中国から来日してお店を開業！高円寺のおしゃれ隠れ家ショップ「メイメイプロダクツ」のお店づくり

これからお店を開業する方のサポート担当、イッチーです！

都内で雑貨屋さんめぐりをするなら…下北沢、吉祥寺、中目黒…と人気のエリアは数多くありますが、その中でも古着屋やおシャレな居酒屋なども多く集まる、「高円寺」も若者に人気の街ですよね。

ということで、今回は高円寺駅徒歩5分、キッチン・インテリア雑貨の「メイメイプロダクツ」さんにお邪魔しました！

オーナーは蒋碩特（しょうこうとく）さん。
中国は福建省出身で（日本人にもウーロン茶でなじみ深いですね）、来日してから6年。日本に興味をもったきっかけはズバリ、アニメ「ワンピース」から。日本語学校やアパレル系企業での勤務を経て、以前から興味があったキッチン雑貨や食器のセレクトショップの開業を決意。ちなみに日本語はペラペラです！

お店は小さなビルの3階。美容室や古着屋も入居しています。高円寺はこんな隠れ家的なお店を見つけて買い物を楽しめる街ですね！

1 3階店舗の苦労を、ポジティブに考えて。
2 中国人だから難しかったこともあれば、節約できたこともある！
- 2.1 フィッティングルームにはこだわりました！
3 開業を目指す人へ・・・悩むことは多いけど、あきらめずにステップを踏めば大丈夫！

3階店舗の苦労を、ポジティブに考えて。

（蒋さん）
2015年9月頃に開業を決意して、オープンは翌年2月。物件が決まるまでに時間がかかりましたね…。外国人ということで、何件かは審査で落ちてしまったりしたので。

― う～～ん残念なことですが、審査は難しいのでしょうか。

（蒋さん）
普通のマンションとか住むための物件なら大丈夫なんですが、店舗となると突然帰国してしまうかもしれないということで…。
やっぱり出来れば路面店が良いですよね。エレベーターもないから準備中は什器の搬入が大変でした。

― 3階ということで、集客などはいかがですか？路面店ではないお店は、1階に黒板POPなどの看板を出すお店も多いですよね。

（蒋さん）
置きたいですが、夜になると周辺の飲食店がどんどん看板を出すので、もうスペースがないんです。だから夜になると、3階から映写機でお店のロゴを地面に映しています。夜はこんな感じになりますよ。

― わ！かっこいい！！！！

（蒋さん）
あと、路面店はコストも高くなるので、その分リスクが高くなります。見に来てくれる人は沢山いるけど、買ってもらえなければ意味がない。3階でも本当に買いたい人が狙ってきてくれる方がスタイルに合っていますね。

― そうですね、本当に商品に興味がある人を呼ぶ方法もありますね。

（蒋さん）
土日はファミリーやカップルのご来店が多いです。生活に関する商品の価値は、ある程度年齢がいったり、結婚したから分かることがありますね。自分も昔は全然興味がなかったけど、お気に入りを買うとずっと使いたいと思えます。

― 少し値段が高くてもちゃんと気に入って買ったものは、100円均一で買ったのものよりたくさん使うんですよね～。

（蒋さん）
100円均一で買った物とか、使うたびに「これダサいな…」と思わなくちゃいけないのはなんか嫌ですよね。

まずお店におきたい商品をリストアップし、その仕入先を1つずつ調べていったそう。そんな時にスーパーデリバリーを発見！開業準備中にご入会いただきました。

中国人だから難しかったこともあれば、節約できたこともある！

（蒋さん）
物件は2015年11月に決まって、次は内装業者を決めました。
まずは日本の業者さんに見積もりを取ったのですが、最初は200万と言われて。工期も2週間くらいかかると言われたんです。

― わ！高いですね。

（蒋さん）
日本の業者さんは、下請けの工務店に作業を依頼したりして、間に業者を挟んでいるのかも。
そこで中国系の業者にも見積もりを取ったら、65万円まで節約できました。しかもめっちゃ早い！3日くらいでほぼ出来上がってました。これは中国特有かもしれないですが、早く終わらせて次の現場に行きたい気持ちがすごく強いんです。

― 安くて、早い！それはいいですね。日本人が中国系の業者さんに依頼したいと思ったら可能ですか？

（蒋さん）
日本で仕事をしている人達なのでできますよ。でも彼らは日本語が上手いわけではないので、通訳を入れないと何をどうしたいのかを伝えきれないかもしれません。
あと、もちろん技術は持っているんですが、細かく指示をしないと勝手にやっちゃいます(笑) たとえば、この壁はもう少しマットにしたかったんですがツヤツヤになってしまった。こちらも「白」としか依頼をしなかったし、業者さんも確認してくれないし。

― 「どうしますか？」と細かい部分を確認してくれない可能性があるんですね。

（蒋さん）
カラー見本は見ていたんですが、ツヤ消しの部分は抜けてたんですよね…。だから常に現場を見に来て指示しないといけないです。
でも一方で、とても融通がきくんです。日本の業者さんは「もうちょっとこうしたい」と言ったら追加料金がかかるかもしれませんが、中国の業者さんは「いいよー」とやってくれます。

― それは良いですね！絶対現場で「あ、もっとこうしたかった！」って気づくことがあると思うんです。そういう時に「はいはい！」と対応してもらえるのは嬉しいです。

もとはマッサージ店だった物件。天井を剥がすことで、高さが出るので店内に解放感がUP！その他、床のカーペットを剥がしてコーティング、壁の塗装、バックヤードの為の壁を設置、電気の配線を依頼しました。
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フィッティングルームにはこだわりました！

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― 内装デザインは、他のお店を参考にしたりしましたか？

（蒋さん）
はい、色んなお店のアイディアを見て、こういう内装だな、こういう置き方だな、と。
例えば、フィッティングルームって普段気にならないじゃないですか。でも自分で作るとなるとみんなどうやって作っているのかなって気になりませんか？いろいろ見ていくと、布でカーテンを作るのとかテントを設置する方法とか、古着屋のアイディアがうちの店に向いている気がしたんです。

― 言われてみれば、フィッティングルームってどうやって作ればいいんだろう。

（蒋さん）
大きなブランドのお店は、かっちりした広いフィッティングルームを設置しているけど、個人のお店には雰囲気が合わないし、コストもかかる。このレールは普通にホームセンターで売っているので、あまりコストはかからないですよ。でもお店の雰囲気に合うカーテンを探すのが大変でした。雑貨屋って、雰囲気を楽しむことが大事だと思うので。

― せっかく自分のお店を出すならこだわりたいですよね！

シンプルな布素材のカーテンの端には赤い刺繍が。引っ張る所もわかりやすいしおしゃれ！白い木枠の姿見とマットも雰囲気にぴったりです。

棚はスチール製にしましたが、ガラスの方がコストはかかるものの下段まで光を通して明るく見えるので「失敗した…」と思っているとか。「他の雑貨屋さんを見て『なんでガラスなの？』と思っていたけど、自分で置いてみて、『あ、そういうことなんだ！』と気づきました。」今は小さな照明でカバー。

ネットオークションで購入したアンティーク什器が、シンプルな内装のお店に華を添えています。鮮やかな黄色が存在感大！おしゃれ～

開業を目指す人へ・・・悩むことは多いけど、あきらめずにステップを踏めば大丈夫！

― それでは最後に、これから開業を目指している人へアドバイスやエールをお願いします！

（蒋さん）
最初から完璧にやろうとせずに、あきらめずにステップを踏むことです。
最初は何回も「どうしよう」ということがあって、全然決まらないし、本当に店を開業できるのかな？と思ったこともありました。でも徐々に徐々にこれを決めたら次のことが決まる。モヤモヤする気持ちに勝っていかないと。そうしないと、最初は絶対に決まりません。

― 「焦らずステップを踏む。」モヤモヤしてしまう時に思い出したいです。

（蒋さん）
最初は絶対に決まらない！什器も悩みます。商品も悩みます。サイズ、高さ、置き方、素材、店の雰囲気に合うか、全部チェックしなきゃ決まらないです。出来上がった状態だけを見ると置いてあるだけですが、そういう事を全部悩んで決まります。

― 蒋さんは、これから開業する方に「やってみなよ！」と言いますか？

（蒋さん）
…ちょっと悩んだほうがいいよ(笑) でも、気持ちがあれば成功するし、中途半端な気持ちだとお店じゃなくても何をやっても失敗してしまいます。これはどういう事をやっても一緒だと思います。

― 本当にそうですね！本日はありがとうございました！

お店のロゴ入りのおしゃれなオリジナルカッティングボードと一緒に。蒋さんもとってもおしゃれなので、素敵な雰囲気の中でお買い物を楽しめますよ！