八木書店が取り扱うアウトレットブックには、本と人との新たな出会いを創る魅力があります。

出版社の倉庫で眠っていた新本(新品の本)を、八木書店のみなさんが丁寧に選び直し、読者の手に届けるアウトレットブック。その取り組みを通じて、さまざまな場所で本との関わりが生まれています。

「本を扱ったことのないお店でも、気軽に試してほしい」と語る八木書店のみなさんの想いを受けて、今回はアウトレットブックを売るための実践的なコツをお伺いしました。スーパーデリバリーを通じて、あなたのお店でも新しい本との関わり方を始めてみませんか?

アウトレットブックを売るための3つのコツ

アウトレットブックを売るためのコツは3つです。コツ1「柔軟な発想で本を選ぶ」、コツ2「雑貨やインテリアのような感覚でディスプレイする」、コツ3「気軽に試せる価格と提案をアピール」。この3つのコツをマスターすれば、あなたのお店オリジナルのアウトレットブックコーナーが展開できます!

コツ1:柔軟な発想で本を選ぶ

アウトレットブックを売るための1つ目のコツは、柔軟な発想で本を選ぶことです。たとえば、八木書店の既存取引先さんである手芸専門店では、手芸本も置いている中で、親子連れの多い客層に合わせて児童書や雑学本も追加したところ、そちらが特に人気でした。結果、親子連れのお客さんが「子どもが楽しそうに選んでくれた」と笑顔で手に取ることもあったそうです。専門ジャンルだけでなく、顧客層やお店の雰囲気に合う広いジャンルを選ぶのもアウトレットブックを取り扱う上でのポイントです。

さらに、店主の好きなことや趣味などを取り入れるのもおすすめです。たとえば、カフェなら好きな詩集やサブカル本を並べて「店主の偏愛コーナー」を作ったり、雑貨店なら植物図鑑をインテリアとして提案したり。好きなものを活かすことで独自性が際立ち、お客さんとの会話も弾むきっかけになります。

「お客さんに喜んでもらえる本を自由な発想で選ぶ楽しさを大切にしています」と八木書店のみなさんが教えてくれました。

コツ2:雑貨やインテリアのような感覚でディスプレイする

2つ目のコツは、雑貨やインテリア店のような感覚でディスプレイすることです。

軽井沢にあるアウトレットブック専門書店「PAGES」では、約1,500点のアウトレットブックをすべて表紙を見せる面陳や平積みで並べ、独自のテーマで本の魅力を引き出しています。

たとえば、「旅と暮らし」をテーマにした棚を作った際には、洋書の写真集と日本の雑学本が並び、訪れたお客さんが「こんな組み合わせ、初めて見た」と目を輝かせていました。

また、洋書やデザイン本のコーナーは「レコードのジャケ買い」のような感覚。本そのものがインテリアのように楽しめるので、とても空間なじみが良いです。読んでもよし、飾っても良しなビジュアルが映えるデザイン本が手に取りやすい価格帯で楽しめるのもアウトレットブックの提案の魅力です。インテリアなどに取り入れて提案を始めてみるのもおすすめですよ!

「本を雑貨やインテリアのように魅せてディスプレイすることで、お客さんが手に取りやすくなります」と八木書店のみなさんが教えてくれました。

コツ3:気軽に試せる価格と提案をアピール

3つ目のコツは、気軽に試せる価格と提案をアピールすることです。アウトレットブックは、一般的な新本に比べて格安で導入しやすいのが魅力です。

アウトレット専門書店「PAGES」では、3冊以上で10%OFF、5冊以上で20%OFFの割引プランを提案することもあるそうです。このように、割引の提案をすることで、25~30%のお客さんが複数冊を購入する…ということもあったそうです。

取引先の手芸専門店のブックフェアでも、「30~50%OFF」のPOPが「試してみよう」という気持ちを後押しし、お客様が数冊手に取る様子が見られました。

ラスト1冊までも伝え方で魅力に感じられます。新本でありながら、自由度の高い提案が可能です。

「気軽に試せる価格をアピールすることで、お客さんが手に取りやすくなります」と八木書店のみなさんが教えてくれました。

八木書店の売り場から学ぶ提案の事例

八木書店の卸売店舗を訪問した際、限られたスペースでもテーマとコンセプトを決めて提案することでメッセージ性のあるコーナーができることを学びました。

例えば、「今月の推し」として「おとぎ話」をテーマにしたコーナーが設けられていました。日本の童話、洋書の童話、手芸本で童話をテーマにしたものなど、さまざまなカテゴリーの本がひとつのテーマで集められ、見ているだけで楽しい棚になっていました。

また、「1箱、1棚 OUTLET BOOK市」では、「あの映画と、あわせて読みたい!映画を思考する本」という映画をテーマにした提案が目を引きました。

映画とそれに合う書籍をリストアップしたPOPが添えられ、「この映画と合う本か!!」と興味深く手に取るお客さんの姿が想像できました。

さらに、「世知辛い世の中を生き抜く本」というユーモアラスなひと箱提案も印象的でした。

ひとつひとつの本に「こんな時に読みたい」という気持ちが書かれたPOPが添えられ、気分に合わせてつい手に取ってみたくなるコーナーでした。

こんな風に、限られたスペースでもメッセージ性のある提案ができるのがアウトレットブックの良いところ。また、一般の本屋さんとはまた違った視点での提案が楽しめるのも素敵ですね。興味のある本を並べるだけで、そのお店や提案する店主らしさが伝わるのも魅力だと感じました。

あなたの店舗でもアウトレットブックの提案を始めてみませんか?

アウトレットブックは、雑貨やインテリアのように気軽にディスプレイでき、店舗の雰囲気を高める点が魅力です。

今までにない編集で新たな本と人との出会いを創出できるのがうれしいなと思いました。

また、柔軟に売り場で提案できるのも魅力です。アウトレットブックは、小売側で値付けができることに加えて、値引きも出来る新品本です。再販本(定価販売の新刊書)と比べて卸価格が低く、マージンが取れる上、ご展開にあたって価格訴求の施策も取れます。

普段、本をお取り扱いでない店舗様でも導入しやすく、また、売り場のアクセントにもなる商材となっています。

アウトレットブックならではの「気軽さ」と「新しい業種との出会いへの期待」に、私は心を動かされました。

本を愛する八木書店のみなさんの誠実な情熱が、スーパーデリバリーを通じて新たな事業者とのつながりを生み、人と本の出会い方を広げていきます。八木書店が取り扱う素敵なアウトレットブックをぜひチェックして下さい。