「絵画を眺めながらゆっくりとお茶を楽しめる空間を作りたい」古民家ギャラリー兼カフェの楽心庵（カフェIORI）を訪ねました。

比叡山延暦寺のふもとに位置する歴史の町、大津市坂本。こちらに古民家を改造したギャラリー兼カフェ「楽心庵（カフェIORI）」があります。店内では絵画展やコンサートのほか、絵画教室なども定期的に開催し、オーナーが描いた絵などを観ながらゆっくりとお茶を楽しめるカフェスペースもあります。地元の方をはじめ、遠方からもお客さんが訪ねてくる「楽心庵（カフェIORI）」の魅力や開業のきっかけを伺いました。

1 趣味を活かしてギャラリーとカフェをオープン
2 未経験でもカフェ巡りをしながら理想の空間づくりを
3 ちょっとした買い物がお店に立ち寄る楽しみに
4 客層や季節に合わせた商品を陳列
5 イベントにあわせてプレゼント付きのポストカードを用意
- 5.1 ギャラリー・カフェ「楽心庵（IORI）」
6 カフェ・レストランなど飲食業の仕入れはスーパーデリバリー

趣味を活かしてギャラリーとカフェをオープン

楽心庵（カフェIORI）は古民家を改造した作りになっています。こちらはオーナーの持ち家で、空き家状態になっていたのを改造し1年前にギャラリー兼カフェとしてオープンしました。1階はカフェ「IORI」と物販スペース、2階がギャラリースペース「楽心庵」になっています。

もともとオーナー自身が絵を描くのが好きなことから「絵画を眺めながらゆったりとした時間を楽しめるカフェがあったらいいな」という想いがあり、また建築関連の仕事をされていたことから改装、開業に至りました。お店を訪れた日も、オーナーの知り合いの作家の方がギャラリースペースで個展を開き、室内は作品に見合ったクリスマスの飾り付けが施されていました。また、カフェスペースではクリマスクコンサートを開催していました。

個展やコンサートには近隣の方をはじめ、作家さんを知る方が訪ねて来られたり、お店からのお知らせを受け取ったリピーターの方などが足を運ばれています。和気あいあいとした空間の中で、みなさんゆったりとした時間を過ごしていました。

未経験でもカフェ巡りをしながら理想の空間づくりを

カフェはオーナーの奥様や義妹さん、義娘さんが中心となって切り盛りしています。開業するまで飲食店の運営などはまったく経験がなかったそうですが、日ごろからカフェ巡りをしてメニューなどの研究をされています。オープン時は予約制のランチも提供していましたが、コロナ禍で衛生面の配慮などを考えると難しくなり、現在はワッフルやパンケーキなどのカフェメニューが中心となっています。

この日はチョコレートワッフルを注文すると、ジンジャークッキーとチョコレートが付いていました。このクッキーはギャラリーで個展をされている作家さんの手作りだそうです！ほのかな甘さでとても美味しくいただきました。

カフェスペースはテーブルのほかに和室も2部屋あり、片方は扉を閉めて個室にもできます。窓側に面したテーブル席からは隣接するお寺の庭が見渡せるようになっており、春には桜が、秋冬には銀杏の木を眺めることができるロケーションで、思わず長居したくなるような心地よい空間です。

カフェは「ゆっくり過ごせる落ち着いた空間にしたい」という想いもあり、あまり積極的な宣伝などはしていないそうですが、一度来店された方が次はお友達と一緒に来られたり、口コミで来てくださる方も多いとのことです。

また、今の時期は近隣の寺院に紅葉を見に来くるお客さんが立ち寄られることもあり、先日も県外の方がグーグルマップに登録しているお店の情報を見て、来店してくれたそうです。

ちょっとした買い物がお店に立ち寄る楽しみに

カフェスペースには物販コーナーも設けています。「ちょっとした雑貨などが置いてあると、それだけでなんだか楽しい気持ちになりますよね。買い物がメインではないけど、ついでに見ていこうかなとか、また行ってみようかなという気持ちにさせてくれるんじゃないかな、と思って」とカフェ巡りをしながら感じたことから、物販も取り入れることにしたそうです。

この時はメインテーブルに作家さんの作品に関連した商品が並んでいましたが、イベントに応じて陳列する場所を変えているそうです。

窓際にはオーナーの作品をレプリカにしたポストカードがあり、別の場所には過去に開催した作家さんの作品が販売されていました。商品数も多く、物販コーナーもひとつのギャラリー的な雰囲気で、コンサートを楽しんでいたお客さんや、カフェを利用されていたお客さんたちが楽しそうに商品を見て回っていました。

客層や季節に合わせた商品を陳列

商品はお客さんの年齢層やイベント、季節などに合わせたものを置いています。クリスマスに関連したアイテムは昨年も人気だったそうで、今年も思わず立ち止まって見たくなるようなコーナーを設けられていました。また、マスクなどは生活の必需品となっていることからプレゼント用に購入される方も多く、柄やカラーなどが選べるようにバラエティ豊かに揃えてあります。

（写真のクリスマスアイテムはスーパーデリバリー出展企業の「彩か＜SAIKA＞」、マスクは「小泉ライフテックス」や「利達通商」、マスクケースは「ドリームカンパニー」などの商品です。）

カフェスペースでは週に1度絵画教室も開いていることから、スケッチブックや筆などデッサンに必要なアイテムも販売していますが、ギャラリーに来られた方も興味が沸いて購入されることもあるそうです。

（スケッチブックや画筆などは出展企業の「マルマン」「協和貿易」が扱っている商品です）

窓側には暖かそうな靴下が並べてあり、「すごくあったかそう！」と手に取って購入されているお客さんもいらっしゃいました。こういった季節商材もついで買いとしてニーズがあるそうです。

（靴下は出展企業「松村商事」の商品です）

イベントにあわせてプレゼント付きのポストカードを用意

来店されたお客さんには、イベントの開催などをポストカードでお伝えしています。イベント開催中にポストカードを持って来店いただくと、スタンプを押してコーヒーや紅茶などを１杯プレゼントしています。この日もみなさんポストカードを出して、コーヒーのサービスを受けていらっしゃいました。ついでに私も紅茶をサービスいただき、とても嬉しいサプライズでした！