伊豆の温泉や湘南の海を思い浮かべると、どこか心が温まるような気持ちになりますよね。そんな地域の魅力を、農産加工品を通じて届ける「温まる合間に」。2023年4月にスタートしたこの小さなブランドは、地元の素材の美味しさを引き出したジャムやシロップ、ドリンクを作っています。今回は、代表の栗本さんに、ブランドの始まりや想い、スーパーデリバリーでの取り組み、そしておすすめの商品についてお話を伺いました。ほっこりした物語を、ぜひ一緒に覗いてみてください。

「温まる合間に」とは?

会社名: 温まる合間に

設立: 2023年4月

所在地: 静岡県(伊豆)、神奈川県(湘南)

・主な商品: 完熟梅シロップ、伊豆レモネード(シロップ/炭酸入り)、湘南レモネード(シロップ/炭酸入り)、各種ジャム

・スーパーデリバリー出展開始: 2025年6月

・公式サイト: https://www.atatama.com/

「温まる合間に」は、伊豆と湘南出身の3人のメンバーで営む農産加工メーカー。栗本さんは伊豆生まれで現在は湘南に暮らし、大学卒業後に有機野菜の宅配会社や地元の農産加工会社で合わせて15年間経験を積んできました。スーパーデリバリーでは地元の素材にこだわった心温まる商品が人気です。

美味しいもので地域の魅力を届けたい「温まる合間に」社名の由来

契約農家さんと代表の栗本さん(画像右)

代表の栗本さんにお話を伺いました。

「温まる合間に」の始まりについて教えてくれました。「私、伊豆出身で今は湘南に住んでいるんですけど、どちらの地域も本当に大好きで。伊豆は温泉、湘南は海のイメージが強いですが、温厚な気候に恵まれて柑橘類を含めた農作物も豊富です。でも、それを農作加工品にして生の果実で味わう以外の方法で提供していく担い手が少ないので、自身の農産加工の経験を活かして地域の新たな魅力づくりをしていきたいと思って、2023年4月にこのブランドを始めました」

一度聞いたら忘れられないユニークな社名「温まる合間に」には、温泉や海でほっと一息つく合間に、地元の「農業」や「食」でも味わい深い体験を届けていきたいという想いが込められているそうです。

地元の魅力と美味しさへの想いがギュッと詰まった製品づくり

「温まる合間に」では、ジャムやシロップなど地元の食材にこだわった製品づくりをしています。その中でもおすすめは「完熟梅シロップ」と「レモネードシロップ」です。

残暑も長引いている今こそおすすめしたいのは「梅シロップ」。商品名の中に「完熟」とある通り、樹の上でしっかりと熟した梅を使っているのが特徴です。一般的には、梅シロップというと青梅(熟す前の梅)を使いますが、完熟梅でしか味わえない梅の豊かな香りや甘みを生かしたシロップが作りたかったそうです。樹の上でしっかり熟されて落下してくる樹上完熟の梅を収穫し、あえて冷凍にしてからペーストにすることでフレッシュで美味しい味をそのままシロップに仕上げています。

熟した梅の実は、まるでプラムのよう…。その見ためさながらに実際に飲んだお客さまからは「これって桃が入っていませんか?」というお声も多く、梅のみを使用したシロップでありながら桃やプラムのような甘い香りが引き出された味わいになっているそうです。聞いているだけで、飲みたくなってきました…。

続いてご紹介いただいたのは、「レモネード」。

レモネードは果汁35%というレモンの美味しさが凝縮されているのがポイントです。5倍に希釈して7%となりますが、一般的なレモネードシロップに比べると贅沢に果汁が使われているので、より一層レモンの美味しさを感じることができるそうです。

取材日はちょうど猛暑日で外出後にお話を伺ったので、思わずレモンが恋しくなるひとときでした…。

「完熟梅シロップ」、「レモネード」ともに、すぐに販売や提供ができる「完熟梅ドリンク」、「レモネード(炭酸入り)」の提供もしています。「温まる合間に」でも地元のお店で提供されているそうですが、観光地では「すぐに飲みたい方は、ドリンクになっているものが人気」とのこと。お家で楽しみたい方は「シロップ」を好まれるそうです。提供シーンに合わせて、取り入れてみると良いでしょう。

ちなみに、商品は炭酸飲料以外の商品はすべて無添加。 炭酸飲料は「炭酸」を入れないと成り立たないため使用しますが、 添加物と言われて想起される「香料・甘味料・着色料」などの添加物は使用していないとのことです。自然の美味しさを伝えるための企業努力を感じますね。

商品の想いでつながる事業者との出会いを求めて

「温まる合間に」が、卸・仕入れサイトのスーパーデリバリーに出展を始めたのは2025年6月。きっかけを尋ねると、「前に働いていた会社の先輩と展示会で話していたとき、スーパーデリバリーを勧められたんです」と栗本さん。「うちの商品は無添加で地元の素材にこだわっているから、少し価格が高め。でも、その価値をわかってくれるセレクトショップやカフェに届けたいと思っていました。スーパーデリバリーは、そういうお店とつながれるプラットフォームだと思いました。」

出展から少し経ち、どんな変化があったのでしょう?「驚いたのは、九州にあるお店からも注文が入ったことですね!地元や近隣だけでなく、全国のお店が商品を手に取ってくれる機会ができていることが、うれしいです。」と、栗本さんは目を輝かせます。

ただ、オンラインだと直接の声が聞こえにくいことも。「どんな風に楽しんでもらっているのか、もっと知りたいなと思っています。ブランドの想いを紹介した簡単なリーフレットを同梱していますが、今後はそこに商品の美味しい食べ方など温かみのあるやりとりが生まれるような取り組みができたらうれしいな」と考えているそうです。

「温まる合間に」の商品からはじめる「思いを込めた」食品提案

「温まる合間に」は、伊豆と湘南の素材を活かし、シンプルで心温まる農産加工品を作るブランドです。完熟梅シロップやレモネードは、地域の恵みをぎゅっと詰め込んだ優しい味わい。スーパーデリバリーを通じて全国のお店とつながり、少しずつ増えてきている注文に手応えを感じています。

新商品や食べ方の提案を通じて、もっと身近に感じてもらえるブランドを目指しているそう。「温泉や海の合間に、美味しいものでほっと一息」——そんな温かい想いが詰まった「温まる合間に」の商品を、ぜひ味わってみてくださいね。