全国の手芸ファンが集まる、ハンドメイドの展示会「日本ホビーショー」が東京ビッグサイトで開催されました。定番から最新の商品を手芸メーカーが展示し、著名な手芸の先生がワークショップを開くなど、手芸ファンにとってはお祭りのようなイベントです。今回は手芸業界でのエシカル・サステナブルを探しに会場内を回ってきました。

3年ぶりに開催!全国から手芸ファンが集まる「日本ホビーショー」

2022年4月27日~29日に開催された「2022日本ホビーショー」。会場での開催は3年ぶりで、全国の手芸・ハンドメイドファンのみなさんが、手芸材料の購入や人気講師のワークショップへの参加するために来場し、会場はにぎわいを見せていました。

ガラスボトルをアップサイクルしてビーズに。トーホー株式会社「RE:グラスビーズプロジェクト」

まずうかがったのは、グラスビーズのリーディングメーカーであるトーホー株式会社のブースでは、持続可能な循環型社会をつくるための「RE:glassbeadsプロジェクト」が紹介されていました。

ビーズの加工は高度な技術が必要ですが、TOHO BEADSでは長年培ってきたガラス素材加工技術を活用して、従来のリサイクル・リユース活動では再利用しきれなかったガラスボトルカレットをアクセサリーやアパレル用ビーズにアップサイクルしていくプロジェクトです。

「RE:グラスビーズプロジェクト」とは?

再利用しきれないガラスボトルをアップサイクル(不要になった物に新しい価値を与え、物の価値を高めること)するには高度な加工技術が必要です。

また、ビーズをアップサイクルで作り出すだけでなく、環境に配慮して商品の包装資材にはバイオマス素材を導入しています。

ガラスの色を生かしたカラーバリエーション

ずらりと並べられた「RE:glassbeads」。ガラスボトルの色味を生かし、キラキラと光るものやマットな質感など、色だけでなく質感の違いも際立っていました。自然界にあるようなグリーンやブルーの色合いでエシカルファッション、サステナブルファッションにはマッチする色展開でした。

トーホー株式会社では、地元広島の環境保護・防災を支援する「SDGsバッチ・里山保全」も販売

トーホー株式会社の本社は広島県広島市。近隣の広島市阿佐北区の大林地区では、2014年と2018年に2度に渡って豪雨による土砂災害に見舞われました。

被害の軽減のためには里山の保水力を取り戻すことが不可欠ですが、地域の過疎化や高齢化によって間伐・木材の搬出ができず、活用先も見つからない状態でした。その荒廃した里山を再生しようと、大林間伐材再生研究所が立ち上げられ、トーホー株式会社が連携して、SDGsの取り組みをPRし、「SDGsバッチ」の購入によって里山環境の保全に取り組に活用されています。

完成品のバッチの販売だけでなく、「SDGs×里山保全バッチキット」の販売もあります。SDGs(持続可能な開発目標)の17のゴールの色をビーズで再現。手芸が好きなお子様と、夏の自由研究で作ってみたい商品です。

エコなボタンとサステナブルなパッケージをラインナップに追加。清原株式会社「Now-Now Button」

つづいてお伺いしたのは、UVレジンなどが大人気の清原株式会社のブースです。新作のレジンシリーズの他、残糸を使ったサステナブルな生地や手作りドールなどの商品が展示紹介されていました。

「Now-Now Button」とは?

「Now-Now Button(ナウナウボタン)」は、手作りしたい気持ちを盛り上げる、様々な作品イメージに対応できるボタンシリーズ。シンプル・ベーシックなシャツボタンから、お子様用のかわいいボタン、フォーマルなものまで多彩なラインナップのシリーズです。

バイオマスや再生PETボトル樹脂を利用したエコなボタン

清原株式会社では、持続可能な社会づくりに向けて環境配慮型の商品開発に取り組んでおり、サスティナブルな原料を使用したボタン、パッケージを採用しています。

バイオマスマークがついている生物由来の資源を利用した素材や、ペットボトル樹脂を再利用した素材のボタン、プラスチックゴミ問題解決への取り組みに付けられる環境省が発信する「プラスチックスマート」のマークがつくエコなアイテムをラインナップに含んでいます。手作りのお洋服、繕いながら長く愛用したいお洋服に対しても、身近なボタン選びで環境への思いやることができます。

[商品画像・左]ナウナウボタン バイオマス 貝調シャツボタン 4つ穴
[商品画像・中央]ナウナウボタン バイオマス 貝調シャツボタン 太縁 4つ穴
[商品画像・右]ナウナウボタン バイオマス 水牛調ボタン 4つ穴

環境に配慮したサステナブルなパッケージ

また商品の素材だけでなく、清原株式会社ではパッケージもサスティナブルです。台紙にはサトウキビの搾りかすから作ったパルプを10%以上配合したものを使用し、透明袋には植物由来の原料を配合し、地球温暖化の原因となるCO2の削減に貢献する素材を使用しています。植物由来の原料をパッケージに使用することで環境への配慮を欠かせません。

日ごろなにげなく選び、付けているボタンですが、こうしたエシカル・サスティナブルな思いが詰まったアイテムからぜひ選んでみてはいかがでしょうか。

見た目もかわいい・プラスチックフリーな株式会社KAWAGUCHI「みつろうラップ」

最後にうかがったのは、株式会社KAWAGUCHIのブース。便利で機能的な手芸材料や道具を展開しています。株式会社KAWAGUCHIでは、脱プラスチックの視点から人気のある「みつろうラップ」が紹介されていました。

「みつろうラップ」とは?

みつろうラップは、みつばちの巣から採れる「みつろう」をアイロンの熱で布にしみこませて作ります。洗って繰り返し使うことができ、好みの布で作ることができるためデザインも楽しめることからプラスチックフリーのアイテムとして人気があります。

みつろうは、温めると柔らかくなり、冷めると硬くなる性質のため、手の熱で温めながら包むといろんな形にフィットします。食品を包むラップとしての利用だけでなく、プレゼントの際のラッピングとして使ってもかわいく仕上がります。

半年から1年間を目安に洗って繰り返し使用できるため、節約にもエコにもつながります。また、使用した後は、土に埋めておけば分解されるので、廃棄する際にも環境に配慮することができます。

オーガニックの布入りセットや、好きな布で作れるみつろうのみのタイプなど選べるラインナップ

株式会社KAWAGUCHIのみつろうラップは、布地とみつろうがセットになった商品と、好きな布でアレンジできるみつろうのみの商品があります。アイロン台、アイロン、布、みつろう、クッキングシートがあれば、制作時間約10分で手軽に作ることができます。

店頭ではサンプルで作ったものを展示して、エコなライフスタイルの提案してみてはいかがでしょうか。

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