姫路駅からバスで20分ほどの山の麓の国道沿いに突然現れる素敵な空間、その名も「ザッパ村」。訪問した日は月曜日の午前中にも関わらず、すでに地元のお客さまで賑わっていました。この素敵な空間を運営している、ザッパ村の村長こと株式会社ZAPPAの野阪様に、開業したきっかけやどのようにしてザッパ村が生まれたのか伺ってきました。

実家の一角で雑貨カフェを始めたのが全てのスタート

(画像)取材中も常にニコニコされていたバイタリティあふれる野阪さん。

──この雰囲気はすごいですね!とにかく全てが圧巻で、何からお聞きすればいいのか(笑)

野阪さん:今はちょっと木々も寂しいですけど、春夏になると木々もモリモリして夢のような世界が広がっているんですよ!そこら辺を子供たちが走り回ったり、犬同士がチューしたりキラキラしています(笑)

(画像)春は桜が咲いたり、夏は木々が生い茂り四季折々の村の表情を見せます。

──まずはこのザッパ村を開業したきっかけを教えてください。

野阪さん:いきなりザッパ村を作ったわけではなく、最初は店舗から始めました。この敷地内にあるブルーの建物が私の実家なんですけど、この実家の一角で雑貨&カフェzappaを個人事業で始めました。
とはいえ、私が大学時代に雑貨屋でバイトしていた時の取引先や大阪の船場センタービルに入っている企業くらいしか仕入れルートで知っているところは無かったです。実家の一角に最初はダイニングテーブルに並ぶぐらいの少しの雑貨と、カフェは自家焙煎のコーヒーとケーキの提供から母親と二人で小さく始めました。看板とかも手作りで、お金をほぼかけずに仕入れ予算も10万円くらいだったと思います。店舗も自宅なのでほぼ改装せずにコストをかけずに済みました。

(画像)野阪さんが育った生家。開業当時は自宅の一角が店舗でしたが、現在は完全に店舗になっています。

カフェではパン、カレー、おばんざいランチなど、だんだんメニューも増え、取り扱い商品も増えてくる中で次のステップとして、古物商を取得し、もともと大好きだったアンティーク・古道具の買い付けとリメイクして販売することを主軸に事業を進めてまいりました。

(画像)自家農園で採れた野菜などを使ったランチメニュー。

──開業はいつされたんですか?

野阪さん:2008年です。当時は今みたいにSNSもまだそこまで普及していないので、mixiとかで告知とかをしていました。そこから新聞に載せていただいたりしてお客さまも増えてきて、2017年に姫路駅前にある山陽百貨店内に、Atelier zappa〜collabo shop〜という店舗を2号店としてオープンしました。それまでは、ほぼ1店舗でやっていた感じですね。雑貨&カフェzappaも手狭になってきたので、すぐ隣の敷地に自宅を新たに建てました。自宅の1階は音楽スタジオとして貸し出しています。

(画像)雑貨&カフェzappaで販売しているお菓子。

裏手の土地にも店舗を拡大し、「ザッパ村」に

──2017年までは現在の敷地の半分以下だったんですね。現在のザッパ村まで拡大していったのはどのような経緯なんですか

野阪さん:新たに自宅を建てたことで、建てることに目覚めてしまったんです(笑)。家(お店)を建てるのってこんなに楽しいんだと思って、一気に魅了されてしまって。これからもどんどん建てていきたいなと思っていた時に会社の売上も倍になっていたので実家の裏手の土地を購入しました。

──すごいタイミングですね!もともとは裏手の土地は何があったのですか?

野阪さん:草むらでした。もともと草むらだった場所に2019年以降にいろんな建物がどんどん建っています。その頃から「ここを村にしよう」という構想が出てきて、ザッパ村が生まれていつしか私も村長と名乗るようになりました(笑)このザッパ村は同じ道を通らずに8の字で廻れるように庭が繋がっているんです。

(画像)この画像のエリアはもともと草むらで、土地を取得して建てられたいろいろな建物。

今は村の中に小さな縫製工場もありまして、縫製工場で生まれた商品も販売しています。自社製造の商品を企画から製造、販売まで行うことに加えて、中国、韓国、ネパール、トルコ、台湾でもアパレル商品を企画製造しています。

就労継続支援B型の事業所やデイケアなど多事業を運営

──村の中に縫製工場まであるんですね!

野阪さん:就労継続支援B型の事業所(※障がい者の方に生産活動をしてもらって、生産活動に対する「工賃」が支払われる)があって、ここで生まれた布を縫製・裁断して、それを仕立てて洋服にして販売する流れを作っています。洋服だけでなく野菜もここで作って、それを加工してカフェで提供することもやっています。「一粒の種からお客様のクローゼットまで」みたいなコンセプトでやっております。

スーパーデリバリーでは靴下やインナーなどを仕入れ

──ザッパ村の中でいろんな事業をされていますがどのような経緯でスーパーデリバリーを知っていただいたのでしょうか?

野阪さん:本店内はワンピースや服飾小物などのオリジナル商品を柱にしたいんですけど、それだけではまだまだ足りなかったのでセレクトした商品を国内メーカーやスーパーデリバリーから仕入れたり、海外にも買い付けに行っていました。スーパーデリバリーには普通に検索していたら辿り着いたんだと思います。

(画像)本店内はザッパオリジナルのワンピースや服飾雑貨などが中心に展開されています。

野阪さん:私は初めて取引するメーカーとは実物の質感などをしっかり見てから仕入れたいので、ネットで洋服の仕入れはちょっと難しいのですが、靴下やインナー系などは仕入れさせていただいてます。この前も新規開拓でギフトショーに行きまして、メーカーの方とブースで話をしていたらそのメーカーはスーパーデリバリーに出ているとのことでした。新規開拓は自分の足で行って質感なども含めて確認をして、スーパーデリバリーから継続発注するというような使い方も可能かなと思っています。

(画像)本店に入ってすぐのところにスーパーデリバリーで仕入れた靴下が並んでいました。

今後は学童の運営や他の地域への多店舗展開も視野に

(画像)テーマパークのように施設一覧のマップやフライヤーが用意されています。

──いろいろな店舗さんを取材してきましたが、ここまでの規模感は初めてかもしれないです(笑)

野阪さん:いろいろと拡大していくことでそれぞれの店の特徴が薄まらないように、それぞれのお店が特化していってこの村の中で一緒にいることで調和が取れるようにしないといけないと思っています。

すべてのお店に共通するのは、いつもあたたかい笑顔とおもてなしで、お客様を迎え入れてくれるスタッフがいる。それはまるで我が家に招き入れるように、家族のように、親しい友人のように。訪れたお客様が、懐かしい気持ちになったり癒されたりする場所でありますように。そんな思いでお店に立っているということです。

──今後やってみたいことなどがあれば教えてください

野阪さん:この村は夜は特に稼働していないので、この場所を夜にもっと活用したいですね。
空きスペースもまだあるので。あとは、こことは違う場所でアパレルの多店舗展開はしていきたいです。アパレルはまだここと山陽百貨店で2店舗しかないのでザッパ村発の店舗を広げていきたいとは思っています。やりたいこといっぱいあります。まだ小さい子供がいるのでなかなか難しいですけど、世界を旅していろんなセンスは持って帰りたいですね。今旅に出たらジジババ(両親)に怒られちゃいますけどね(笑)でも、常にいろんな広い視野を持っていたいなと思っています。

──地域の方からも応援されているみたいですね!

野阪さん:もともとここで生まれ育ったので、昔から知っている方々が周りにいるので応援してくれますね。ザッパ村の目の前も公民会館なので自治体と連携して子ども食堂などをやっています。今後はNPO法人を立ち上げて、学童もやっていきたいので子供の力も借りながらこの地域を盛り上げていきたいです。より地域を盛り上げていくためには、ザッパ村を飛び出していろいろやっていかねばと思っています。

(画像)ザッパ村を象徴するモニュメントのクジラダファミリア。季節のイベントごとにいろんな表情を見せます。

(画像)取材時は播磨米まつりというイベントの協賛企業のロゴが入った紙が貼られていました。

大阪万博のひょうごパビリオンのSDGs体験型地域プログラムにも参加

大阪万博のひょうごパビリオンのSDGs体験型地域プログラムにも参加し、「Oh!zappa!小さなしあわせ発見ツアー」と題して、ザッパ村での衣食住体験を通して、地域の社会問題をポジティブ変換し、楽しみながら解決していく、そんなザッパ村流のSDGsな考え方「SDGzappa」を体感していただくツアーを実施するそうです。

ザッパ村(株式会社ZAPPA)

〒671-2231 兵庫県姫路市石倉54-7
営業時間 10:00-17:00 ※カフェのみ11:00-17:00 定休日 火曜日
・ザッパ村:https://zappa-village.jp/
・本店Instagram:https://www.instagram.com/zappa_honten/
・野阪様Instagram:https://www.instagram.com/zappaayu/

ザッパ村でお待ちしてまーす!!

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