄市にある、子供服とレディースアイテムのお店。築140年の元お菓子屋さんを再生した店舗で、ママが私に戻れる時間を届けることを大切にしています。子供服、レディースアイテム、委託作家の商品などを展開しています。
住所:埼玉県本庄市銀座1-6-20
営業時間:10:00-16:00 日曜定休
Instagram:https://www.instagram.com/ayatori.perch/
オンラインショップ:https://ayatori-2.myshopify.com/
ayatori me

2026年5月には、JR熊谷駅直結の駅ビル「アズ熊谷」6階にオープンした「装う“so”」内に、ハンドメイドとレディースアイテムの「ayatori me」も出店。ayatori perchで大切にしてきた世界観を、熊谷駅直結の場所でも楽しめるようになりました。
動画でチェックするお店の想い
アパレル・雑貨店の開業準備ならスーパーデリバリー
スーパーデリバリーは、アパレル、雑貨、店舗什器・備品など、ショップづくりに必要な商品を仕入れられる事業者向け卸・仕入れサイトです。
小ロットから試せる商品も多いため、まずは自分のお店に合う商品を探し、反応を見ながら追加発注していくことができます。これからショップを始めたい方や、仕入れの失敗を減らしながら商品ラインナップを広げたい方は、スーパーデリバリーを活用してみてください。




